ねじれ国会のメリットとデメリット

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ねじれ国会

 

ねじれ国会とは日本の国会において、衆議院参議院過半数を占める与党会派が異なる状況です。

 

衆議院ではA党が過半数を占め、参議院ではB党、C党の連立で過半数を占めているような状況を指します。

 

近々では2010年参院選後~2013年参院選前までが該当します。

 

また、平成に入ってから、

 1989年参院選後~1990年衆院選前まで

 1998年参院選後~1991年1月まで

 2007年参院選後~2009年衆院選前まで

と、一定周期で起こっていることが分かります。

 

 

 

 

ねじれ国会のメリット・デメリット

ねじれ国会が起こることにより、いくつかのメリットデメリットが発生します。

 

メリットとしては、

 

デメリットとしては、

といったものがあります。

 

それぞれ見ていきましょう。 

 

 

 

 

 

法律案が何度も議論される

ねじれ国会メリットの一つとして、法律案が何度も議論されるというのがあります。

 

衆参とも与党が同じ党なら、法律案すぐに可決され、法律が成立してしまいます。

 

こうなると、ちょっとおかしな仕組みに関する法律であっても、何のチェックも働かずに法律化される可能性があります。

身の回りにもちょっとおかしな法律ありますね。

 

これがねじれ状態になると、衆議院で可決した法律が参議院に送られた際、否決返付修正可決となる事があります。

明らかにおかしな法律が通りにくくなることは良い事です。

 

本来、法案とは特定の人に不利益をもたらさないか、何度も議論する方が良いと考えます。

  




 

 

 

 

党の独裁を防ぐ

ねじれ状態ですと、党の独裁を防ぐことが出来ます。

 

例えば、A党が衆参共に与党となると、A党は自らの党を支援する団体や企業利益があるような(または不利益にならないような)法案を通しがちです。

これはいけません。 

政治家やA党に対する利益誘導が発生するからです。

 

 

ねじれ状態ですと、衆議院で法案が可決しても、一部の団体や企業が潤うような法案は参議院で否決返付されやすくなります。

もちろん、内閣総理大臣が自身の利益の為に動けば、ブレーキ機能としても有効に働きます。

 

ですから、党の独裁を防ぐという意味ではねじれ国会は悪くはないのです。

 

 

 

 

各党が切磋琢磨する

政治家選挙に落ちればただの人です。

 

法律案を提出することも出来ませんし、歳費も貰えません。

もっと言えば、次の選挙まで食い繋ぐ必要があります。

 

ですから、当選後もいい加減な仕事をし辛くなります。

もちろん、スキャンダルを起こせば与野党双方から厳しい追及を受けますし、国会中に居眠りなんて出来ないでしょう。

 

「与党に所属していれば安心」なんて事はありません。

衆議院で与党であっても、参議院では野党となるので安心はできないのです。

 

党や国会議員が、緊張感をもって仕事をするというのは、良い事と考えます。

 

 

 

 

法律案がなかなか通らない

ねじれ国会デメリットとしては、法律案がなかなか通らないというものがあります。

 

法律案が何度も議論されるという事は、法律案がなかなか通らないという可能性があります。

緊急の事態で、大至!急法律案を可決させる必要があっても、参議院で否決返付となる事があります。

 

政党や議員の考えが違えば、法律案に対する考え方も違うためです。

 

場合によっては、政党間での交渉材料に使われることもあります。

 

国会がねじれ状態になると、おかしな法律案が通りにくくなる半面、必要な法律案がなかなか通らないという事態が起きるのです。

  




 

 

 

決定権を巡って対立する

国会がねじれ状態になると、決定権を巡る対立が発生しやすくなります。

 

例えば、衆議院で与党がA党だとして、法律案を参議院に送った時にその法律案を可決するかどうかで、参議院与党勢力内でB党、C党が対立するといった具合です。

B党の議員数>C党の議員数だとして、そこに第三勢力のD党がC党について勢力が逆転したりと、もう泥沼状態です。

 

もはや法律案はどこかに行ってしまっていて、変な対立だけが激化します。

目的が法律案の吟味ではなく、決定権の争奪戦になってしまいがちなのが国会のねじれ状態です。

 

対立が深まると、必要な法律案も通りにくくなりますし、法整備も遅れがちになります。

 

 

  

 

国にとってマイナスの政策をとる

ねじれ国会となると、国民の意見が拾われやすくなります。

 

国会議員も人ですので、次の選挙に勝つためには多くの有権者から意見を聞くからです。

党としても、次回選挙での当選者を増やし議席を多く確保したいため、安易な国民感情に配慮しがちです。

 

ただ、国民にとってプラスの政策でも、国にとってマイナスの政策となる事は少なくありません。

 

例えば、

法人税を大幅に上げて消費税を下げます

というのは、国民からしてみれば大歓迎で、企業からしてみれば大打撃です。

 

これでどうなるか?

といったことが起きます。

 

 

当然、働く人も海外流出し人口減少更なる税収低下と歯止めがかからなくなります。

 

最終的なツケは国民が支払うことになるのですが、時すでに遅しという事は十分あり得ます。

 

 

 

 

まとめ

ねじれ国会にはメリットデメリットがあります。

安易な法案独裁が起こりにくい反面、必要な法律案が流れたり、法律化するのに時間がかかったりします。

 

正直、どちらが良いかは時代が判断すると考えます。

たまたま、ねじれ国会となっている時に悪いことが重なる「ねじれ国会が悪い」、という方向に持って行きがちですが、決してそうではないという事だけ覚えておけばいいかと思います。

 



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