北海道を走る機会があったので・・・
趣味で写真を撮っていると、いろいろな場所に車で出かけることがあります。
ここ数年は、何度か北海道へ足を延ばしているのですが、本州と違う部分がいくつかあります。
中には、ちょっと驚かされることも・・・。
北海道の人は当たり前?
本州の人じゃないと気が付かない?
そんな、北海道を車で走ると気が付くことを紹介します。
初めて北海道を車で走る人が驚く事
日本にはご当地交通ルールというものが存在します。
名古屋走り、茨城ダッシュ、松本ルールなど、その土地にある暗黙の了解のようなものです。
これらは明確に法律化されているものでもなく、確実にルール化されたものでもありません。
こういった類のものが北海道にも存在します。
ということで実際に肌身で感じた北海道の交通事情、暗黙の了解について紹介します。
本州と違う距離感
これはルールというものではありませんが、北海道を走ってまず感じたのは本州と違う距離感です。
とにかく、どこに行くにも遠い!
「北海道に行ったら五稜郭に行って、小樽運河の夜景を見て、旭山動物園を見学して、知床に行く~」なんて夢物語。
参考までに、北海道空の玄関口である新千歳空港から車で走ると、
五稜郭は約270km(約4時間)
小樽運河は85km(約1時間30分)
旭山動物園は190km(約3時間)
知床は400km(約7時間30分)
です。
ひとつの自治体だと思って甘く見ると痛い目を見ます。
もし、北海道観光を考えているなら目的地までの距離は事前に調べておきましょう。
その距離に驚くことになります。
やたらと広い道路
北海道は土地も広ければ道路も広いです。
苫小牧港までフェリーで行き、降りてすぐ最初に突き当たるのが道道259号線。
片側4車線であるうえ”たい雪スペース”があるため実質5車線に感じます。
歩道も施設の駐車場も広い。
高い建物も少ないため開放感がハンパないでしょう。
北海道の道路は、同じ車線数でも本州のそれより広く感じます。
広いからといってスピードを出さないように!
注意が必要です。
ひたすらまっすぐな道
北海道は比較的開発時期が新しいため、まっすぐな道路が多いです。
その”まっすぐ具合”は本州ではなかなか見かけません。
20kmを超えるような直線道路がいくつも存在します。
直線の先まで見えないのは当たり前。
場所によっては通行車両が少ないため眠気を感じてしまうかもしれません。
こういった直線道路のいくつかは名所になっていますが、それ以外にもいたる所に長い直線道路は存在します。
路面は過酷
広く、まっすぐな道が多いのですが路面状況は悪いです。
場所によっては幹線道路にもかかわらず、大きな補修跡が続くこともあります。
普通に走っていてもハンドルを取られることもありますし、雨天時は大きな水溜りになるでしょう。
走っている時のゴツゴツ感は全国でも悪い方だと思います。
また、道路の起伏が激しい場所もあるため、まっすぐな道であってもスピードを出すのは危険です。
縦信号は正直見落とす
北海道に限らず、雪の多く降る地域の信号機は縦型が多いです。
この信号機。
横型の信号機に慣れた県民からすると見落としがちです。
慣れというものは恐ろしいのもので、いつもの位置に赤が無いと、信号機自体も無いものと思ってしまう可能性があります。
特に、交差点が広い北海道ではその傾向が強いといえるでしょう。
大きな交差点でも交通量が少なければ信号機は設置されていなかったりします。
そういった道路事情も信号機の認知を遅らせる理由になるのかもしれません。
スピード出す車多いよ
北海道は道が広く見通しの良い道路が多いのでスピードを出す車が多いです。
また「全体的に遅い車は抜いていく」という人が多く、センターラインが黄色でも普通に追い抜かれます。
ですから、速い車が迫ってきたら道を譲りましょう。
2台抜き、3台抜きは普通にあります。
後ろが大型トラックやトレーラーだからといって安心してはいけません。
普通に抜いて行きますので注意してください。
内陸に行くと恐ろしく大きな農業機械が走る
北海道は「日本の食糧基地」と呼ばれるほど農業が盛んです。
内陸部に行くと一面の農地が広がり耕作期になると農業用機械が道路を走ります。
農業用機械ですのでそれほどスピードは出ません。
そこまでは良いのですがとにかく大きい!
後ろについてしまうと前が全く見えません。
ですから、こういった車両が前を走っていたら少し車間を開けてサッと抜くことをお薦めします。
モタモタしていると後ろからも車が来て面倒なことになります。
信号感覚の違い
北海道の一部では信号の間隔が違います。
この違いは赤信号で止まる時に感じると思います。
具体的には歩行者信号が赤になってから、進行方向の信号が黄色になるまでの時間。
道路を走っていて信号のある交差点に差し掛かった状態を思い浮かべてください。
進行方向の車両用信号は青
↓
この時進行と同一方向の歩行者信号が、青から点滅に変わったとします
↓
点滅に変わると数秒の後、車両用信号が黄色になります
本州の多くの信号では、歩行者信号が赤になってから、車両用信号が黄色に変わるまで数秒のタイムラグがあります。
動画にあるように、若干のタイムラグがあって車両用信号が黄色になるかと思います。
しかし、北海道にある一部の信号にはタイムラグがありません。
歩行者信号が赤になったらすぐに黄色に変わります。
本州の感覚で直進すると確実に信号無視になるでしょう。
歩行者信号が点滅し出したら減速する。
これが余計な出費(罰金)を抑えるコツです。
春夏は虫がいっぱい
北海道は自然が豊かです。
ですから、沢山の生き物がいます。
こういったものは関わらなければいいのですが、必然的に関わらざるを得ない状態になることもあります。
特に困ったのが虫。
内陸部を夜走ると大量の虫が車のライトに集まってきます。
そして一夜明けると車に虫の跡が多数。
こういった物は直ぐに洗い流しましょう。
時間が経つとなかなか落ちないのです。
野生動物の洗礼
日本には古来から野生動物が住んでいます。
特に北海道は自然が豊かであるため多くの野生動物が生息します。
注意したい動物のひとつのがエゾシカ。
大きなものになると体長190cm、体重150kgにもなります。
エゾシカによる事故は北海道だけで、毎年4,000件以上発生していますのでかなりの数といえます。
車で走る際は道路を横断するエゾシカに注意が必要です。
まともにぶつかれば車が廃車になることもありますので、特に見通しの悪い夜はスピードを落としましょう。
また、走行中の被害ではありませんが、ヒグマも人が住む地域に出没することがあります。
キタキツネも山間部に行くと見かけますが近づいてはいけません。
触るとエキノコックス症という寄生虫に感染してしまうリスクがあります。
このように野生動物を見かける機会も多い北海道ですが安易に近づかないようにしましょう。
北海道を走るなら
日本全国、その土地に行くと文化や自然、ルールなど違うものが沢山あります。
中でも北海道は自然や歴史により特殊なものが多いと感じます。
初めて走る人は安全運転を心がけてください。
抜いていく車は放っておきましょう。
野生動物に注意しましょう。
広いからといってスピードを出すのはお勧めしません。
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