液晶モニターに星は写っているんだけど、小さすぎて見えない!!
撮りたい星が暗い!
天体写真を撮影する際、撮りたい星が暗いことがあります。
目的の星が暗かったり、周りが明るかったりする場合ですね。
この場合、背面液晶でのピント合わせは困難となります。
デジタル一眼カメラで星空を撮影する際は、背面液晶を使ってピントを合わせると良いです。
しかし、この方法が100%有効かというと微妙な場合もあります。
例えば、最初に述べたような目的の星が暗い場合や周りが比較的明るい場合は、背面液晶で星を探すのが困難です。
また、f値が大きなレンズを使用すると、同じ星でも暗く表示されるため見つけにくくなります。
更に背面液晶は3インチ程度のものが多いため、高画素のものであってもそれを生かしきれていないのが現状といえます。
外部モニターの活用
星は小さな点で背面液晶に表示されます。
それを3インチ程度の小さな画面で探すわけですから、苦戦しないわけがありません。
そこで有効なのが外部モニターの活用。
小さな液晶画面ではなく、大きな画面の外部モニターで星を探そうという考えです。
純粋に大きくなるわけですから見やすさもアップします。
外部液晶モニターを買ってみた
多くのデジタル一眼カメラにはHDMI出力が付いています。
ですから、外部モニター用としてこれを使用します。
HDMI入力がありバッテリー内蔵のモニターを探してみました。
屋外では電源がありませんからね。
購入したのはDiginnos DG-NP09D。
HDMI端子に接続するだけで映ります。
USBで充電できる8.9インチモニター。
「電源入れる→映る」
必要最低限の機能しか付いていませんが、外部モニターとしてはこれで十分です。
現在は販売されておらず、同じものは中古を探すしかない状況。
プレミアがついて高くなっているのでドスパラさんには再販して欲しいです。
本体以外に有ったらいい物
本体以外に有ったらいい物は以下のとおりです。
L型のHDMIケーブル
カメラと外部モニターはHDMIケーブルで接続するのですが、カメラ側はL型のHDMIケーブルの方が良いです。
これは縦構図にした場合L型プレートに干渉しないようにするためで、L型プレートを使用しない人は、通常のストレートケーブルで問題ありません。
一般的なHDMIコネクタは3種類ありますので、間違えて購入しないようにご注意ください。
HDMI変換コネクタ
一般的に多く発売されているのはTypeAと呼ばれるHDMIコネクタが付いたケーブルです。
これに対し、デジタル一眼カメラはTypeC(ミニHDMI)が多いです。
今回使用したDiginnos DG-NP09Dも、入力端子はTypeC(ミニHDMI)でした。
という事で、かなりの確率で変換コネクタが必要になります。
100均でも、大きな店舗なら置いてあるところがあるので、探してみても良いかもしれません。
クランプとタブレットホルダー
タブレットホルダーは、文字通りタブレットを固定する部品です。
Diginnos DG-NP09Dはタブレット同様に薄いため、この部品が使えます。
クランプはタブレットホルダーを三脚の脚などに固定する部品です。
これらは絶対ではないのですが、あった方が撮影が楽です。
手で持ち続けるのも疲れますからね。
Diginnos DG-NP09Dの設定
Diginnos DG-NP09Dは特に難しい設定はありません。
カメラのHDMI端子とDiginnos DG-NP09DのHDMI端子をHDMIケーブルで接続し、電源を入れるだけです。
接続され、電源が入った状態でライブビューにすると、カメラの液晶画面と同じ映像が映し出されます。
カメラの仕様上、枠いっぱいまで写りませんが、それでも大きいです。
対角線を測ると約18cm、7.2インチ相当です。
D750の背面液晶のうち実際に像が映る部分が約3インチですので、2倍以上という事ですね。
実際は数値以上に大きく感じます。
Diginnos DG-NP09Dで星空を映す
実際に、星空でテストしてみました。
最初に見た液晶の写真。
これをDiginnos DG-NP09Dで表示するとこのようになりました。
画面自体の明るさの問題もあり、単純比較はできませんが、それでも圧倒的に見やすいと感じます。
背面液晶ですと「星はどこ?」って目を皿のようにして探す必要がありますね。
星の見つけやすさは、面積の大きな外部モニターが有利です。
他にも使えるこんな場面
外部モニターは星を探すのに便利なだけではありません。
例えば背面液晶が固定式のデジタルカメラの場合に使えるのです。
より天頂に近い星を撮影したい場合(真上にレンズを向けるような状況)、液晶画面が固定式ですと下からのぞき込むような姿勢になり、液晶画面の確認が困難となる場合があります。
こんな時、外部モニターがあれば下からのぞき込む必要はありません。
チルト式モニターが付いていても縦構図の場合は役に立ちません。
そんな時も、外部モニターがあれば楽に星の写り具合を確認できるのです。
逆に低い位置での撮影にも、場合によっては威力を発揮するでしょう。
星だけにとどまらず、三脚でじっくり撮影したい時も役立つ外部モニター。
この機会にいかがでしょうか。
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