各社から販売されているカメラ用交換レンズ。
ピントやズームを操作する際にリングを回転させるものが多いです。
この回転方向ですが、メーカーや製品によって違います。
カメラ用交換レンズも道具。
回転方向は使用感に影響します。
個人的には回転方向は揃えたい。
そう思い、現行メーカーの製品について調べてみました。
ピントリングとズームリング
カメラ用交換レンズに付帯するピント。
焦点を合わせる重要な機能です。
最近はAF(オートフォーカス)でピントを合わせることも多いのですが、シビアな条件ではMF(マニュアルフォーカス)でのピント合わせとなります。
MF時のピント合わせは、ピントリングを回転させて行うのですが、そんな時に重要なのがピントリングの操作性。
細微な操作となる為、程よいピントリングのトルク(重さ、抵抗)が重要です。
また、MF時はファインダーを覗きながら撮影することが多いため、ピントリングの回転方向も重要です。
「どちらに回転させれば無限遠方向になるか?」というものですね。
同様にズームレンズの場合は、ズームリングにも同様のことが言えます。
「どちらに回転させれば望遠方向になるか?」ということです。
特に目視せず操作する場合、道具としての操作性は重要といえます。
メーカーや製品によって回転方向が違う
ピントリングとズームリングは製造メーカー等によって回転方向が違います。
例えばソニーはピントリング、ズームリングとも時計回りですが、キャノンは反時計回りです。
クセというものは恐ろしいもので、ソニーのレンズを使っていてキャノンのレンズを使うと、反対に回転させてしまいます。
回転方向が違うメーカーの製品を、混在して使うとこういった事が起きます。
「回転方向ぐらいどうでも良いのでは?」と言われるかもしれませんが、人間思わぬ時に普段のクセが出るものです。
クセによる僅かな迷いが大切な瞬間を逃すことにもなりかねません。
出来る限り、これらの回転方向は揃えた方が失敗が少ないです。
ズームリングとピントリングの回転方向一覧
一部を除き、ズームリングとピントリングの回転方向はメーカー内では統一されています。
では、メーカー別にどういった傾向があるのでしょうか。
表にして見ましょう。
【ズームリング、ピントリング回転方向の表】
メーカー名 | ズームリング 望遠方向 | ピントリング 無限遠∞方向 |
---|---|---|
ソニー | 時計回り | 時計回り |
キヤノン | 反時計回り | 反時計回り |
ニコン | 時計回り | 時計回り |
富士フィルム | 時計回り | 時計回り |
オリンパス | 反時計回り | 反時計回り |
パナソニック | 時計回り | 時計回り |
シグマ | 反時計回り (一部時計回り) | 反時計回り |
タムロン | 時計回り | 時計回り |
トキナー | 時計回り | 時計回り |
コシナ | - | 製品による |
ライカ | - | 反時計回り |
時計回りが多いようにみえますが、製品の出荷本数全体でみるとそうでもないかもしれません。
クセというものは恐ろしい
何度も言いますがクセというものは恐ろしいものです。
普段、時計回りの製品を使っていて、反時計回りの製品に持ち替えると戸惑います。
この戸惑いにより大切な瞬間を逃すこともあるかもしれません。
交換レンズも道具である以上、出来る限り使いやすいものが良いと考えます。
ピントリング、ズームリングの回転方向。
考慮してはいかがでしょうか。
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