カメラ用ねじ込み式レンズフィルター
カメラレンズに装着するねじ込み式レンズフィルター。
特殊効果やレンズ保護目的で使用することが多いです。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2023/02/newer.jpg)
そんなねじ込み式レンズフィルターは、レンズによってフィルター径が決まっており、径が違うレンズフィルターは装着できません。
レンズ側のフィルター径が52mmなら52mmのレンズフィルター
レンズ側のフィルター径が77mmなら77mmのレンズフィルター
といった感じです。
フィルター径の違う交換レンズを持っていると、レンズフィルターを揃えるだけでも結構な出費となります。
特に特殊効果を得るレンズフィルターは高価なものが多い!
ということで、フィルター径の違うレンズフィルターを共用できないものか?
そんな声に応える道具があります。
ステップアップリング
ステップアップリングとは、レンズ側のフィルター径より大きな径のレンズフィルターを取付ける道具です。
ステップアップリングの構造はレンズ側、レンズフィルター側にそれぞれネジ溝が切ってあり、ねじ込むことによってそれぞれを固定できます。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2023/08/setpup.jpg)
ステップアップリングを使用することにより、径の大きなレンズフィルターをいくつかのレンズで共用できるということです。
例えばフィルター径77mmと82mmのレンズがあったとしましょう。
本来ならば77mm径のレンズフィルターと、82mm径のレンズフィルターを別々に買う必要があります。
レンズ保護フィルターなど、常時使用するようなレンズフィルターなら別々に買っても良いでしょう。
しかし、年に数回しか使わないような特殊レンズフィルターまでそれぞれの径で揃えるのは勿体ないです。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2024/08/emoji-3202669_640.jpg)
こんな時はステップアップリングの出番。
77mm→82mmのステップアップリングがあれば、82mm径のレンズフィルターがフィルター径77mmと82mmのレンズで共用できるのです。
ステップアップリングのお値段1,000円程度。
ねじ込み式レンズフィルターを購入すると3,000~15,000円コースですので、比較すると随分経済的であることが分かります。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2023/08/lens.jpg)
同様に径が違うレンズフィルターを取付ける道具で、ステップダウンリングというものもあります。
こちらはステップダウンですので、レンズのフィルター径より小さい径のフィルターを取付ける道具です。
あまり使うことは無いと思いますが、こういった道具がることを覚えておいても良いと思います。
ステップアップリングの選び方
ステップアップリングは、1個1,000円程度で手に入ります。
とはいえ、適当な製品を選ぶのはよくありません。
選ぶ際はポイントをおさえておきましょう。
【ポイント1】レンズ側の径とレンズフィルター側の径を確認
ステップアップリング選びで最も重要なのは、レンズ側、レンズフィルター側の径です。
それぞれの径を間違うと使えません。
レンズ側については、レンズ前玉面、レンズ本体側面、レンズキャップ、仕様書などに記載されています。
レンズフィルター側はフィルター側面に記載されています。
ステップアップリングを購入する前に確認しておきましょう。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2023/08/setpup.jpg)
【ポイント2】できれば国内メーカー
ステップアップリングを選ぶ際は国内メーカーがお勧めです。
【ステップアップリングを製造する主な国内メーカー】
・ケンコー(kenko)
・マルミ光機(marumi)
中国製品やメーカー不詳のものを使って、その精度に泣かされたことがあります。
ねじ溝がおかしい。
径がおかしい。
反っている。
といった事がありましたので国内メーカーが安心だと考えます。
ステップアップリング使用時の注意点
ステップアップリングを使用する際は、いくつか注意点があります。
これは、本来のレンズやフィルターの使用法から外れるからです。
意図しない不具合も出るかもしれません。
よくある不具合、注意点について挙げてみましょう。
レンズフードは付かないことが多い
ステップアップリングを使う事により、レンズ先端に径の大きなレンズフィルターを取付けることになります。
これによって起こるのがレンズフードとの干渉。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2023/08/chigau.jpg)
フィルター溝に取り付けるタイプのレンズフードは付きません。
また、レンズ筐体に取り付けるレンズフードについても、うまく収まらなくなる可能性があります。
ということで「レンズフードは付かない」と思っておいた方が良いです。
標準のレンズキャップは使えない
レンズフード同様に、レンズ標準のレンズキャップは使えません。
もちろんこれはフィルター径が違うためです。
一時的に大きな径のレンズフィルターを取付けるなら、レンズキャップ無しでも良いかもしれません。
ただ、長時間使ったり持ち歩いたりする場合は、別途汎用のレンズキャップを購入した方が良いでしょう。
汎用のレンズキャップ自体はそれほど高いものではありません。
レンズフィルターに傷をつけてしまう危険性を考えると、購入することをお薦めします。
レンズによっては周囲がケラレる
ステップアップリングを取付けることによって、レンズフィルターは本来の位置より前面に出ることになります。
これによって起こりやすいのが、レンズフィルター枠の影が写ること。
いわゆる”ケラレ”というものです。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2024/05/laowa.jpg)
あえて表現として出すこともありますが、本来ケラレは好ましくないものとされています。
ですから、ステップアップリングを使用する際は、レンズ側に直にステップアップリングを取付けることを心がけてください。
特に焦点距離が短くなる広角側では注意を。
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2023/02/newer_nd-160x90.jpg)
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2023/03/kahen-160x90.jpg)
![](https://arttruckseki.com/wp-content/uploads/2022/05/soft-160x90.jpg)
コメント