NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
2022年1月に発売されたNIKKOR Z 24-120mm f/4 S。
個々人で見解は分かれるようですが、全般的にいい評価が多いように感じます。
使い方は人それぞれ違うと思います。
あくまで主観ですが、このレンズを使ってみた感想を紹介します。
軽いのは良い(゚∀゚)
最初に触った感想は「太いわりに軽い」ということです。
今までZ6にAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDという組み合わせで使用していました。
もちろんFTZを装着しています
これが長くて重いというのが悩みでした。
それに比べると軽くてコンパクトです。
もしかして、このレンズにしろNIKKOR Z 24-70mm f/4 SにしろZ6やZ7に装着した際のバランスで設計されているのかも知れません。
重量を比較すると
NIKKOR Z 24-120mm f/4 S 約685g
AF-S NIKKOR24-70mm f/2.8G ED+FTZ 約1,080g
長さの比較はこんな感じ。
NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sはマウント部分から寸胴な感じ。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDはスリムと言えばスリムに感じますね。

f4とf2.8の違いなので軽くなるのは当たり前かもしれません。
ただ、テレ側が120mmと70mmという違いもありますので、そのあたりを加味すると十分軽くてコンパクトだと思います。
ホールドしたバランスも良いですし、1日持ち歩いても疲れにくいでしょう。
この点は良いです。
レンズの配置バランスが良い
この手のズームレンズで最も操作するのはズームリングです。
NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sは先端側からピントリング、ズームリング、コントロールリングとなっています。

この配置が個人的には非常に使いやすいです。
通常通りカメラをホールドすると、ちょうど左手の人差し指と親指の位置がズームリングです。
構えた際のズームリング操作はスムーズです。
ピントリングはその少し先端側、コントロールリングは根本側。
昔から多くのNikonFマウントのズームレンズはピントリング、ズームリングという配置が多かったです。
ですから馴染みの並びです。
MFでピントを合わせることが無い人には関係ないかもしれませんが、先端側にピントリングがあると、持ち替えずにピント操作が出来るという利点があります。
これがNIKKOR Z 24-70mm f/4 Sですとピントリングが根本側にあるため、持ち替えるか小指でピント操作をするという小技が必要になります。
ということで、この配置は個人的に良いと感じます。
コントロールリングとL-Fnボタンが良い
Zマウントレンズはレンズ側でカメラの操作が変更できる製品があります。
操作内容は製品によって違うのですが、NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sに関しては、コントロールリングとL-Fnボタンが使えます。
これがとても使いやすい。
左手でレンズをホールドしながら感覚的に撮影設定が変更できます。
このあたりはFマウントレンズには無かった機能で、慣れるてしまうとFマウントレンズが不便に感じます。
コントロールリングでお勧めなのは”絞りの設定”。
コントロールリングを回すと絞りの値が変わります。
これはクラシックなフィルムカメラを触っていた人間からすると、涙を流して喜びそうな機能です。
Gタイプレンズ以降、左手で絞り操作をする事は無くなったのですが、久々に絞りリングを触ると楽しくなります。
例えば、
Aモードで感覚的に絞りを操作。
MモードでISO-AUTOにしシャッター速度を固定しながら絞りを操作。
といった使い方が出来ます。

L-Fnボタンに関しては21種類の操作の中から選べますので選択肢は多いです。
私は”AE、AFロック”に設定しています。
Zマウントレンズ全てにこういった機能があるわけではありません。
レンズを選ぶ際はこういった機能がある製品はお勧めといえます。
開放から十分シャープな画質
この焦点距離で、価格を考えれば画質は良いと感じます。
開放からも十分シャープですし、部位によってはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDと遜色ありません。

もちろん、ある程度絞り込めば画質は良くなります。
今までの撮影でも、開放ボケを生かすことは少なかったので、自身の撮影スタイルを考えるとf/2.8にこだわる必要も無いでしょう。
NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sが実売30万円前後。
NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sが14万円前後。
価格も半分なのです。
どうしてもf/2.8にこだわるなら「大三元レンズ」という選択になるのですが、屋外で撮影する場合はほとんど恩恵にあずかるこはありません。
サイズ、重量、価格を考えるとそこまで背伸びをする事も無いと考えます。
どうしてもNIKKOR Z 24-120mm f/4 Sの描写で満足できなくなってから考えても良いでしょう。
フィルター径77mmが助かる
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDはフィルター径が77mmです。
また、現在使用している望遠ズームもフィルター径は77mmです。
あとArtシリーズの24mmF1.4、28mmF1.8、SAMYANGの35mmF1.4。
自身の使用するレンズはフィルター径77mmの製品が多いです。
ですから、フィルター径が揃っていれば特殊フィルター等を買い直す必要がありません。
現在持っているフィルターが使えるのは大きいです。
フィルター径をそろえる事で、出費は抑えられるでしょう。

ズームしても前枠が回転しない
今時当たり前かもしれませんが、このレンズはズーム操作をしても前枠が回転しません。
ですから、PLやクロス等回転動作があるフィルターを装着していても苦にならないのです。
古いレンズや廉価レンズですと、ズームと共に前枠が回転してしまうものが多いです。
このレンズは新しいのですが、f4通しということでそのあたりが考慮できるかできないかの境目にあるのかもしれません。
ズームによる前枠の回転が無いだけで、撮影時のストレスは大きく違います。
コンパクトで高性能な1本
NIKKOR Z 24-120mm f/4 Sは、かなり完成度が高く使いやすいです。
標準ズームレンズとして十分の性能を有しています。
軽くてコンパクトで取り回しが良い。
そのうえ画質も良いです。
ボケや周辺光量ではNIKKOR Z 24-70mm f/2.8 Sに劣りますが、画質を求めるなら単レンズを使う方のも選択肢のひとつです。
少なくともFTZにFマウントの大口径ズームレンズを繋げて使おうとは思わないでしょう。
Zシリーズを買ったらお勧めの1本といえます。
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