LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shift で撮影する夜景「偶数絞り広角レンズで撮影するシャープな光条とは?」

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夜景やナイトシーン撮影では光の処理が重要です。

中でも光条の表現は写真の仕上がりを左右します。

光条とはレンズを通る光が線状に散る様ですね。

<光条の例>

これが綺麗に表現できていると夜景写真もメリハリが出ます。

光条の表現に大きく関わるのがレンズの絞り枚数

いわゆる奇数絞り偶数絞りです。

偶数絞りの方が光条はクッキリ出る

今回は偶数絞り&超広角レンズという組み合わせでトラックの夜景撮影をしてみました。

その結果は・・・。

 

LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shift

撮影に使用するのはLAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shift

このレンズはLAOWAブランド超広角レンズです。

焦点距離は15mmフルサイズ対応

特徴の一つとして挙げられるのは超広角にも関わらず接写が出来るということで、これは非常に珍しい仕様です。

最短撮影距離12cmで、レンズ前面からですと1cm未満という接写性能を有します。

一般的に接写の出来るレンズ(マクロレンズ)は標準から中望遠領域のものが多く、超広角で接写が出来る数少ない製品となっています。

 




 

LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shiftは偶数絞り

カメラ用交換レンズには絞り機構があるものが多いです。

レンズを通過する光を調節する部分ですね。

また絞りの羽根枚数が奇数か偶数かによって奇数絞りレンズ偶数絞りレンズに分けられます。

最近のレンズは多くが奇数絞りレンズなのですが、LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shift数少ない偶数絞りレンズとなっています。

偶数絞りレンズの特徴のひとつとして、光条の違いがあります。

奇数絞りレンズの場合、無数に光が散るように写るのですが、偶数絞りレンズは比較的光条がしっかり現れます。

<奇数絞りと偶数絞りのイメージ>

 

この特徴はトラックの夜景撮影に生かせます。

闇夜に浮かぶヘッドライトやマーカーランプなどはコントラストが強いため光条が強調されます。

好き嫌いはあるかもしれませんが、トラックのギラギラと派手な感じを表現したい場合は偶数絞りレンズの方が適していると考えます。

偶数絞りレンズで楽しむ夜景撮影
写真用レンズには奇数絞りと偶数絞りがあります。 偶数絞りは光条がハッキリ出る為、コントラストの強い夜景などに影響します。 この光条を生かした撮影方法について解説します。

 

LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shiftで夜景を撮影してみる

LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shiftは偶数絞りレンズなので、しっかりと強調された光条が期待できます。

光条は強烈な光を発するものにできやすいので、夜景などコントラストが強い被写体ですと映えそうですね。

 

参考までに、以前テストしたSAMYANG35mm F1.4 Aspherical IFは絞り羽根が8枚

LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shift12枚です。

光条は絞り羽根の枚数に応じて発生しますので、12本の光条が期待できます。

早速撮影してみましょう。

はい、こんな感じ。

対向しているヘッドライトは綺麗に12本の光条が現れていますが、あとはイマイチですね。

ホイールマーカーも若干ですが光条が目立ちます。

けっこう絞り込んだのですが個人的にはコレジャナイ感が・・・。

 

なんとなくですが、光条が12本もあるとぼやけてしまうのかもしれません。

SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical IF(8枚絞り)の方が自身のイメージに近いような。

参考までにf22相当なのでシャッタースピードは10秒ほどです。

正直、人が多いところでの撮影はかなり厳しい。

 

わりと難アリなレンズ

LAOWA 15mm F4 Wide Angle Macro with Shift電子接点と絞り連動レバーがありません。

ですから、カメラと情報の共有や連動が出来ません。

これが何を意味するかというと、

 ・絞りがカメラと連動しない
 ・レンズのExifデータが残らない

という事があります。

 

特に絞りがカメラと連動しないのはとても困ります。

光条をしっかり表現しようとすると、絞りを絞り込む必要があるのですが、絞り込むとレンズを通る光の量が減るためファインダー内の像が暗くなります。

絞り連動するFマウントレンズの場合、ファインダーを覗く際は開放状態になっており、シャッターを切った瞬間だけ絞りが絞り込まれます。

ですから、ファインダーの像が暗くなることはありません。

しかし、このレンズはカメラと絞りが連動しない為、絞りを絞り込むと常に光の量が減ってファインダー内の像が暗くなります。

f16ぐらいまで絞るとトラックの輪郭はほぼ見えず。

オマケにこの製品はマニュアルフォーカスなのでピントを合わせる目印まで見えなくなります。

ということで、撮影の際は二度手間ですが、

 【1】絞りを開放にする
 【2】構図、ピントを合わせる
 【3】絞りを絞り込む
 【4】シャッターを切る

という手順を踏む必要があります。

とても面倒。

 

HELIAR-HYPER WIDE 10mm F5.6 Asphericalのように電磁絞りだったらいいのですが・・・。

機能的にはかなりお値打ちなレンズなのですが、やっぱり足りない部分も多いですね。

ということで光条は出ることには出ましたが、それ以上に撮影に苦労するレンズでした。

 

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