カメラのレンズに50mmって書いてあるけどこれって何の数字ですか?
レンズの焦点距離とは
カメラのレンズには焦点距離という数値があります。
レンズの側面に書いてある〇〇mmという数値の事ですね。
レンズによってはmmを省略してあったり、スマートフォンなど小さなカメラに付いているものは、書くスペースが無いため仕様書に載っていたりします。
さて?
焦点距離とは・・・・。
ズバリ!!
「レンズの主点から焦点までの距離」です。
絵で書くとこんなイメージです。
うん。なんか複雑・・・。
ハイ!細かいことは覚える必要がありません。
重要なのは焦点距離の数値によってどう写るかです。
焦点距離によってどう写るか
焦点距離によって写真の写り方は変わります。
要点は3つなので覚えましょう。
・レンズの分類でいうと焦点距離の数値が小さいと広角レンズ、数値が大きいと望遠レンズとなります。
・被写体の大きさでいうと焦点距離の数値が小さいほど被写体は小さく、数値が大きいほど被写体は大きく写ります。
・遠近感でいうと焦点距離の数値が小さいほど遠近感は大きく、数値が大きいほど遠近感は小さくなります。
これを頭に置きながら実際に撮ってみましょう。
焦点距離を変えて撮ってみる
焦点距離50mm
35mm判と呼ばれる一般的なフィルムでは、焦点距離50mmのレンズを標準レンズと呼びます。
デジタル一眼カメラでいうとフルサイズ機というのがこれに当たります。
なぜ50mmが標準レンズなのかというと、一番人間の視角に近く自然な遠近感の描写が出来ているということです。
個人的にこの点はちょっと異議ありですが、そのへんは今回は置いておいて・・・。
焦点距離50mm=標準レンズと覚えておいてください。
焦点距離85mm
次に焦点距離が50mmより大きいレンズの描写を見ていきましょう。
焦点距離85mmの描写です。
焦点距離が85mmということで50mmよりは少しだけ焦点距離の数値が大きく、望遠側になりました。
なんとな~く遠近感が減ったような気がしますが、あまり変わり映えしません。
個人的にはこちらの方が自然で人間の目に近いような気もします。
焦点距離135mm
焦点距離135mmの描写です。
遠近感が減り、重量感が増えました。
望遠レンズ特有の前後ボケも目立ち始めます。
ここまで来るとトラックの撮影会場など、狭い場所での撮影は難しい焦点距離になりますね。
焦点距離200mm
焦点距離200mmの描写です。
135mmとあまり変わり映えしない気もしますが65mmも望遠側の焦点距離です。
差が微妙といえば微妙・・・。
通常、撮影会場内で焦点距離200mmが使えるのは限られた場面になるでしょう。
焦点距離135mmと極端に違いが出ないので、無理して使う必要もないと思います。
焦点距離24mm
焦点距離24mmの描写です。
焦点距離24mmというと広角レンズにあたり、標準レンズの50mmと比較すると遠近感が強調されています。
イベント会場内での撮影では比較的使いやすい焦点距離です。
一般的に24mm~50mm未満を広角レンズ、24mm未満のレンズを超広角レンズと呼ぶそうです。
また、一般的なスマートフォンのカメラについているレンズの焦点距離はこのあたりが多いようです。
焦点距離18mm
焦点距離18mmの描写です。
先ほど説明した通り超広角レンズという分類のレンズです。
かなり遠近感が強調されるようになりました。
24mmと6mmしか違いませんが、超広角レンズは焦点距離が数mm違うだけで見え方に大きな違いが出てきます。
上下へのパースペクティブ効果も現れやすいので、カメラを水平に構えないと違和感のある写真が出来上がります。
焦点距離14mm
焦点距離14mmの描写です。
遠近感を最大化する超広角レンズの醍醐味を味わうには、このあたりの焦点距離が最適なのではないでしょうか。
ここまでの超広角レンズになると、撮影時の取り扱いも難しくなります。
ゴーストやフレアなど、太陽光や強い光のイタズラにより思わぬ写り込みが発生します。
またレンズ前面に保護フィルターが付かないものが多いため、汚れや埃、傷などの発生に気を使います。
まとめ
さて、今回いくつか焦点距離の違うレンズの写り方を並べてみました。
ここで重要なのはレンズの焦点距離は被写体の写りを変えるものであってトリミングをするためのものではありません。
ズームレンズを使って、被写体をちょうど良い大きさにトリミングするような撮影方法では、写真は全く上達しません。
重要なのはそれぞれの焦点距離でどのように写るかを理解することです。
レンズの焦点距離に対する写り方を理解して、自身の想像通りの写真が撮れるようになれば写真が上達していると言えるでしょう。
被写体をどのように写したいかで、レンズの焦点距離がサッと選べるようになれば最高ですね。
コメント