デコトラの写真をネットで公開する事
デコトラを含め改造車の写真や映像をネットで公開している人は沢山います。
古くはHP、現在ですとSNSやYoutube、Tiktokが主流ですね。
もちろん、自分もそのひとりです。
ネットに公開する事により様々な反応を得られたり、今まで繋がりのなかった人と繋がりを持つことが出来るので便利なツールだと思っています。
ただ、気を付けなければいけないのは、ネット上にアップロードされたものは際限なくコピーを生み、いつまでも残り続けるということ。
ですから、取り扱いには十分注意を払う必要があります。
デコトラは改造車です
皆さんご承知のとおり、デコトラは改造車です。
それが違法か合法かは、個人では判断が付きません。
ですから撮影する場合、全ての車両が違法であることを前提に行動した方がトラブルは少ないです。
先ほど言いました通り、ネットにアップロードしたものは、自身が意図しなくても永遠に残り続ける可能性があります。
ですからネットにアップロードするということは、「違法である証拠」を残しているとも言えます。
問題は個人情報の保護にあらず
自身がSNSにデコトラの写真をアップロードする際、ナンバーは読み取れないようにしています。
他人のトラックを撮影しているわけですから、当たり前のことだと思っています。
最近はナンバーから個人情報を得ることが難しくなりました。
自身が就職したころは、住宅総合展示場に来場した他社のお客様を、車のナンバーから追跡し横取りするなんて荒業も横行していましたが、今は出来ません。
そういった背景を理由に、ナンバーを処理せずSNSやYoutubeに掲載している人がいます。
オーナー本人の投稿であったり、人間関係がしっかりしている間柄なら自由にしてください。
自己責任ですから。
問題は無関係の人間がナンバーをさらしていることにあります。
一部の人は勘違いしていますが、ナンバーに処理をするのは個人情報を守るためだけではありません。
デコトラの存在を脅かすもっと大きな問題があるのです。
問題は陸運支局
この問題は陸運支局が動いた場合に悲劇となります。
実際にあった例を紹介しましょう。
それは、とある自動車整備工場(指定工場)でのこと。
デコトラのオーナーであるAさんは、その自動車整備工場に部品交換のためデコトラをわずかな期間預けていました。
ところが運が悪いことに、預けている期間その自動車整備工場に陸運支局の監査が入ったのです。
もしかしたら、何らかの通報があったのかもしれません。
陸運支局からは2名の監査員が来て、1人は工場長に付きっ切りで聞き取り調査や書類の確認。
そして、もう1人が工場内外を見て回ります。
数時間の監査を終え、陸運局の職員は帰っていきました。
不思議なことにその日は何もなかったのです。
(デコトラを発見されたらその場で何か言われそうなものですが・・・)
そして、数か月後Aさんは自身のデコトラを車検の為に陸運支局に持ち込みます。
もちろん、車検に通らないような飾りは全て外しての持ち込みです。
一部、手直しはあったそうですが、なんとか車検は通りました。
車検が終了したということで、Aさんは飾りをすべて元に戻します。
そしてフルアートの状態で、とあるデコトライベントに参加したのです。
当然のごとく沢山の写真や動画が撮られ、一部はSNSやYoutubeに掲載されました。
ここで一部、ナンバー処理がされていない映像があったそうです。
ナンバーまる分かりの状態ですね。
しばらくして、Aさんのもとに「保安基準不適合ハガキ」なるものが届きました。
結論からいうと、監査の段階で目を付けられていたということです。
この間、Aさんがデコトラを走らせたのは、このイベント1回のみ。
実際に公道を走っていることを動画で確認し、ハガキを送りつけてきたと想像できます。
一緒に行ったメンバーの元にハガキは届いていませんからね。
さて、このハガキが届いた場合、対象の車両を適合する形に戻さなくてはいけません。
ネット上には「バレなければそのままでもいい」という書き込みも目立ちますが、目を付けられた段階で「再度監査がある」という危機意識は持った方が良いです。
お上に逆らっても、法律で切られれば身動き取れなくなりますので・・・。
泣く泣く飾りを外したAさん。
赤の他人が撮影、投稿した1本の動画のおかげで、Aさんが支払ったコストは多大なものです。
ナンバーさえ隠れていればというところですね。
Aさんは現在、別のトラックを架装し始めていますが、そのあたりの熱量はさすがという感じです。
ネットで公開する時にナンバーを隠す理由
今回は不幸な条件が重なりました。
Aさんのデコトラは公認が取れないものだった。
監査の段階で目を付けられていたと思われる。
撮影された動画からナンバープレートが判別できた。
上の2つはAさんの問題ですので、自己責任の範囲内だと考えます。
しかし3つ目は他人(第三者)の行動です。
Aさんには防ぎようがありません。
ではこの第三者がすべきだった行動は、
動画をネットに公開しない。
動画のナンバー部分を読み取れなくする。
このどちらかであれば問題は起きなかったと考えます。
これは写真にも言えます。
最近のデジタルカメラやスマホは高画質化されていますので、液晶画面では見えていなくても原寸大にするとナンバーが確認できるということはよくあります。


ネットに公開するのであれば、画面では認識できなくても、念のためナンバーは見えなくするようにしましょう。
トラブルを防ぐためのひと手間を!
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