ズームレンズ
ズームレンズは焦点距離が変更できるレンズです。
狭い所で全体を入れたり、遠いところにある被写体を拡大したりするといった使い方でお馴染みかもしれません。
逆に焦点距離が固定されているレンズを単レンズと呼びます。
一般的に写りは単レンズの方が良いのですが、使い勝手の良さからズームレンズを愛用している人も多いでしょう。
ただ、ひとことに「ズームレンズ」と言っても製品は多いです。
どういった基準で選べばいいか分からないかもしれません。
ということで、ズームレンズ選びのポイントについて紹介します。
撮りたいもので焦点距離が決まる
まず、レンズ選びの大前提として、どういったものを撮りたいかによって選ぶべき製品が決まってきます。
遠くのものを大きく撮影したいのに広角レンズでは小さく写りますし、狭い室内を広く撮りたい場合に望遠レンズは使い物になりません。
レンズの性能を表す数値に「焦点距離」というものがあります。
焦点距離はレンズからイメージセンサーまでの距離です。
この数値が大きければ遠くのものが大きく写りますし、小さければ狭い所でも広く写せます。
「撮りたいもの」をハッキリ決めることによって、必要になってくる焦点距離は決まってきます。
被写体の大きさや構図を決める重要な数値と覚えておきましょう。
焦点距離はmmで表記され、この焦点距離を決めることがレンズ選びの第一歩です。
カメラ用レンズには標準レンズという物があります。
標準レンズは人間の視野に最も近い画角とされており、一般的には焦点距離50mm付近のレンズを指します。
焦点距離50mmを境に数字が小さくなると広角、大きくなると望遠と呼びます。
例えば、広角レンズで撮影したいなら焦点距離24mmや28mm等を選べばいいですし、望遠レンズで撮影するなら焦点距離105mmや200mm等を選べばいいということです。
レンズの呼び名は頭に入れておきましょう。
焦点距離の見かた
さて、ズームレンズは焦点距離が変更できるレンズということでした。
ですから、広角から標準、標準から望遠などいくつかの焦点距離を網羅した製品があります。
例えばこのレンズ。
Canon RF24-105mm F4-7.1 IS STM
焦点距離が24mm~105mmのズームレンズです。
広角側が24mm、標準の50mmをまたいで望遠側が105mmまで使えるという製品ですね。
こういった標準域(焦点距離50mmあたり)を含んだズームレンズを標準ズームレンズと呼びます。
同様に、18~35mmなど広角側のみのズームレンズを広角ズームレンズ、100~300mmなど望遠側のみのズームレンズを望遠ズームレンズと呼びます。
更に、24~200mmなど倍率が大きなもので高倍率ズームという製品もあります。
自信がどういったものを撮りたいかによって選ぶべき製品が変わってくるということです。
焦点距離で重要なのは〇〇mmという値。
それが広角なのか、望遠なのか、標準なのか。
これを覚えておきましょう。
イメージセンサーの大きさも重要
レンズを選ぶ際にイメージセンサーの大きさも重要となってきます。
例えば35~70mmという焦点距離のズームレンズがあったとしましょう。
これが、イメージセンサーサイズによって以下のように変わります。
フルサイズなら、35~70mmの標準ズームレンズ。
APS-Cなら、52.5~105mm(35mm判換算)の標準または望遠ズームレンズ。
APS-C(Canon)なら、56~112mm(35mm判換算)の標準または望遠ズームレンズ。
マイクロフォーサーズなら、70~140mm(35mm判換算)の望遠ズームレンズ。
このように同じ〇〇mm表記でも、イメージセンサーサイズによって実質的な焦点距離が変わってきます。
35mm判でどのように換算されるか計算して比較しましょう。
レンズ選びをする際、イメージセンサーサイズと焦点距離の対比は必須となるのです。
この点は注意しましょう。
買ってから後悔する前に
レンズ選びで焦点距離は重要です。
「あともうちょっと望遠が使いたい」
「あと少し広く撮りたい」
買ってから後悔しても遅いのです。
「歪みが・・・」とか、「画質が・・・」というのは、ひとまず後回しでも良いです。
まずはしっかり構図に入れる。
その為に重要なのは焦点距離。
「入りきらない」「遠すぎる」など物理的に写らないものはどうしようもありませんから。
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