トリミングの間違った使い方「安易なトリミングが写真を下手にする」

撮影術
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トリミングとは

写真におけるトリミングとは、撮影後に写真の一部を切り取ることです。

最近はクロップとも呼ばれますね。

撮影した写真の端に人が写っていたり、特定の車両だけを切り取るなどの作業がこれに該当します。

昔からある写真の加工技術ですが、フィルムからデジタルに変わったことによって大きく意味合いが変わりました。

 

デジタルになって簡単になったトリミング

デジタルカメラの時代になって、トリミングは非常に簡単になりました。

自宅のパソコンにインストールされている画像アプリケーションで、範囲指定すれば好きなように切り取れます。

 

これはフィルム時代からは考えられないような手軽さです。

フィルム時代なら、フィルムから写真をプリントし、そこにトリミングの範囲を指定して、その通りにプリントしてもらうのです。

写真屋との意思疎通が出来ていないと、思わぬ切り取られ方をすることもありしたね。

ですからフィルムカメラで撮影する時は、極力トリミングしなくていいように構図にシビアになります。

とりあえず撮影して、要らないところを切り取るというような撮影は、考えられませんでした。

 

 

トリミングをすることの欠点

デジタルカメラで撮影すると、自宅で簡単にトリミングできます。

範囲を指定するだけですから便利ですね。

 

しかし、トリミングには欠点もあるのです。

レンズは基本的に中心から放射状に写りが変わります。

広角レンズなどは端にいくほど、パースペクティブが表現されるので、よりその違いが分かりますね。

 

例えば、広角レンズで撮影した写真の端だけトリミングすると、なんだかパースのおかしな写真になります。

基本的にトリミングは写真の中心を起点に行うものと考えてください。

  

安易なトリミングが写真を下手にする

トリミングは非常に便利なのですが、安易に行うと写真撮影が下手になります。

写真撮影はカメラを使って、ファインダーに写る一瞬を切り取る作業です。

最初からトリミングありきで撮影するとどうなるでしょうか?

 

被写体に対して余白を多くとることになります。

いわゆる遠写っぽくなるんですね。

そして自宅のパソコンで要らない部分を切り取るのです。

撮影時に構図を考えることはありません。

 

このような撮影をしていたら、いつまで経っても構図の能力は上達しないと断言できます。

なぜなら、同じような写真しか撮れないから。

安易なトリミングが写真を下手にするというのはこういう事です。

ファインダーを覗いて四苦八苦してください。

それが構図の上達につながる第一歩です。

 



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