ドル・コスト平均法とは
ドル・コスト平均法とは、株式や投資信託など金融商品に対して投資する手法の一つです。
金融商品を購入する際に、一度に購入せず資金を分割して均等額ずつ定期的に継続して投資します。
例えば、毎月1万円ずつ投資信託を買って積み立てていくような手法ですね。
価格が高い時は購入量が少なく、安い時には購入量が多いため、単純に数量分割するより平均値の点で有利とされています。
ガソリン価格について
ガソリン価格は常に上下しますね。
主な要因は原油価格や為替のレートだと言われています。
原油価格には産油国の思惑が絡んできますので、個人でコントロール不可能なことだけは確かです。
原油価格が上がればガソリン価格も上がりますし、円安に振れればガソリン価格が上がります。
個人としてできるのは入れるタイミングを変えるぐらいですね。
ガソリン価格はコントロールできない
ガソリン価格は原油価格や為替で上下します。
それを個人でコントロールすることはできません。
個人でコントロールできるのは、入れるタイミングや安いガソリンスタンドを探すぐらいでしょう。
1円安いガソリンスタンドを探し回るために、時間とガソリンを消費するなんて勿体ないです。
ただ、タイミングはコントロールでいるので、今回はタイミングのコントロールがガソリン代にどう影響するか検証してみます。
ガソリン給油にドル・コスト平均法を用いる
ドル・コスト平均法とは分割して定期的に購入することによって、平均単価を有利にしようというものでした。
ではガソリンはどうでしょうか?
ガソリンは価格が上下しますのでドル・コスト平均法で入れると、一度に入れるより有利なのではないかと考えました。
ということで実際にやってみました。
ドル・コスト平均法でガソリンを入れてみる
2020年の1年間、ドル・コスト平均法を用いてガソリンを入れてみました。
【条件】
2020年の1年間
平均燃費 11.4km/Lのガソリン車
燃料警告ランプが付いたら 5,000円ずつ入れる
年間走行距離 15,000kmぐらい
【結果】
日付 | ガソリン単価 | 給油量 | 航続可能距離 |
1/5 | 141円 | 35.5L | 404.7km |
1/19 | 139円 | 36.0L | 410.4km |
2/1 | 140円 | 35.7L | 407.0km |
2/12 | 139円 | 36.0L | 410.4km |
2/21 | 137円 | 36.5L | 416.1km |
3/5 | 135円 | 37.0L | 421.8km |
3/16 | 133円 | 37.6L | 428.6km |
3/29 | 131円 | 38.2L | 435.5km |
4/10 | 126円 | 39.7L | 452.6km |
4/23 | 122円 | 41.0L | 467.4km |
4/29 | 121円 | 41.3L | 470.8km |
5/4 | 120円 | 41.7L | 475.4km |
5/10 | 119円 | 42.0L | 478.8km |
5/22 | 117円 | 42.7L | 486.8km |
6/5 | 118円 | 42.4L | 483.4km |
6/19 | 120円 | 41.7L | 475.4km |
7/3 | 120円 | 41.7L | 475.4km |
7/17 | 121円 | 41.3L | 470.8km |
7/20 | 122円 | 41.0L | 467.4km |
7/31 | 122円 | 41.0L | 467.4km |
8/21 | 122円 | 41.0L | 467.4km |
9/4 | 123円 | 40.7L | 464.0km |
9/5 | 123円 | 40.7L | 464.0km |
9/11 | 123円 | 40.7L | 464.0km |
9/15 | 124円 | 40.3L | 459.4km |
9/25 | 124円 | 40.3L | 459.4km |
10/9 | 122円 | 41.0L | 467.4km |
10/10 | 122円 | 41.0L | 467.4km |
10/16 | 122円 | 41.0L | 467.4km |
10/30 | 123円 | 40.7L | 464.0km |
11/10 | 124円 | 40.3L | 459.4km |
12/6 | 125円 | 40.0L | 456.0km |
12/20 | 125円 | 40.0L | 456.0km |
合計 | 15481.3km |
年間34回、5,000円ずつ入れたので合計のガソリン代は170,000円でした。
毎回満タンにしてみる
では、2020年の1年間、ドル・コスト平均法を用いず、毎回満タンにしたらどうなるでしょうか。
実際にやっていないのでここからはシミュレーションの世界です。
【条件】
1/5にガソリンを満タンにするところからスタート
1/5のガソリン量は航続距離から算出
同じ自動車
警告ランプが付いたら満タンまでガソリンを入れる
年間の走行距離は航続可能距離を同じぐらいにすることによって調整
【結果】
日付 | ガソリン単価 | 給油量 | 航続可能距離 | ガソリン代 |
1/5 | 141円 | 52.5L | 598.5km | 7403円 |
1/23 | 140円 | 64.4L | 734.2km | 9016円 |
2/13 | 139円 | 65.7L | 749.0km | 9132円 |
3/3 | 136円 | 66.2L | 754.7km | 9003円 |
3/25 | 132円 | 66.8L | 761.5km | 8818円 |
4/17 | 125円 | 67.2L | 766.1km | 8400円 |
5/1 | 120円 | 66.8L | 761.5km | 8016円 |
5/7 | 120円 | 67.1L | 764.9km | 8052円 |
5/31 | 118円 | 66.9L | 762.7km | 7894円 |
6/22 | 120円 | 67.5L | 769.5km | 8100円 |
7/15 | 121円 | 65.9L | 751.3km | 7974円 |
7/23 | 122円 | 67.8L | 772.9km | 8272円 |
8/23 | 122円 | 68.1L | 776.3km | 8308円 |
9/5 | 123円 | 66.7L | 760.4km | 8204円 |
9/14 | 124円 | 65.4L | 745.6km | 8110円 |
9/23 | 124円 | 66.9L | 762.7km | 8296円 |
10/10 | 122円 | 67.1L | 764.9km | 8186円 |
10/18 | 123円 | 66.1L | 753.5km | 8130円 |
11/9 | 124円 | 67.6L | 770.6km | 8382円 |
11/26 | 125円 | 68.1L | 776.3km | 8513円 |
12/18 | 125円 | 37.3L | 425.2km | 4663円 |
合計 | 15482.3km | 170872円 |
航続距離の差をギリギリまで縮めて、ほぼ同じ距離を走った場合のガソリン代としています。
年間21回入れて合計のガソリン代は170,872円でした。
え?
全然変わらん。
入れる回数は2/3になって代金は872円しか変わりませんよ。
割合にして0.51%
結果
えー。
悲しいお知らせです。
ガソリン代におけるドル・コスト平均法はほぼ効果が無かったということが証明されました。
厳密には、
0.51%のガソリン代削減。
入れる回数が1.5倍になって面倒くさい。
ということで、定額で入れるメリットはほとんどありません。
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