ミラーレス一眼カメラはバッテリーの持ちが悪い?
現在のデジタル一眼カメラ市場は、デジタル一眼カメラからミラーレス一眼カメラにシフトしてきました。
ミラーレス一眼カメラはコンパクトでAFが高性能ですが、バッテリーの持ちが悪いとされています。
ミラーレス一眼カメラから写真を始めたユーザーはそれほど感じないかもしれませんが、デジタル一眼カメラから移行したユーザーは特に感じやすいかもしれません。

実際にメーカーの仕様書を比較するとこんな感じです。
【デジタル一眼レフカメラ】

【ミラーレス一眼カメラ】

どちらのカメラも似たような画素数で、バッテリーはEN-EL15bを使用しています。
デジタル一眼レフカメラ(D780)が2,290コマなのに対し、ミラーレス一眼カメラ(Z6)は310コマしか撮影できません。
カタログスペックでこれだけ差が出るのですから、実際に撮影した際にバッテリーが減るのが早いと感じるのは仕方がない事かもしれません。
バッテリーの減りが早い主な理由
ミラーレス一眼カメラのバッテリーの減りが早いのには、以下のような理由があります。
・液晶による操作が多い
・EVFによる電池消費
それぞれ見てみましょう。
液晶による操作が多い
昔ながらの一眼レフカメラは、レバーやボタン、スイッチ等の物理的な操作により設定を変更していました。
ところがカメラやレンズなどが高性能になるほど、これらの物理スイッチでは足りなくなってきます。
この傾向は最新のデジタル一眼レフカメラにも見られますが、より設計の新しいミラーレス一眼カメラで顕著になります。
メーカー側の設計も、物理操作より液晶による操作性に重きを置くため、ユーザーも液晶操作が増えます。
更に液晶画面は操作時以外も動作している時間が長くなるため、バッテリーを多く消費するのです。
EVFによる電池消費
デジタル一眼レフカメラはレフ板を介し、光学的にレンズから入った像を確認していました。
しかし、ミラーレス一眼カメラにはレフ板がありません。
そこでファインダー代わりに使われるのが、EVFと呼ばれる電子ファインダーです。
光学ファインダーが光を物理的に反射しているのに対し、EVFはイメージセンサーに入った光を液晶画面に表示するため常に電力を消費します。
ファインダーで像を確認するだけで電力を消費するので、必然的にバッテリーの持ちは悪くなるのです。
実際に何枚撮影できる?
構造的な問題やメーカー仕様書を見ると、ミラーレス一眼カメラのバッテリー消費が早いことが分かります。
では、1回の充電でどのくらい撮れるのか確認してみます。
【撮影条件】
NikonZ6+NIKKOR Z 24-120mm f/4 S
撮影直後の画像確認:ON
手ブレ補正:OFF
画像サイズ:RAW+FINE
ファインダーの明るさ:AUTO
パワーオフ時間(画像の再生):10秒
パワーオフ時間(メニュー表示):1分
パワーオフ時間(撮影直後の画像確認):10秒
パワーオフ時間(半押しタイマー):1分
モニターの明るさ:0
電子音:OFF
電源はONのまま
ファインダーは使用する
この設定で撮影。
【結果】
バッテリー切れで撮影できなくなるまで撮影された枚数と時間。
撮影時間 9:30~14:00
静止画 384枚
カタログスペックよりは若干良いようですが、やはりバッテリーの持ちが悪いというのは間違いないようです。
予備バッテリーは欲しい
ミラーレス一眼カメラは全般的にバッテリーの持ちが悪いです。
朝から撮影して昼過ぎにバッテリー切れを起こすので、1日撮影しようと考えると無理があります。
こまめに電源をON/OFFすると良いのかもしれませんが、電子機器ですので故障の原因にならないとはいえません。
現実的なのは予備バッテリーの使用。
少なくとも1本、撮影スタイルに応じて数本欲しいところでしょう。

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