
炎天下の車中にカメラは放置していい?
炎天下の車内
炎天下に駐車した車内は高温になります。
窓を少し開けているぐらいでは、ほとんど効果がありません。
JAFの調査によると、炎天下に駐車した車内はエンジンを切ったあと、わずか30分で45℃、最も気温が高いといわれている15時には、55℃にもなるそうです。
もちろん、人がその中に居続けることは出来ません。
では、カメラはどうでしょうか?
今回は、炎天下の車中にカメラを放置したらどうなるかを検証します。
カメラの動作環境
電子機器の動作環境のひとつに、使用温度というものがあります。
これは、メーカーが設計上、製品を連続的に使用できる温度範囲のことを指します。
あくまで、設計上の話ですので、必ずしもこの範囲に収まらないと動作しないわけではありません。
では、各種カメラの使用温度を見てみましょう。
製品名 | 使用温度 |
---|---|
Nikon Z6 Ⅱ | 0~40℃ |
SONY α7 Ⅳ | 0~40℃ |
iPhone | 0~35℃ |
XPERIA1 | 5℃~35℃ |
多くの製品は使用温度の上限が35~40℃となっています。
ですから、炎天下の車中は使用温度の範囲を超えているといえます。
ただ、使用温度はメーカーが公表している数値ですので、それを超えると直ちに動かなくなるわけではありません。
自身の経験上、最低限の対策を講じれば壊れるようなことはありませんでした。
最低限の予防対策
まず、大前提として、炎天下の車中にカメラを放置することはお勧めしません。
なんらかの都合で車内にカメラを放置せざるを得ない場合に参考にしてください。
それを踏まえて、予防策を紹介します。
暑くなる場所に置かない
先ほどのデータですと車中の温度は55℃にもなります。
しかし、車中といっても場所によってはそれを超えてしまいます。
具体的には直射日光の当たるところで、ダッシュボードやコンソールボックス上などがそれに該当します。
JAFのテストデータによると、ダッシュボード上は74℃にもなります。
ですから、絶対に放置してはいけません。

サンシェードをする
車の窓には必ずサンシェードをしてください。
サンシェードをするしないで、車内の温度は若干変わってきます。
車内全体の温度としては極端に変わりませんが、直射日光がカメラ等に当たりにくくなるため壊れる確率が下がります。
無い場合は、カメラ等をダンボール等、日除けになるもので覆うだけでも違います。
助手席の足元に置く
車種や駐車した時の方位によりますが、一般的に熱くなりにくいといわれているのが、助手席の足元です。
ですから、カメラバックに入れて助手席の足元に置いておくと、壊れる確率が減ります。

ただ、助手席の足元は砂埃が多くなりますので、必ずカメラバッグ等に入れてから置いてください。
また、直射日光が当たる場合は、日除けになるもので覆うと良いです。
窓を少し開ける
窓を少し開けておくだけで、車内温度は少し下がります。
JAFのデータによると、窓を3cm開けて放置すると、車内平均温度で3~5℃下がるそうです。
ですから、メーカーの使用温度を上回らない可能性もあります。
防犯上の問題はありますが、窓を開けておくというのは有効な方法といえます。
すぐに使用しない
炎天下の車中にカメラ等を放置すると、使用温度を超える場合も珍しくありません。
そんな場合は、カメラをすぐに使用しないようにしましょう。
カメラの電源を入れた際、使用温度を超えていると、熱暴走する可能性があります。
また、カメラバッグに入っている場合は直ぐに開けずに、風を通してしばらく周りの温度に馴染ませましょう。
急激な温度変化は、カメラやレンズを傷めるからです。
出来れば、30分ぐらいかけてゆっくり冷やしてください。
泣きを見る前に
温度もそうですが、防犯上でもカメラ等を車中に放置することはお勧めできません。
ただ、どうしても放置する必要がある場合は、最低限の予防策を忘れないでください。
カメラは高価です。
日除け一つあるだけで、壊れる確率は下がります。
この4つの注意点を守り、機材の損傷を防ぐようにしてください。
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