マクロスライダーとは?
マクロスライダーは微動装置とも呼ばれ、三脚等に固定したカメラを前後左右に微動させる装置です。
三脚とカメラの間に設置し、ハンドルやレバーを操作することにより、構図の微妙な調整が出来ます。
一般的にマクロ撮影(接写)の際には必須の機材といわれています。
マクロ撮影
マクロ撮影(接写)とは被写体に近寄る撮影方法です。
ですから、被写体やカメラの微妙な動きに敏感です。
通常の撮影ですと、多少風が吹いていても気にならないことも多いのですが、接写の際は風や振動の影響で被写体が動くと構図が大きく変わります。
もちろん、カメラが動いても同じことです。
ですから構図を安定させて撮影するためには三脚は欠かせないのです。
三脚は微細な動きが苦手
マクロ撮影の際に写真の構図を少しだけ変更したいとしましょう。
このとき、「三脚を5mm動かす」といった微細な操作が必要となってきます。
ただ、この「ちょっとだけ動かす」というのは、一般的な三脚が苦手とする動きです。
更に、マクロ撮影(接写)は被写体に近寄るため、被写界深度が非常に浅くなります。
このことにより、雲台を使って構図を変更すると、ピントまで大きく変わってしまいます。
ですから、こういった微細な動作をする機器、カメラを数mm単位で動かせる機材が必要になってくるのです。
マクロスライダー
こういった微細な動きが可能なのがマクロスライダーです。
その名のとおりマクロ撮影する時に便利な機材です。
三脚の操作では一般的に数cm単位の調整となるのですが、マクロスライダーなら数mm単位の調整が可能です。
これは被写界深度が浅いマクロ撮影にとってかなり有利に働きます。
マクロ撮影において、三脚のみで構図やピントを調整するのには手間ですが、マクロスライダーを使えば短時間で調整可能なのです。
マクロスライダーの使い方
一般的なマウロスライダーには、前後の動作と左右の動作を調整する機能が付いています。
写真は、Velbonのマクロスライダー。
フィルム時代から基本設計は変わっておらず、この製品の完成度の高さが伺えます。
構造は単純で、Velbonと書かれたハンドルを回転させると左右にスライドし、もう一つのハンドルを回転させると前後にスライドします。
使い方としては、
【1】三脚の雲台とカメラの間にマクロスライダーを設置。
【2】三脚で大まかに構図を決める。
【3】マクロスライダーで微細な構図を調整する。
【4】ピントを合わせる。
【5】【3】~【4】を繰り返す。
といった動作になります。
三脚のみですと、微妙な構図調整が難しい。
しかし、マクロスライダーなら微細な構図調節もそれほど難しくありません。
中古相場もかなり安くなっていますのでこの機会にいかがでしょうか。
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