メディア等でよく耳にする「タイパ」という言葉。
タイパはタイムパフォーマンスの略で時間対効果のことです。
「時間を有効に使って満足を得ましょう」って事ですね。
しかし、このタイパを求めるあまり、大切なことを見落としている人も多いです。
それはいったい?
タイパを追求することのメリットとデメリットとは?
ちょっと掘り下げてみましょう。
タイパ(タイムパフォーマンス)
タイパとはタイムパフォーマンスの略で、時間対効果のことを指します。
昨今のデジタルツールの発達や価値観の変化により、若い人たちを中心に注目を集めている考え方です。
古くからコスパ(コストパフォーマンス)という言葉がありますが、タイパはコスパの”時間版”といった位置づけです。
タイパは物事に費やす時間を満足度に対比して表します。
短い時間に高い効果が得られていることを「タイパが良い」といったように表現します。
タイパがなぜ注目されるのか?
タイパが注目される背景には以下のようなものがあります。
・デジタルツールの発達
・価値観の変化
それぞれ見てみましょう。
【デジタルツールの発達】
デジタルツールの発達により情報が無制限に発信されるようになりました。
小さい頃からこういったデジタルツールに慣れ親しんできた若い人たちにとって、こういった情報へのアクセスは日常のことです。
こういったデジタルコンテンツは大量にあるため、自身が必要としている情報を取り出すためには取捨選択が必要となります。
より短い時間で必要な情報を得ることが必要となってくる為、時間対効果という考え方が生まれたのだと考えます。
【価値観の変化】
就職氷河期以降、働き方に対する考え方も大きく変わってきています。
・終身雇用の崩壊
・非正規労働
・リモートワークの普及
副業を推進する企業も増え、貯蓄から投資といったお金にまつわる価値観も変化しています。
こういった様々な変化についていくためには、短い時間で効率的に情報を集め自身のキャリアを形成していく必要が出てきます。
時代の流れによる価値観の変化も、タイパを重視する風潮に寄与していると考えられます。
タイパを重要視する人の行動とは?
タイパを重要視する人の行動をみてみましょう。
あくまでも一例です。
会社から帰宅したAさん。
帰宅後まずはTVとノートPCの電源を入れます。
パソコンでEメールのチェックをし、
FacebookとInstagramのROMアカウントで知人時の動向をチェック。
Tiktokのおすすめ動画を視聴しながら、
X(twitter)を巡回し、
メルカリで掘り出し物を探しながら、
今日発売のヘッドセットをAmazonで購入。
Youtubeの登録チャンネル動画を2倍で再生し、
友人からLINEが届いたら返信し、
TVにつないだプレイステーション4でゲームをします。
同時にいくつのことをするのでしょう・・・。
デジタルツールに慣れ親しんでいない人からすると、考えられないかもしれません。
タイパを重要視する人が見落としている大切なこと
このようにタイパを重要視する人は、短い時間に多くの情報にアクセスします。
ですから、”ながら”や”同時接続”、”倍速再生”といった手段が用いられます。
これらにはメリットとデメリットが存在します。
メリットとしては短い時間で沢山の情報にアクセスできるという事です。
では、デメリットは?
もちろんデメリットもあるため、よく理解しておく必要があります。
具体的にどういったものか挙げてみましょう。
【1】都合のいい情報ばかり集める
ネット上には多くの情報が流れています。
とてもではありませんが、個人で全ての情報にアクセスすることは不可能ですので、不要な情報は取捨選択する必要があります。
注視すべきは、タイパを重要視する人は短い時間でより多くの情報に触れることになるということです。
中にはこういった情報をよく確かめずに信じてしまう事もあるでしょう。
短い時間で多くの情報に触れるという事は、一つ一つの情報の真正確認に費やす時間が短いという事です。
必然的に自身にとって都合の良い情報ばかりが集まります。
ネット上の情報は嘘やデマも多数あります。
こういったものよく確かめずに信じてしまい拡散させる危険性があると考えます。
Twitter(X)のデマ拡散など最たる例といえます。
【2】情報の内容が薄い
人間、短時間で覚えられる記憶には限界があります。
沢山の情報をインプットしようとして、動画を倍速で視聴したり、ネットとTVの往復を繰り返していると、視覚に入っていても覚えきれないという状態になります。
例えば、TVで1時間の番組を2倍速で見たとして、「TV番組を見た」という記憶は残りますが、内容の細かい所までの印象は残りにくくなります。
結果、色々なことを知っているようであまり知らないという内容の薄い状態が出来上がります。
【3】集中力が無くなる
TV、SNSなど多くのメディアを行ったり来たりしていると、一つのことに集中できない状況になります。
ネット記事やSNS等、リンクや広告が多く出るメディアは、「興味を引くタイトル」で導入をかけます。
例えばTwitter(X)の投稿内容を見ていて、気になる「広告」をタップすると、その広告内容の記事に飛びます。
更にその広告の中には広告があり、永遠にリンクしています。
色々なところを行ったり来たりしていると、最初に何をやっていたか忘れることになります。
こういった事を繰り返しているとリンク先に飛ぶ癖が付き、一つのことに集中できなくなります。
これはメディア間でも同様です。
ヤフーニュースの記事を見ている最中にTiktokが気になったり、Twitter(X)が気にななったりする人は要注意です。
一つのことに集中できなくなると、生活の中のあらゆる面で困ることになります。
試験勉強も続きませんし、家電製品の説明書を読むのも苦手になります。
最も注意すべき症状といえます。
「タイパを重要視する」は所詮流行
タイパを重要視するという傾向はひとつの流行です。
「周りがやっているから」とか「ニュースになっているから」という程度のものです。
やっている私って意識高い?
流行の最先端?
若い世代だからといって追随する必要はありません。
「これに乗り遅れると仲間になれないから」というなら、そういった人達とは付き合う必要はないと考えます。
こういった事は昔からありました。
正直なところ「土曜の夜にドリフを見ないと学校で友達の会話についていけない」という程度のものです。
物事にはメリット、デメリットがあります。
タイパを重要視したいというならデメリットにも気をつけましょう。
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