デコトラのナイトシーンは「三脚を立てスローシャッターで撮るが正解」その有効性について解説

撮影術
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デコトラのナイトシーンは三脚を立てたうえでスローシャッターで撮影するのが最適解でした。

もちろんそれが全てではありませんが、まずはそこから始めましょう。

「誰でも撮れる」デコトラナイトシーン撮影講座「デジタルカメラ編」
カメラ技術の発達で簡単に撮れるようになった夜景。 果たしてその写真は本当に綺麗に撮れているのでしょうか? 夜景を綺麗に撮影する方法をシャッター速度、絞り、ISO感度の3つの観点から検証します。



  

スローシャッターとは

スローシャッターについておさらいです。

スローシャッターとは低速シャッターとも呼びます。

 

具体的な定義はあいまいですが1/30sより遅いシャッター速度をスローシャッターと呼ぶこともあります。

通常の手持ち撮影においては手ブレが発生するため使用しませんが、動きを表現したりわざとブラしたりするような特殊な用途で用いることもあります。 

通常は使わないということだけ覚えておきましょう。

 

スローシャッターは手ブレの元となるため通常は使いません。

   

デコトラ撮影におけるスローシャッターの役割

「誰でも撮れるナイトシーン講座」で説明した通り、デコトラのナイトシーン撮影において、ノイズの出ない綺麗な写真を撮るならスローシャッターと三脚の組み合わせが最も適しているといえます。

「誰でも撮れる」デコトラナイトシーン撮影講座「デジタルカメラ編」
カメラ技術の発達で簡単に撮れるようになった夜景。 果たしてその写真は本当に綺麗に撮れているのでしょうか? 夜景を綺麗に撮影する方法をシャッター速度、絞り、ISO感度の3つの観点から検証します。

 

夕暮れから夜の撮影が中心となるデコトラのナイトシーンにおいて露出は圧倒的に不足します。

露出が不足するいってISO感度を上げるとノイズの多い写真になってしまいます。

 

そこで、ISO感度を上げない代わりに、シャッター速度を遅くして露出を稼ぐという方法がスローシャッターです。

もちろん三脚を併用することが前提ですが、ナイトシーンを綺麗な発色で撮るならスローシャッターでと覚えてください。

 

デジタルカメラの高感度性能がどんどん上がっていますが、それでも常用感度でスローシャッターを用いるほうが綺麗な写真になるのです。

 

スローシャッターの副産物

ナイトシーンをスローシャッターで撮ることでもう一つ良い点があります。

と言いますか、こちらの方が実は重要だったりします。

 

この2枚の写真を見比べてください。

同じ構図でシャッター速度を変えて撮っています。

何が違うか分かりますか?

 

バイザーとプロテク部分に配置されたオレンジ色のマーカーランプを見てください。

左は半分ぐらいか写っていないのに、右は全て写っています。

 

タイミングというのもありますが、これはシャッター速度の違いによるものです。

ご存じのとおりマーカーランプなどはリレー機でリレーさせているものが多いです。

 

例えばこのようなマーカーランプのリレーパターンがあるとしましょう。

 が点灯、〇が消灯、パターンは1~5を繰り返すと思ってください。

 1 →〇→〇→〇→〇

 2 〇→→〇→〇→〇

 3 〇→〇→→〇→〇

 4 〇→〇→〇→→〇

 5 〇→〇→〇→〇→

 

1~5の周期が1秒だった場合、シャッター速度を1s(1秒)にすると、理論上は全てのマーカーランプが点いているように写ります。

これが半分のシャッター速度1/2sだとするとマーカーランプは2つか3つしか写りません。

 

これはフィルムやイメージセンサーが明るいものに反応するため、消灯しているマーカーランプの上に点灯しているマーカーランプが写されると点灯している(明るい方)が上書きされます。

ですから、点灯しているマーカーランプの上に消灯しているマーカーランプを上書きしても、点灯している方(明るい方)が優先されるため、結局マーカーランプは点いているように写ります。

 

水彩絵の具を塗り重ねていくとどんどん色が黒くなりますが、それの真逆と思っていただけると分かりやすいかもしれません。

とにかく明るいものが優先されます

 

 

再び先ほどの写真に戻ります。

マーカーランプのリレーの話を踏まえると、右の写真に比べ左の写真はシャッター速度が速いことが想像できます。

 

1枚の写真として見ると、マーカーランプが中途半端に点いているより、全て点灯していた方が華やかに見えると思います

これについてもあくまで個人の感想なので、中途半端に点いている方が好きという方はそういった撮り方でも問題ないと思います。

 

マーカーランプを全て写す手法は、ISO感度を高くした高感度撮影では不可能です。

三脚を据えてスローシャッターで撮影するからこそ撮れるものだと覚えてください。

 

マーカーランプを全て写すコツ

マーカーランプを全て写すにはコツがあります。

 

何でもかんでもスローシャッターにすればいいというわけはありません。

シャッター速度が遅ければマーカーランプが写るからといって、シャッター速度30sなんていうのは現実的ではありませんし、電飾部分を含め確実に露出オーバーになります。

 

先ほど水彩絵の具を塗り重ねていく手法を例にとりましたが、カメラの露出の場合は重ねれば重ねるほど白くなります

オレンジ色のマーカーランプでも何度も点灯させれば白く写ってしまうのです。

この状態を露出オーバーと呼びます。

 

露出オーバーさせずにマーカーランプを全て点灯させた写真を撮るためには、リレー2回か3回ぐらいが理想と考えます。

但し、これもマーカーランプの明るさや色によって違うので、実際に撮ったものを確認しながら調整するのが良いでしょう。

 

撮影する前に1秒で何回リレーするか、または1回リレーするのに何秒かかるかカウントするのも一つの方法です。

三脚を設置してすぐに撮るのではなく少し観察すると良いでしょう。

ナイトシーンは少し観察してから撮影しましょう。

リレーのタイミングや時間を測ることも重要ですが肉眼で楽しむことも忘れてはいけません。

 

まとめ

スローシャッターの利点は写真の美しさと、電飾を全て写し切るという華やかさにあると思います。

デコトラに取り付けられているマーカーランプや周りの状況によってシャッター速度は変わってくるので色々試すと良いと思います。

 

水彩画のように色を塗り重ねているというイメージを頭の片隅に置いて撮影すると、綺麗な1枚が撮れるかもしれません。

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