金網(フェンス)が邪魔!
写真を撮影したいと思うけど手前にある金網やフェンスが写り込む!
こんなことありますね。
例えば、
高速道路などの道路際
野球場などのスポーツ施設
建物屋上などの高所
といった場所です。
こういった金網等は「安全の為」に建てられていることも多いです。
ですから、
・丈夫な金属棒で出来ている
・ある程普度高さがある
・切れ目がほとんど無い
といった特徴があります。
ひとことでいうと、
「金網越しに撮影すると、金網も写ってしまう」という事です。
とはいえ「脚立を使う」とか、「よじ登る」といった解決方法はアウトです。
金網があるのは安全の為なので、このまま撮影する方法をなんとか考えてみます。
金網の写り込みは案外なんとかなる
結論から言うと、金網(フェンス)は案外なんとかなるものです。
これはカメラ(レンズ)の写る構造によるものです。
細かい原理はさておいて、金網を目立たなくするためにやることは以下の3つです
・レンズを極力金網(フェンス)に近づける
・出来る限り望遠レンズを使う
・レンズの絞りは開放にする
具体的にやり方を説明しましょう。
レンズを極力金網に近づける
金網が写らないようにするためには、レンズの前面を金網に極力近づけてください。
カメラ用レンズには被写界深度というものがあります。
被写界深度とは、
ピントを合わせた1平面の前後についてピントが合っているように見える範囲
のことです。
こんなイメージ。
前後については、いきなりピンボケになるのではなく、徐々にピントがボケていきます。
ということでこの図でいう「レンズに近い部分」は、ピントがボケやすいという事です。
もし、レンズに近い位置に金網があったとしてもボケて写りきりません。
この特徴を利用して金網を消してしまうというものです。
また、金網に近づけために、レンズフードも外してしまうのも一つの方法です。
これは状況に応じてお試しください。
出来る限り焦点距離の長いレンズを使う
金網が写らないようにするためには、出来る限り焦点距離の長いレンズを使用してください。
焦点距離の長いレンズとはいわゆる望遠レンズです。
これも、被写界深度が関係してきます。
レンズの焦点距離と被写界深度の関係は、
製品 | 焦点距離 | 被写界深度 |
---|---|---|
広角レンズ | 短い | 深い |
望遠レンズ | 長い | 浅い |
となります。
望遠レンズは被写界深度が浅い・・・
ということは、ピントが合っているように見える範囲が狭い状態です。
ですから、レンズに近い金網はピンボケとなり写り込みにくくなります。
逆に焦点距離が短いレンズ(広角レンズなど)を使用すると、金網は写りやすくなりますのでご注意ください。
レンズの絞りはできる限り開放にする
金網が写らないようにするためには、レンズの絞りはできる限り開放にしてください。
これも被写界深度が関係してきます。
被写界深度は絞りを絞り込んだ場合より、開放した場合の方が浅くなります。
ですから、絞りの値は極力小さくしてください。
これにより、金網はボケて写りにくくなります。
逆に、
絞りを絞り込む
開放絞り値の大きなレンズを使用する
といった対応をすると金網は写りやすくなります。
金網が写らないように撮影する為のポイント
金網が手前にあると被写体の前に写り込むため写真が台無しになりがちです。
出来れば、写らないようにしたい。
こんな時は「被写界深度」を意識するのがポイントです。
具体的には、
・金網に極力レンズを近づける
・出来る限り望遠レンズを使う
・レンズの絞りは開放にする
という事です。
金網が写り込むようなら、この3つを実行してください。
そうすることで金網を目立たなくすることが出来ます。
「手前に金網があるから・・・」と諦める必要はありません。
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