国民年金のシステム
日本国内に住んでいる20歳以上60歳未満のすべての人には、国民年金への加入が法律で義務付けられています。
会社員の人は給与から天引きで納めていますし、自営業の人は自身で納める形になります。
で、ぶっちゃけ「国民年金ってお得なの?」って話ですが、正直未来のことはよくわかりません。
今、20歳の人が60歳になるころには、国民年金のシステムはおろか、日本が日本でなくなっている可能性もあるのです。
でもそんなこと言いだしたらキリがありませんので、現状の国民年金のシステムがそのまま続くことを前提にお話しします。
国民年金の保険料と支給額
国民年金の保険料は年々上がっていますし、支給額は年々下がっています。
【参考:国民年金保険料と支給額】
国民年金保険料 | 老齢基礎年金支給額 | |
---|---|---|
2020年 | 16,540/月 | 65,141/月 |
2021年 | 16,610/月 | 65,075/月 |
毎年、この比率で変化するとは限りませんが、日本の少子高齢化が止まらない以上は、この流れは変わらないと思います。
また支給年齢も60歳から65歳へと変化しており、今後70歳や75歳になる可能性もないとは言えないですね。
今年20歳になる人が60歳になるころには、今より厳しい支給条件になっていることは間違いなさそうです。
将来の国民年金を予想してみる
ものすごく乱暴な計算ですが2021年に20歳になった人が、60歳まで国民年金を払い続けると以下のようになります。
【参考:支払金額予想】
2021年 16,610円×12か月=199,320円
2022年 16,680円×12か月=200,160円
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2060年 19,340円×12か月=232,080円
合計 8,628,000円
2020年から2021年まで1か月あたりの国民年金保険料は70円上がっていますので、その上昇額で40年間上がったとして計算しています。
また老齢基礎年金支給額は66円下がっていますので、その下降額で計算しています。
肝心の支給額ですが計算上は62,501円/月となります。
掛け金の8,628,000円から計算すると11年と6か月貰えればトントンですね。
もちろん現行通り65歳から支給されるという望みは薄いでしょう。
70歳、75歳になっていることは十分予想できます。
人生100年時代と言われ出しました。
もし、年金の支給開始が75歳からなら86歳と6か月まで生きなければ元が取れません。
現在の女性の平均寿命なら3年ほどのプラス、男性の平均寿命なら5年ほどのマイナスですね。
国民年金を満額回収しようとすれば長生きするための努力が必要なのです。
現在、年金をもらっている人は40年後に支給される人から比べるとかなり恵まれていると思います。
それでも、「国民年金だけでは苦しい」という声はよく聞きます。
国も年金制度について自助努力という言葉を使いだしました。
乱暴な言い方をすると「国はもう知らないので個人で何とかしてください」と言っているようなものです。
老後を悠々自適に暮らすには自助努力が欠かせない時代になってきているのです。
さて、自助努力は何をすればいいのか?
国は制度だけ用意してあとはご自由にというスタンスです。
この事実を知ってあなたはどう動きますか?
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