超広角レンズ
超広角レンズは、広角レンズの画角をより大きくしたものです。
一般的には35mm判(フルサイズ)で焦点距離20mm未満を超広角レンズと呼んでいるようです。
最近はスマートフォンのカメラにも、超広角レンズが採用されるようになりました。
手軽になった一方、持て余している人も多いようです。
そんな超広角レンズの使い方と魅力について説明します。
超広角レンズは遠近感が強く出る
広角レンズは遠近感が出ます。
それより画角が広い超広角レンズは、遠近感がより強く出ます。
その効果は焦点距離が1mm変わるだけで違いが分かるほどです。
ですから、35mm判で18mmの超広角レンズと17mmの超広角レンズを比較すると、遠近感に違いがあるのが分かります。
このあたりは、焦点距離1mmの違いが判別しにくい望遠レンズと大きく違うところです。
超広角レンズは被写界深度が深い
望遠レンズは被写界深度が浅い傾向にありました。
逆に広角領域、特に超広角レンズは被写界深度が深い傾向にあります。
被写界深度が深いという事は、背景があまりボケません。
ですから、しっかり写しきることが出来る反面、ボケを生かすような描写は苦手だったりします。
超広角レンズは強い光に弱い
超広角レンズは画角が広いです。
ですから、構図に太陽など強い光を発するものが入り易いです。
また、前玉(最も被写体側のレンズ)が丸く飛び出していることも多く、横からの強い光に反応しやすいです。
これがどういった弊害を生むかというと、ゴーストやフレアとなって写真に写り込みます。
あえてそういった表現をする事もありますが、大抵の場合は邪魔になるでしょう。
こういった点から、超広角レンズで撮影する際は、太陽など強い光を意識して撮影する必要があります。
超広角レンズの上手な使い方
超広角レンズは、かなりクセの強いレンズだと考えます。
使い方ひとつで被写体をより魅力的にすることも出来ますし、残念な感じに仕上がってしまう可能性もあります。
では、どういった点に注意して撮影すればいいかを説明しましょう。
遠近感を利用する
超広角レンズ最大の魅力は他にはない遠近感です。
特に焦点距離14mmぐらいになると、目視より遠近感が強調されて見えるので、上手くハマると迫力のある写真になります。
ですから、超広角レンズを使って撮影する際は遠近感を意識してください。
レンズは中心から、四隅に向かって放射線状に遠近感が出ます。
その線に逆らわないように構図を決めると、遠近感が強調されます。
水平を意識する
超広角レンズは遠近感が強調されるレンズです。
ですから、全ての線が目視とは違った表現となります。
ここで重要なのは水平(または垂直)を意識するということです。
これを意識しないと写真は不安定になります。
望遠ではそれほど気にならない水平(または垂直)ですが、広角領域ではかなり重要な要素といえます。
斜め構図で撮影するクセがある方は、直した方が良いでしょう。
何を見せたいかハッキリさせる
全ての写真にいえることですが、何を見せたいかハッキリさせましょう。
特に被写界深度が深い超広角レンズは、全てにピントが合ってるように見える為、構図次第では何を見せたいのかよく分からなくなります。
見せたいものが手前にあり、背景に何かが写っているという構図はよくあります。
特に遠近感の出やすい超広角レンズの場合は、見せたいもの(被写体)により近づいて撮影すると分かりやすいです。
よくある間違った使い方は「狭い場所で全体を入れたいから超広角レンズを使う」というものです。
レンズそれぞれの特徴を生かした画づくりをしましょう。
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