NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S IIが発売されましたが
2026年4月24日、NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II(以下Ⅱ型)が発売されました。

40万円以上するレンズにもかかわらず、多くの小売店で品切れ状態となっている人気ぶりです。
NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S(以下Ⅰ型)の登場から6年。
注目度の高さがうかがえます。
とはいえ、すぐにⅡ型に飛び付くことはおススメしません。
実際に触って分かったⅡ型の利点と欠点とは?
特に「Ⅰ型を使っていてⅡ型への入れ替えを考えている人」は良く考えてほしい内容です。
重さ(軽さ)は慣れたらこんなもん
個人的に最も期待していたのがその軽さ。
70-200mm f2.8という仕様にもかかわらず本体重量998gを達成しています。
これはクラス最軽量。

最初、持ち比べた時は軽さに感動したものですが・・・
慣れたら「こんなもんかな・・・」
と感じてしまいます。
三脚座やフード、レンズキャップを取り付ければ当然1kgは越えますし、長さが重量感を増長させます。
重さに関しては”感覚”も含めて考えた方が良い。

ということで、
「最初は感動するけど使っていると当たり前になる」
と言うことを頭の片隅に入れておくことをお勧めします。
速いAFが必要な人は限定される
Ⅱ型はⅠ型に比べて、AF速度が約3.5倍高速化されました。
AF速度に関してもⅠ型と比較すると大きく進化していることが感じ取れます。


ただ、
AFの速度は上がっても、ピントを外すときは盛大に外しますし、”行ってこい”を繰り返すときは繰り返します。
結局はボディと設定次第。
こういった現状をふまえて、Ⅰ型のAFに不満がある方がⅡ型に入れ替えて満足するかというと、必ずしもそういうことはありません。
速いAFは気持ちいいけど、そもそもAFって何のため?
よく考えてみましょう。

解像度は正直変わらない
Ⅰ型からレンズの構成が変わったⅡ型。
単純に比較するとレンズの枚数が減っています。
これが軽量化の一助となっているのかもしれません。

肝心の写りはそれほど差が無いと感じています。

原寸大で比較してもそれほど違いが無い。
どちらも十分解像している。


ということで、解像度の向上を目当てに買い替えするのはムダであると考えます。

チョットだけ寄れるチョットって必要?
Ⅱ型は最短撮影距離が変わりました。
この変更によりⅠ型より若干被写体に近づくことができます。
| Ⅰ型 | Ⅱ型 | |
|---|---|---|
| 最短撮影距離 | 0.5m(焦点距離70mm) 1m(焦点距離200mm) | 0.38m (焦点距離70mm、85mm) 0.5m(焦点距離105mm) 0.6m(焦点距離135mm) 0.8m(焦点距離200mm) |
| 最大撮影倍率 | 0.2倍 | 0.3倍 |
最大撮影倍率が0.2倍から0.3倍に。
この0.1倍差を享受できるような環境で撮影している人には買い替えのメリットがありますが、レンズの性質上そういった使い方をしている人は少ないと考えます。
近寄りたいなら差額で単焦点マクロが買える。
手振れ補正効果の差は体感できない
最近はボディもレンズも手振れ補正機構付きが当たり前の時代となりました。
ただ、いつも思うのが”カタログの文章表現が微妙”で実際に手振れ補正機構がどの程度効くか分かりにくいということです。

参考までに新旧を比較してみましょう。
Ⅰ型
レンズ交換式カメラ用「NIKKOR」レンズ史上最高の5.5段※(CIPA規格準拠)の高い手ブレ補正効果を発揮するレンズシフト方式VR機構を内蔵。
※[NORMAL]モード使用時。35mmフィルムサイズ相当の撮像素子を搭載したミラーレスカメラ使用時。最も望遠側で測定。
Ⅱ型
シンクロVR対応カメラとの組み合わせにより、画面中央から周辺まで補正効果6.0段の手ブレ補正(VR)効果を発揮。
※シンクロVR対応カメラについてはサポートページをご覧ください。
※CIPA2024規格準拠。Yaw/Pitch/Roll補正性能、Z6III装着時(望遠端、NORMALモード)。
この文章、同じ土俵で比較できますか?
ということで、実際に自分で触ってみて感じたのは・・・
「これぐらいの差では違いが分からん」
でした。
フィルター操作窓はフードだけ買えばいい
少し前からレンズのフードに搭載され始めたフィルター操作窓。
PLなど回転枠があるフィルターの操作に役立ちます。

フィルター操作窓だけ欲しいという方に朗報。
Ⅱ型のレンズフード(HB-119)はⅠ型にそのまんま取り付けできます。
遮光性やフードの陰などすべての条件を確認したわけではありませんが、サイズも違いがありませんので、今のところ問題はないようです。
ということで、フィルター操作だけ何とかしたい人は「フードだけ買い増しする」といった方法でもいいかと思います。
今から出てくる製品の不具合とは
Ⅱ型は発売されて間もない製品です。
こういった製品は大なり小なり不具合が出てきます。
工業製品である以上仕方がありません。
これに対してⅠ型は6年間様々な人の手で揉まれたレンズとですので、信頼性に関して同列で扱うことはできません。
不具合に関してある程度吞むことができるのか・・・これがⅡ型買い替えのポイントと言えます。
これで追い金23万円
さて、最後はお値段のお話。
Ⅰ型の買取相場(大手カメラ店)が2026年4月末時点で17万円前後。
Ⅱ型の小売店価格が40万円前後。
その差、23万円です。
まあまあいいレンズが買えるお値段です。
Ⅱ型に期待するのは良いのですが、「よくよく考えるとこの機能はいらなかったなぁ」とならないようにしたいです。
「よくよく考えると・・・」をそぎ落とすとⅠ型になったなんて泣くに泣けない。
【独断と偏見に基づく個人的見解】
・重さが気にならなければⅠ型で十分
・Ⅱ型のAFは速いだけで外すときは外す
・解像度は比較対象にならない
・寄りたいならマクロを買え
・手振れ補正能力はほぼ同等
・フィルター操作窓が欲しいならフードだけ買え
・新製品特有の不具合は覚悟すること
・差額でまあまあいいレンズが買えることが許容できるか
ということで、熱しやすい皆様。
本当にⅠ型からⅡ型への買い替え、必要ですか?





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