証券会社が高齢者に株ではなく投資信託を勧める「ちょっと怖い」理由

投資

日本の投資人口

野村アセットマネジメントが公表している資料によると、日本の投資家人口は約2,700万人だそうです。

これは20歳以上の人口の26%で、先進国の中では低い方です。

更に、投資家の平均年齢は61.1歳で、70歳以上の投資家が全体の39%を占めています。

投資の世界にも高齢化の波が来ているというデータですね。

 



投資家が高齢化する主な理由

本来なら投資は若いうちに始めて、長期保有するのが最も安全だとされています。

ですから、現在のように高齢者が4割近くを占めるという投資人口ピラミッドは正常な状態ではありません。

投資家が高齢化する理由には以下のようなことが考えられます。

・高齢者がお金を持っている

・現役世代には投資をする余裕が無い

・バブルの時に投資を始めた現役世代が現在の高齢者となっている

・団塊世代が高齢者になっているのでそもそも人口が多い

 

 

 

高齢投資家の多くがバブル崩壊で痛い目を見ている

時系列でみてみると、多くの高齢投資家がバブルの時代に株式投資を始めました。

「株を買うと儲かるぞ!」ということで、多くの人が株に手を出したのです。

1988年ごろ2万円台だった日経平均株価は、1989年12月29日に38,915円87銭という史上最高値を付け、その後1年で半額ぐらいまで暴落します。

いわゆるバブル崩壊ですね。

 

この時、株式などを持っていた人は資産額が半分ぐらいになりましたし、レバレッジ(借金して株を買う)をかけていた人は投資金額以上の物を失ったでしょう。

痛い目を見た人は多かったのです。

 

証券会社は手数料で儲けている

バブル崩壊で投資熱は一気に冷めました。

その後、ITバブル崩壊や、リーマンショックを経てアベノミクスが始まるまで、日本株は底まで落ちました。

上手く損切りできた投資家はわずかで、多くの投資家が含み損を抱えたまま株を持ち続ける(いわゆる塩漬け)という状態に陥りましす。

 

証券会社としても、顧客に売買をしてもらわない事には手数料収入が入りません。

ですから、何とかして手数料収入を手に入れようと考えたのです。

 

証券会社は投資信託で「手数料収入」を得ようと考えた

投資信託とは投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資、運用する商品のことです。

プロが運用するため、素人が個別株を買うよりは安全であると考えられがちです。

 

証券会社はバブル崩壊で痛い目を見た投資家に投資信託を勧め始めました。

もちろん、手数料収入を得るためです。

謳い文句は「投資信託は、幅広い投資対象に、プロが運用します!」

「よくわからないけど、プロがやってくれるなら安心かも・・・」とか、「今まで株式の売買でもお世話になった担当者だし、せっかくだから」という感じで買った人も多いのではないかと考えます。

 

少なくともバブルの時代、周りに流されて株式投資に手を出した人の多くが投資信託を買ったことは想像にたがわないようです。

実際70歳以上の20%が投資信託を保有しているのです。

多くの人がこの謳い文句に引っかかったというべきでしょう。

 

 

 

搾取される高齢者

投資信託には大きく分けて2つの種類があります。

 

一つはインデックスファンド。

これは株価指数などの指標に連動した運用を目指す投資信託を指します。

信託報酬などの運用コストが安く、売買手数料が無料の物も多いです。

 

そしてもう一つはアクティブファンド。

これは運用のプロが緻密な調査や分析に基づき、市場平均を上回る運用成果を目指して運用するものです。

人件費がかかるため、信託報酬などの運用コストが高いという傾向があります。

 

証券会社としては手数料収入が欲しいのです。

ですから何も知らない高齢者は、このアクティブファンドを勧められます。

運用コストが高く、売買手数料も入るので勧めない理由はないですね。

 

しかし、アクティブファンドのほとんどが、インデックスファンドの成績を上回れないというデータもあります。

プロが運用するより指数連動でコンピューターに自動売買させている方が儲かるなんて皮肉なものですね。

 

 

 

証券会社にとって投資信託は金の卵

投資信託は2つの手数料が発生します。

 信託報酬:運用にかかる手数料です。

 購入時手数料:投資信託を買う時にかかる手数料です。

 

さて、アクティブファンドが証券会社にとってどれだけ儲かるか個別株と比較してみましょう。 

例えば、個別の日本株を100万円で買ったとします。

この場合の、売買手数料は片道1,000円弱です。

ですから買って売れば、証券会社に手数料として2,000円ぐらい入ります。

 

では、アクティブファンドはどうでしょうか。

とあるアクティブファンドを例にとると、信託報酬1.705%購入時手数料3.3%とあります。

ですから、このアクティブファンドを100万円分買って1年間保有するだけで、信託報酬17,050円+購入時手数料33,000円が証券会社に入ります。

この違いは大きいですね。

 

これは顧客が儲かろうが損をしようが発生する手数料です。

正に金の卵。

特に高齢者は証券会社の担当者に勧められるまま買ってしまう傾向があります。

高齢者ほど「いい人だから」とか「今までお世話になった担当者が勧めてくれるから」という理由で買ってしまいます。

人間関係に付け込まれて証券会社に貢いでいる状態。

こういう商品を僕の中では「合法的な詐欺商品」と呼んでいます

 

あなたの両親や祖父母はどうですか?

一度確認してみてください。

搾取に遭っているかもしれませんよ。

 



コメント

タイトルとURLをコピーしました