バズーカ砲レンズのココがスゴイ! 「超望遠レンズ」長玉レンズを使うと分かる事

機材の情報
スポンサーリンク

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

バズーカ砲レンズを見かけたら

日常生活でたまに見かける(?)非常に長い望遠レンズを持った人たち。

 

その形はまるでバズーカ砲

狙う姿はスナイパー

 

望遠レンズといえば遠くのものを大きく写すレンズ。 

とはいえ、今時スマホでもちょっとしたアタッチメントを付ければ画像は大きくなります。

極端な話、デジタルズームで画面拡大すればそれなりに大きくも出来ます。

 

そんな時代に重くて長い望遠レンズはいる?

時代遅れでは?

いえいえ、長いものには長いなりの理由があるのです。

 




 

バズーカ砲レンズと廉価バズーカ(仮称)レンズ

バズーカ砲のように長いレンズは、そのほとんどが超望遠レンズと呼ばれるものです。

焦点距離が長く遠くのものを大きく写すことが出来ます。

<超望遠レンズの例>

そんなバズーカ砲レンズですが様々な製品があります。

 

機能的に大きく分類すると「単焦点」「ズーム」

性能的に大きく分けると「バズーカ砲」「廉価バズーカ」

です。

 

単焦点ズームについては明確な区分けが出来ますが、バズーカ砲レンズ廉価バズーカレンズは区分けが難しい部分もあります。

昔はお値段できっちり分かれていたのですが、最近は微妙だったりします。

 

例えばこんなレンズはバズーカ砲レンズ

<AF-S NIKKOR 500mm f/4E FL ED VR:ニコン公式サイトより引用>

姿かたちが明らかにバズーカ砲レンズといった感じですね。

500mmという焦点距離もそうですが、

長さ40cm近い筐体と、

3kg越えの重量、

中に開発時の最新技術をギュウギュウに詰め込み、

そして何よりも100万円近い価格が、バズーカ砲レンズの名を欲しいままにするのです。

 

では、廉価バズーカレンズはというとこういった製品。

<APO 150-500mm F5-6.3 DG OS HSM:シグマ公式サイトより引用>

150~500mmのズームが使えて10万円を切るお値段

現在は廃番となりましたが、中古市場を見ると5万円を切る個体がいくつもあります。

 

焦点距離は先ほどと同じ500mmまで楽しめるうえに、ズームも出来てこのお値段。

全長は25cmぐらい重量は1.7kgと随分軽い。

廉価バズーカレンズの名にふさわしい製品です。

 

 

バズーカ砲レンズを使うと分かること

焦点距離だけを見るなら廉価バズーカレンズで十分であると考えてしまいがちです。

ただ何度も言いますが「高いものには高いなりの理由」があります。

カメラやレンズは工業製品ですので新しい方が性能が良い傾向にあるのですが、メーカーが技術の粋を集めたバズーカ砲レンズには新旧を覆す性能の良さがあったりします。

 

更に、バズーカ砲レンズには、廉価バズーカレンズでは味わえない”付加価値のようなもの”があると感じます。

そういったものも含め”バズーカ砲レンズ”良い所使うと分かることを挙げてみましょう。

 

 

開放f値が小さくて明るい

バズーカ砲レンズの特徴の一つに明るさがあります。

 

レンズは筒状であるため、レンズ内を通過する際光が減衰します。

この減衰量をレンズの明るさとして表現したのがf値で、もっとも絞りを開いた状態のf値を開放f値と呼びます。

 

バズーカ砲レンズは筐体の直径が大きいため、取り入れる光の量が多く、開放f値が小さい傾向にあります。

先ほどの製品で比べると、

となります。

 ※焦点距離500mmの場合 

バズーカ砲レンズの方が開放f値が小さく明るいことが分かります。

 

この明るさによって、

といった利点があります。

最近のデジタル一眼カメラは高感度性能が上がったとはいえ、できるだけISO感度は下げて写したいものです。

こういった場合に、バズーカ砲レンズの明るさが役に立つのです。

 

 

ボケが綺麗

開放f値が小さいことによって得られるのは明るさだけではありません。

バズーカ砲レンズ最大の魅力ともいえるのが、そのボケの美しさです。

 

百聞は一見に如かず。

例えばこんな写真。 

こちらに走ってくるトラックを撮影しているのですが、ポイントは2台目を見て下さい。

しっかりピントがボケていますね。

これにより先頭を走る車両が引き立つのです。

「何を撮りたいか」「何を写したか」しっかり切り取ってくれるのがバズーカ砲レンズの特徴です。

 

もうひとつ行ってみましょう。

ちょっとズルをしましたが、後を走る車両が綺麗にボケていますね。

もちろん、絞り込めば後ろの車両をしっかり写しきることも出来ます。

写真の選択肢を広げる。

これがバズーカ砲レンズの魅力なのです。

 

 

 

AFが速い

バズーカ砲レンズAFが速いものが多いです。

「AFの速さ」とは、被写体に焦点が定まるまでの時間のことで、AFが速いことによって以下のような利点があります。

 

あくまで一例ですが、バズーカ砲レンズ廉価バズーカレンズでどの程度AFの速さに違いがあるのか見てみましょう。

 

【廉価バズーカレンズ】

 AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR 500mm 近接~遠方

  

【バズーカ砲レンズ】

 Ai AF-S Nikkor ED 500mm F4D II (IF)

Ai AF-S Nikkor ED 500mm F4D II (IF) 近接~遠方のピント状況

 

どちらも焦点距離は同じですがAFの速度が随分違います。

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRはヌルっと、Ai AF-S Nikkor ED 500mm F4D II (IF)はシャキッと、といった印象。

 

