外貨預金とは
外貨預金はその名のとおり円をドルやユーロなどの外貨に換金して、預金するというものです。
利点としては
・金利の高い国の通貨を持つと高い利子が得られる。
・為替差益で儲けられる可能性がある。
・資産を各国に分散できる。
・比較的、相場変動が遅いため低リスクである。
欠点として
・金利が突然下がることがある。
・為替差益で損をすることがある。
・大きく儲けるには時間がかかる。
・為替相場の予測が困難。
このような性質があります。
初めてやった投資は外貨預金
生まれて初めてやった投資は外貨預金でした。
島田紳助著の『株・不動産 知識ゼロからの金儲け-国家破産時代の暮らしの経済学』を読んで無い頭を絞り、最初にたどり着いた答えが外貨預金だったのです。
理由は、他の投資商品に比べて低リスクであること、資産を各国に分散できること。
この2つです。
投資といえるほどの物か微妙ですが、お金を増やすためにお金に働かしたといえば投資になるでしょう。
トマ・ピケティ『21世紀の資本』にもあるように資本を持つ側に回らないと、いつまで経っても労働者のループから抜けられないのです。
ですから、預金から投資へ資産を動かすということは、自分を守るうえで大切なことなのです。
その時点で銀行の定期預金はしていましたが、金利が低すぎたため投資とはいえない状態でした。
銀行に口座を開設
外貨を買うためには外貨預金を取り扱っている銀行に口座を開設する必要があります。
色々調べたところ、当時は住信SBIネット銀行が手数料の面で有利だったので、そこに口座を開設することにしました。
開設方法は普通の銀行と同じで、口座開設書類と本人確認書類を送ると、しばらくして手紙と共にキャッシュカードと説明書が送られてきます。
ネット銀行なので実店舗はありませんが、提携ATMが多かったので入出金には困らなかったです。
外貨預金を始める時に驚くのが金利の高さです。
米ドルでも定期で1年預ければ2%程度の利子が付きました。
日本のネット銀行が年利0.02%ぐらいの時の話ですのでとても魅力的に感じます。
迷わず現金預金の半分を外貨預金口座に預け、米ドル、ユーロ、ポンド、カナダドル、豪ドル、NZドルを買いました。
1ドル90円ぐらいの時の話です。
南アフリカランドも買えましたが、何となく危険な香りがしたので止めておきました。
年利6%ってちょっとおかしいとしか思えません。
1年間様子を見る
外貨預金はより利子が良い1年定期にしました。
預けたら放ったらかしです。
何も考えなくていいというのも精神衛生上良いですね。
米ドルで2%、オーストラリアドルは4%も利息が付きました。
日本の銀行と比べると天と地ほどの差があります。
為替というものをあまり意識していなかったので、金利が良いという理由だけで決めていました。
ただ最初の半年は良かったのですが、その後ズルズルと円高が進みだします。
この円高がくせ者で円の価値が上がるということは、各国の通貨の価値が下がるということです。
2%ついた利息もあっという間にマイナスになりさらに円高が進むのでした。
今まで定期預金しかしていなかった身としては資産がマイナスになるなんて初めての経験です。
どうしていいか全くわからず、放置しているとついに1ドル70円台に突入してしまいました。
もう評価損益の画面は真っ赤(すべてマイナス)
完全にあきらめていた時に事件は起こります。
アベノミクス
民主党政権が倒れ自民党が返り咲いたのです。
安部首相が異次元の金融緩和を発表すると、為替は円安方向に動き出しました。
半年ほどで外貨預金の損益はプラスに転じ、その後も伸びていきます。
1ドル100円を超えた時点で外貨預金の評価益は10%を超えましたが、まだ止まる気配がありません。
投資は利益確定のタイミングが難しいと言われています。
一番高いところで売るのは、よほど運が良くない限りほぼ不可能でしょう。
1ドル110円を超えたあたりで利益確定をすることにしました。
その後125円ぐらいまで伸びたのですが、欲をかくと痛い目に合うとも聞いていましたので、最初の投資としては十分だと思いました。
全ての外貨が同じように上がったわけではありませんが、100万円ほどの利益が出ました。
外貨預金を始めて4年。
とりあえず利益が出たので良かったです。
外貨預金は良い投資対象なのか
外貨預金が良い投資対象かと聞かれると「今は止めた方がいい」と答えます。
理由としては、
・現状より円安方向へ進む未来が見えない。
・各国の金利が低くなっている。
ということが挙げられます。
あまり考えずに始めた外貨預金ですが、たまたま時代が良かったのかもしれません。
今からはちょっと厳しいでしょう。
資産の分散としては良いかもしれませんが、投資対象としては止めた方がいいと思います。
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