カミオン、トラック魂などのトラック誌に掲載されている「映画トラック野郎」の写真。
40年以上も前の写真が今も残っているのは、全国のトラック野郎マニアたちが集めたからです。
彼らは、時間と私財を「映画トラック野郎」に投じ、まだ世に出ていない貴重な写真を収集しました。
果たして、どうやって未出の写真を手に入れたのか?
実際に行われた収集方法を紹介します。
映画トラック野郎
映画・トラック野郎は、1975年から1979年まで東映が製作した日本映画です。
監督 鈴木則文
主演 菅原文太 愛川欽也
物語に装飾されたトラックが多く登場し、
「現在まで続くデコトラ文化を世に広めた作品」といえます。
トラック野郎はシリーズ全10作で、日本各地でロケが行われました。
現在でもファンは多く、当時の部品や写真はコレクターに人気です。
現存する当時の写真
作品の公開終了から40年以上経った現在でも、当時の写真は多く残っています。
当時の写真の出所としては、
・映画関係者が撮影したもの
・エキストラが撮影したもの
・地方ロケの際に近隣住民が撮影したもの
といったものがあります。
それぞれ見てみましょう。
映画関係者が撮影したもの
映画関係者が撮影したものは、映画会社や出版社に多く残ります。
写真のプロが撮影したものが多く、保存状態や写真のクオリティは高いです。
しかし、ほとんどが既出であるためコレクションとしての価値はほとんどありません。
写真の一部に「東映」など著作権者が明確に表示されているものが該当します。
エキストラが撮影したもの
トラック野郎には多くのエキストラが参加しました。
このエキストラが当時の写真を所有していたりします。
もし、当時エキストラとして参加した方と繋がることが出来たのなら、当時の写真が手に入る可能性はあります。
ただし、このルートはほぼ開拓されていますので、未出の写真が出てくることはほぼ無いです。
また、多くが素人撮影ですので、手ブレ、ピンボケ、露出不足など写真のクオリティは低いです。
当時はフィルム全盛期ですので、フィルム劣化は避けられないでしょう。
地方ロケの際に近隣住民が撮影したもの
「映画トラック野郎」では多くの地で地方ロケが行われました。
映画の地方ロケが行われると、必ずといっていいほど集まるのが見学者です。
こういった地方に住む近隣住民が写真を撮っている可能性があります。
もし未出の写真が出てくるとしたら、このルートが有力です。
場合によってはハイマチュアのような上級者が、クオリティの高い写真を撮影しているかもしれません。
可能性はあると考えます。
では、そういった人達から写真を譲り受けるにはどうすればいいかというと「ローラー作戦」となります。
いわゆる訪問営業スタイルですね。
当時のロケ地に出向き、付近の民家を1軒1軒訪問します。
呼び鈴を押して、
「40年ぐらい前にこのあたりで、トラック野郎という映画のロケをしてたのですが、当時の写真お持ちではありませんか?」
といった感じです。
特に当時を知る年寄りが居ると、なにか出てくる確率は高くなります。
ただ、確率は限りなくゼロに近いので資金と努力が必要です。
「1,000軒回ったけど何も出てこない!」なんてことはいくらでもあるのです。
未出写真を手に入れる為には資金と努力
現在「映画トラック野郎」の写真は出尽くし感があります。
基本的に映画関係者やエキストラから未出写真が出てくることはありません。
ただ、ロケ地にはまだ世に出ていない写真が眠っていると考えます。
そういったものを今から手に入れようとするなら、資金と努力が必要です。
ロケ地を回ると何日も宿泊することになりますし、民家を100軒以上まわって収穫が無いのは普通のことです。
世の中にはとんでもない情熱を持った「トラック野郎マニア」が居るので、そういった人達の後から入るのであればそれ以上の努力と、ちょっとした発想が必要です。
運よく見つけることが出来たら大きな発見となるでしょう。
まだ地方に眠るトラック野郎の写真を発掘するのはアナタかもしれません。
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