口径食とは?「レンズの構造」がもたらすレモン形のボケとその対策

撮影術
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口径食とは?

口径食とは主にカメラ用レンズで発生する光の減衰現象です。

代表的な症状として挙げられるのは、背景ボケの変形です。

 

夜景撮影などで綺麗な玉ボケ写真を撮ろうとしたけど、なんだかボケが欠けたり歪んだりして変!?

 

背景ボケが綺麗な円形ではなく、歪なレモン形になったら、それは口径食が発生している証拠です。 

<口径食の例:背景の玉ボケがレモン形になっている>

これはこれで良い?

 

それも一つの意見かもしれませんが、一般的に口径食は避けたい現象のひとつです。

玉ボケは丸くしたい。

 

ということで、口径食はなぜ発生するのか?

口径食を防止するためにはどうすればいいのか?

ちょっと掘り下げてみましょう。

 




  

 

口径食が発生する仕組み

口径食の主な原因はケラレによるものです。

 

ケラレとはレンズを通る光の一部が遮蔽され、欠けてしまう現象です。

レンズフードレンズフィルターによるケラレがなじみ深いと思います。

 

 

口径食はレンズの鏡胴によるケラレが原因で発生します。

鏡胴によるケラレのイメージとは以下のようなもの。 

<真っすぐ>
<斜めから>

レンズに対して真っすぐ覗くと円形に見えますが、斜めから覗くと一部がレンズの鏡胴に隠れて楕円形に見えます。

これが写真の写りに影響したのが口径食です。

 

 

症状としては、画面の中央では影響が少なく画面の端に行くほど影響が大きくなります。

ですから、画角の大きな広角レンズで発生しやすいといわれています。

 

 

 

口径食を防止するためには?

口径食を防止するためには、以下の点を考慮すると良いです。

・口径食が発生しにくいレンズを使う
・絞りを絞り込む

 

それぞれ見てみましょう。

 

 

 

口径食が発生しにくいレンズを使う

口径食が発生しやすいレンズには傾向があります。

 

開放f値が1.4や1.8などの大口径レンズや、焦点距離20mmや24mmなどの広角レンズは口径食が発生しやすいです。

また、設計が古いレンズや、設計時に口径食を考慮していないレンズも口径食が発生しやすいといえます。

 

ですから、気になる方はこのようなレンズを避けると良いでしょう。

レンズのレビューなどを参照し、口径食が発生しやすい場合は購入を避けるのも一つの方法です。

  

 

 

絞りを絞り込む

口径食の発生を避けるためには、絞りを絞り込むことも有効です。

 

絞りを絞り込むことによって、レンズの中央部分を通る光のみを切り取ることが出来ます。

レンズの中央部分は、斜めから覗いても鏡胴の影になりませんので、影響を受けないことになります。

 

<絞りを絞ると斜めから覗いても円形に写る>

 

どれくらい絞るかはレンズの焦点距離開放f値によっても変わってきます。

開放から少しずつ絞っていき、どれくらいで円形になるか事前に確認しておくと良いでしょう。

 

 

 

 

口径食と上手に付き合おう

レンズの構造上、口径食はどうしても発生してしまいます。

それは特性ですのでどうしようもありません。

 

 

気になる方はレンズを選ぶ際に、口径食が少ない製品を選ぶと良いでしょう。

 

また、口径食が発生するレンズでも、絞り込むことである程度防ぐことは出来ます。

口径食とは上手に付き合うことが重要です。

 

 

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