マクロ撮影で上手にピントを合わせる方法

撮影術
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マクロ撮影のピント合わせって難しくない?

マクロ撮影

マクロ撮影とは、被写体を現実のものよりも大きく見せる方法です。

大きく見せるには、被写体に近づいて撮影する必要があるため、カメラのレンズも近い位置でピントが合う(接写できる)ものを使用します。

 

接写のできるレンズを、一般的にマクロレンズと呼び、単レンズマクロ専用のものから、ズームレンズマクロ機能が付いたものまで、様々な製品が発売されています。

マクロ専用レンズの方が接写能力が高く、より被写体に近づいて撮影できることが多いのですが、マクロレンズ特有の難しさもあります。

 

今回はそんなマクロ撮影について、失敗をもとに綺麗に撮影する方法を検討してみます。

 

マクロレンズは被写界深度が浅い

デジタル一眼カメラと、マクロレンズの組み合わせで接写を行うと、被写界深度が非常に浅くなります。

被写界深度が浅いので、ボケが綺麗になります。

これが、マクロレンズの魅力であり、難しいところでもあります。

 

こちらの写真をご覧ください。 

<NikonD750+TamronSP90mmF2.8・272ENⅡ>

庭に咲いていた花です。

 

背景は綺麗にボケているのですが、花の描写もイマイチですね。

では、ちょっと拡大してみましょう。

花びらの中央あたりはピントが合っているのですが、根本や先端はボケています。

ということで、花びらの中央にしかピントが合っていないという事です。

 

ですから、マクロレンズで接写撮影する場合、ピントが合う範囲が狭いため、どこにピントを合わせるかで印象が随分変わってきます。

マクロ撮影上級者は、開放でのボケ味を絶賛しますが、初級者ある程度絞り込んだ方が失敗が少ないです。

 

静物などでピント合わせの練習をしてから、本番に臨んだ方が良いでしょう。

 

撮影時は三脚を使う方が無難

マクロレンズは、ピントにシビアですので、カメラが動かないように三脚を使って撮影することをお勧めします。

 

自分ではしっかり構えていると思っていても、人間の体は多少なりとも動くのです。

構図を決めて、ピントを合わせ、シャッターボタンを押すといった僅かな動きでも、被写体との距離が変わりピントが移動します。

 

ですから、三脚で固定するのは有効といえます。

 

AFはあてにしない

AFはとても便利なのですが、マクロ撮影する場合はMFの方が有効な場合もあります。

「自動でピントが合う」といっても、ファインダー内の決まった点(AFポイント)でピントを合わせているだけなのです。

AFポイントが無いところで、ピントを合わせることは出来ません。

 

ですから、微妙に合わないと判断したら、MFでピントを合わせることをお勧めします。

その場合、背面液晶を使ったライブビューモードにし、拡大したうえでピントを合わせると合わせやすいです。

 

三脚+ライブビューでMFというのが、ピント合わせで失敗しにくい組み合わせですね。

 

風でピントが変わる

今回の写真は、花の中心あたりにピントを合わせたつもりでした。

しかし、花の中心は残念な感じになり、花びらの中央部にピントが合っています。

これは、風により花が揺れ、カメラと被写体の距離が変わったためです。

 

このように、屋外で撮影する際は、風のある日を避けた方が賢明です。

被写体にもよりますが、室内に移動させることができる場合は、室内で撮影した方が良いでしょう。

「どうしても屋外で」という場合は、動かないように誰かに持ってもらうのも一つの方法です。

 



マクロ撮影でピント合わせの奥深さを知る

デジタル一眼によるマクロ撮影ピント合わせの奥深さを教えてくれます。

カメラを構えて、シャッターを押したら綺麗に撮れるという世界からは、かけ離れていると感じます。

 

「AFは便利だけど絶対じゃない」と教えてくれるのも、マクロ撮影の面白いところです。

今まで、本格的なマクロレンズを触ったことが無い人は、ぜひ触ってみてください。

その奥深さの虜になるかもしれません。

 

<小さな虫がいる>

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