接写リングの効果を比較!「レンズ毎に使える使えないを検証」

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接写リング

接写リングはデジタル一眼カメラで接写をするための撮影機材です。

 

カメラのボディと交換レンズの間に装着し、強制的に焦点の位置を変更することで最短撮影距離を変更しようとするものです。

 

ただ、マクロレンズと違い無限遠にピントが合わなかったり、レンズによってはピント自体が合わなかったりします。

ピントが合わなければ、撮影してもピンボケの写真しか出来ません。

 

 

接写リングはレンズを選ぶといわれています。

使えるレンズ使えないレンズがあるということです。

 

では、どのレンズが対象になるのでしょうか。

レンズ毎に使えるかと、接写の能力について所有しているレンズで検証します。 

 



 

接写リングが使えたレンズのリスト

 

今回紹介するのは接写リング使えたレンズのリストです。

また、拡大倍率を比較するため、ズームレンズは全てテレ側(望遠側)で撮影しています。

 

撮影に使用したのはKenkoの接写リングセット

12mm20mm36mmの接写リングがセットになったものです。

 

条件として、特記が無いものは接写リング3本全て連結して、レンズの最短撮影距離で撮影しています。

 

 

 

まず、基準としたのは1:1マクロであるTamron SP AF90mm F/2.8 Di MACRO

一般的に等倍マクロと呼ばれるメジャーなレンズです。

 

この大きさが等倍となります。

これより大きく写れば倍率は1倍以上、小さければそれ以下ということになります。

 

 

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED

最短撮影距離:40cm(70mm)

Nikonの大口径標準ズームレンズ。

焦点距離70mmの描写です。

 

倍率は1倍より大きくなりますが、四隅に接写リングの影が写ってしまいました。

ズームレンズですので、焦点距離を調整するかトリミングでの使用となります。

 

 

Ai AF Nikkor 85mm f/1.4D IF

最短撮影距離:85cm

ポートレート用大口径単焦点レンズ。

ほぼ等倍の接写が出来ます。

若干四隅に接写リングの影が見られますが許容範囲といえます。

 

 

AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II

最短撮影距離:140cm

大口径望遠ズームレンズ。

等倍には足りません。

 

四隅に接写リングの影が写って暗くなっています。

このあたりのクラスになると、レンズの重量があるため固定が難しいです。

三脚座で三脚に固定し、ボディは支柱等で支える形になりますので実用性は低いと考えます。

 

 

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VR

最短撮影距離:220cm

超望遠ズームレンズ、焦点距離500mmでの描写です。

倍率は0.5倍程度だと思います。

 

四隅に接写リングの影がハッキリ写ってしまいました。

こちらもレンズの重量があるため固定が難しく実用性はありません。

 

Ai AF-S Nikkor ED 300mm F2.8D II (IF)

最短撮影距離:220cm

AF-S NIKKOR 200-500mm f/5.6E ED VRと最短撮影距離は同じですが、焦点距離が短いため倍率はさらに低くなります。

 

四隅に接写リングの影が写ってしまいます。

このレンズも重量があるため固定が難しく実用性はありません。

 

 

Ai AF-S Nikkor ED 500mm F4D II (IF) 

最短撮影距離:440cm

超望遠単焦点レンズです。

倍率はかなり低いです。

 

四隅に写リングの影が写ってしまいます。

バランスも最悪で、こういった使い方をするレンズではありませんので無理はいけません。

 

 



 

 

Tamron SP AF90mm F/2.8 Di MACRO

最短撮影距離:29cm

マクロ+接写リング2倍ぐらいの接写が出来ます。

印刷物の点まで写って面白いです。

 

四隅に若干接写リングの影が写ってしまいますのでトリミング前提です。

 

 

SAMYANG 35mm F1.4 Aspherical IF

最短撮影距離:30cm

倍率は0.7倍程度だと思います。

 

12mmと20mmの接写リングは使えますので、撮影は20mmの接写リングを使って行いました。

36mmの接写リングを使うと、ピントは合いますが光が入らないため写りません。

 

 

SIGMA 28mm F1.8 EX DG ASPHERICAL MACRO

最短撮影距離:20cm

倍率は0.5倍程度だと思います。

 

12mmの接写リングは使えますが、20mm以上の接写リングはピントが合いません。

撮影は12mmの接写リングで行っています。

 

 

接写リングが使えなかったレンズ

接写リングを装着するとピントが合わなくなるレンズも多いです。

今回検証した中では下記のレンズがその対象となりました。

 

AF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8G ED

Ai AF Fisheye-Nikkor 16mm f/2.8D

Ai AF Nikkor 18mm F2.8D

SIGMA 8mm F3.5 EX DG CIRCULAR FISHEYE 

SIGMA 12-24mm F4 DG HSM

SIGMA 14mm F1.8 DG HSM

SIGMA 20mm F1.4 DG HSM

SIGMA 24mm F1.4 DG HSM

広角系は全滅といえますね。

 

使えるのは標準以上

今回テストしたレンズの中で、そのまま使えるのは標準領域のレンズでした。 

 

一部の広角レンズ超広角レンズについては、焦点そのものが合わないため使えませんし、望遠レンズは四隅に影が写ります。

トリミング前提にして使うなら望遠レンズも使用可能かもしれません。

 

 

ただ、三脚に固定した際、接写リングの部分で曲がったり破損したりする危険性もあります。

無理なく使えるのは標準領域のレンズで軽い製品といえます。

 

以上「接写リングが使えるレンズ、使えないレンズ」でした。

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