発売時期は、

となっておりますので、13年の差があります。

 

これだけ発売時期に差があってもバズーカ砲レンズの方がAFが速いです。

開発の趣旨概念根本的に違うためこういったことが起きます。

高いのには高いなりの理由があるというのはこういった事なのです。

 

 

一脚、三脚は必須

最近のカメラ機器は手ブレ補正機構の性能が大幅に向上しています。

このことにより、手ブレを気にする機会は減りました。

 

ただ、バズーカ砲レンズについては手ブレを気にする必要があります。

理由としては、

といったものが挙げられます。

 

特に重さによる不安定さ廉価バズーカレンズの比ではありません。

ですから、廉価バズーカレンズでは余裕で取り回しできてもバズーカ砲レンズになると苦労するでしょう。

 

こういった場合に便利なのが三脚一脚といった撮影補助機材です。

特に一脚は重量のみを1点で支えてくれますので、素早い取り回し重量の分散を同時にかなえてくれる優れた機材といえます。

 

数枚の撮影なら問題ありませんが、1日バズーカ砲レンズで撮影するような状況ですと手持ち撮影は厳しいです。

左腕は疲労で握力不足となるかもしれません。 

 

落下事故を防ぐためにも一脚(または三脚)は必須といえます。 

一脚(または三脚)を使用する際も安物はいけません。

耐加重がしっかりあるものを使用しましょう。

 

 




 

なんだか体を鍛えたくなる

バズーカ砲レンズ重いです。

レンズ単体で3kg前後、ボディを入れると4kgぐらいになります。

ダンベルのように持ちやすい形状ならまだしも、棒状に重量が分散した4kgは予想以上に負担になります。

それは、腕を横に伸ばした状態で何か重いものを持つと感じるでしょう。

4kg程度のものを持って手がプルプルするなら、バズーカ砲レンズの重さには耐えられないと思います。

 

バズーカ砲レンズの多くはその長さ重量バランスから「脇を締めて撮る」ということが出来ません。

ですから、脇を開けた状態で重たいものを安定させる筋力が必要です。

今それが不足しているなら鍛えるしかありません。

レンズのお値段を考えると進んで鍛えたくなるでしょう。

それがバズーカ砲レンズなのです。

 

どこへ行っても目立つ

世の中には「レンズの大きさ自慢」という不毛な戦いをする人が一定数います。

そういった人達を一発で黙らせる大きさと存在感バズーカ砲レンズにはあります。

その大きさ、存在感はどこへ行っても目立つでしょう。

逆に「目立つな!」といっても無理なのです。

撮影に使うのであれば隠しようがありませんから。

 

隠れて静かに撮ることは出来ません。

それがどこに行っても目立つバズーカ砲レンズの宿命ともいえます。

 

 

周辺機器のグレードアップは必須

バズーカ砲レンズを手に入れたら持ち出して撮影しよう!

そんな時に便利なのがカメラバッグです。

 

しかし、バズーカ砲レンズは大きいため今使っているカメラバッグでは収まらないでしょう。

ですから、そのレンズ専用のキャリーケースレンズケース等が必要です。

これが結構いいお値段。

 

また、高価なレンズですので自宅等で保管する際も防湿庫は必須です。

カビが生えたら高額な修理費がかかりますから。

 

防湿庫普通のものでは入りません。

縦にすると棚が邪魔をしますし、横に寝かせると奥行きが不足します。

 

一案として、防湿庫の棚を取り外してバズーカ砲レンズ専用にしてしまうというものがあります。

また、棚板をレンズの形状に切断して入れるのもアリだと思います。

<棚を切断して入れる例>

こういった周辺機器のグレードアップは必須といえます。

「レンズを購入したら終了」ではなく、こういった部分にも費用が掛かると思っておきましょう。

  

  




 

バズーカ砲レンズは超楽しい

重くて取り回しが悪くて金食い虫だけど、最高の画質とAF追従を見せてくれるバズーカ砲レンズの満足度は高いです。

特にボケ味は他のレンズの比ではありません。

鳥や飛行機など速い被写体を追いかける人にとっては、AF速度も魅力的でしょう。

 

そんなバズーカ砲レンズ

新品なら軽乗用車買えちゃうコースですが、中古ならかなりお値打ちです。

「AF使わないよ~」って人ならMFレンズでも良いでしょう。

Ai Nikkor ED 500mm F4P(IF)なら10万円を切るお値段です。

 

AFが欲しいならこれ、

Ai AF-S Nikkor ED 500mm F4D II (IF)

レンズ内モーターで素早いAF。

そして筐体にマグネシウム合金を使い3,430gにまで軽量化。

それで20万円を切るお値段は魅力的!

 

今時ちょっとした望遠レンズでも30万円越えの時代ですから、この写りと性能を考えると高くはないでしょう。

遠くのものを綺麗に撮りたいなら、新品の廉価バズーカ砲レンズではなく中古のバズーカ砲レンズを選ぶのもいいかもしれませんよ。

 

 

 

比較レビュー NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VR vs AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR
NIKKOR Z 180-600mm f/5.6-6.3 VRと比較されやすいAF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR。 どちらも超望遠ズームレンズで焦点距離もよく似ています。 発売時期が8年違う双方にどれぐらいの違いがあるのか? どちらがお買い得なのか? 比較してみます。

 

Nikkor Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR S レビュー 期待の望遠ズームレンズ、利点欠点まとめて「買い?」
Nikkor Z 100-400mm f/4.5-5.6 VR Sを借りることが出来ました。 2022年2月に発売されたこのレンズは中~超望遠のズームレンズとして注目していました。 そんな注目製品をレビュー。 独断と偏見による利点欠点をまとめて「お買い得?」って話をします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました