【 NikonZ8 レビュー 】 被写体検出・飛行機は100点満点? その検出能力と弱点を NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S でチェック

機材レビュー
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NikonZ8

Nikon Z8は2023年5月26日発売のミラーレス一眼カメラです。

新しいカメラなので最新技術ギュウギュウ詰め

色々試したいけど時間も限られているので、出来ることからやっていきます。

<NikonZ8外観:ニコンHPより引用>

そもそもNikonZ8とは・・・?

Z 9から体積比で約30%小型化したコンパクトなボディーに、Z 9の優れた性能と機能を凝縮し、高い機動力を実現。

カメラバッグに納めてもかさばりにくく、また、様々な撮影スタイルに柔軟に対応するため、どこにでも気軽に持ち出して、存分にクリエイティビティーを発揮できます。

静止画、動画を問わず、様々なシーンで安定した撮影を可能にします。

<Z8について:ニコンHPより引用>

Z8をすでに手にした人も多く、様々なレビューがネット上に投稿されています。

そんな中、発表時から気になっていたのは被写体検出

 

被写体検出=被写体を認識してピントを合せる

というものですね。

大まかな機能は2021年12月発売のNikonZ9から引き継いでいますが、被写体検出の「乗り物」から「飛行機」が細分化されています。

<Z8の被写体検出設定画面:ニコンHPより引用>

メーカーがわざわざ分離させたということで、より高度な被写体検出を期待したいところ。

そのあたりについて実際に撮影、確認してみました。

 




新しくなった被写体検出「飛行機の検出に特化した[飛行機]モード」

NikonZ8では飛行機をより高度に検出するために、被写体検出の「乗り物」から「飛行機」を分けました。

ベースとなったNikonZ9でも飛行機の検出は可能ですが、より検出能力を上げるための改変、改良だと考えられます。

以下、ニコンHPでの説明。

Z8では、AF時の被写体検出設定に、これまでどおりの[乗り物]モードでの検出に加え、専用の[飛行機]モードを追加。

飛行機を撮影する際に、近距離でも、遠距離でも、また夜間や背景がうるさい場合でも、より強力な検出・追尾性能を発揮します。

<Z8の製品特徴:ニコンHPより引用>

乗り物モードでも飛行機を検出できるけど、飛行機モードならより確実に検出できるという事ですね。

ということで、やってみましょう。 

 

被写体検出の設定方法はとても簡単。

静止画撮影メニューまたは動画撮影メニューで「AF時の被写体検出設置」から「飛行機」を選択。

<Z8の被写体検出設定画面:ニコンHPより引用>

これだけ。

あとはカメラ任せです。

【ここで注意点!】

まず、AF可能なレンズを使ってください。

そして、被写体検出を使用する場合の[AFエリアモード]設定は以下のいずれかとしてください。

・ワイドエリアAF(S)
・ワイドエリアAF(L)
・ワイドエリアAF(C1)
・ワイドエリアAF(C2)
・3D-トラッキング
・ターゲット追尾AF
・オートエリアAF

これ、案外見落としがち。

 

新千歳空港で飛行機を撮影する

今回撮影に訪れたのは新千歳空港

北海道、空の玄関口です。

 

新千歳空港の展望デッキからは発着する飛行機を眺めることが出来ます。

ついでにターミナルビルでグルメも買い物も楽しめるので、撮影テストにはピッタリかもしれません。

<新千歳空港展望デッキ:新千歳空港HPより引用>

美味しいものいっぱいあります。

暑くなってもビルに入れば快適。

フェンスはありますが望遠レンズを使えばそれほど気になりません。

多分・・・。

 

 

Z8の被写体検出・飛行機って?

なにはともあれ、実際に撮影してみましょう。

 

まずは斜め前から。

随分遠いのですが、このぐらいで被写体検出が動き出します。

黄色い枠が出現したら、被写体を検出している証拠。

ピントが迷子になることも無く、シャッター半押しでひたすら飛行機を追い続けます。

構図を決めてシャッターを押し込むだけで、綺麗な写真が撮れるので非常に楽

もう、人要らなくない?

【DATA】
 Z8+NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S
 400mm f6.3
 AF-C ワイドエリアAF(L)

 

次に背景がある飛行機写真

発着時は風景が写ったり、ターミナルが写ったりという条件になるかと思います。

<同一構図に複数の飛行機がある場合はAFが迷う事も>

一般的に背景がゴチャついている場合、意図しないものにAFが反応してしまいがちです。

ただNikonZ8の被写体検出は優秀で、数百枚撮影してピントが迷ったのは数枚でした。

かなり使える。

 

比較的ピントが迷いがちだったのが、例のような構図

同一構図内に複数の飛行機が入るパターンです。

これに関してもちょっとAFエリアを調整してやるだけで解決します。

ワイドエリア(L)からワイドエリア(S)といった変更ですね。

やっぱりこの辺は個別の指示が必要といえます。

【DATA】
 Z8+NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S
 200mm f8
 AF-C ワイドエリアAF(C1)

 

後ろはどうでしょう?

ということで真後ろから撮ってみました。

はい、こんな感じ。

例の場合、前後に2機ありますが、手前の飛行機の最後尾にピントが合います。

ただ、離陸待ち状態なので、被写体検出が無くてもそれほど苦労する状況では無いといえます。

使わなくても問題ないけど「これも検出しますよ」ってことで・・・。

【DATA】
 Z8+NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S
 200mm f6.3
 AF-C ワイドエリアAF(L)

コックピットを拡大してみましょう。

NikonZ8の被写体検出ではコックピットも検出します。

こういった部分写真についても、構図を決めてシャッターを押すだけの単純作業。

トーイングカーの運転席には反応しないので優秀。

これが被写体検出「乗り物」一択だったらどちらを検出するやら?

 

NikonZ8では、機体機首コックピットを検出します。

何枚か撮影しましたが、被写体検出の中でも比較的強力なのがコックピット検出でした。

複数の機体が写るような場合は、コックピットが優先されているように感じます。

【DATA】
 Z8+NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S
 300mm f6.3
 AF-C ワイドエリアAF(L)

 

小さな飛行機をどこまで検出できるか?

せっかくなので試してみましょう。

離陸して遠ざかっていく飛行機を、被写体検出で追いかける。

被写体検出でピントが合うのはこのぐらいが限界でした。

充分、遠いですね。

「こんな小っちゃいの撮らない」という声も聞こえてきそうな距離です。

気流の影響でモヤっていますがピントはちゃんと追いかけていますよ。

【DATA】
 Z8+NIKKOR Z100-400mm f/4.5-5.6 VR S
 400mm f8
 AF-C ワイドエリアAF(L)

 




注意したいのはこんな時

めちゃくちゃ楽チンなNikonZ8の被写体検出ですが、何でもかんでも被写体検出任せで撮れるわけではありません。

やっぱり苦手な場面はあるのです。

いくつか例を挙げます。

 

小さい飛行機には限界も

NikonZ8非常に小さな被写体に関しても被写体検出が可能です。

例えば顔の検出なら、撮像範囲の長辺の約3%という小さな顔まで検出可能とされています。

 

では飛行機はどうかというと、おおよそ10%ぐらいであると感じます。

とはいえ、10%でも十分小さいので静止画ではほぼ問題ないでしょう。

動画で遠くから飛んでくる飛行機を捉えたい時は、ちょっと厳しいかもしれませんね。

 

被写体が複数ある場合

AFは被写体と思われるものが複数ある場面が苦手です。

「被写体がどれか判断できません!」という事ですね。

これは被写体検出にもいえること。

複数の飛行機が構図の中にある場合は、被写体検出の優先順位(よく分からない)により思ってもみない部分にピントが合うことはあります。

基本は「撮りたいものにフォーカスポイントを持ってくる」ということです。

何でも被写体検出任せというのは間違い。

 

被写体検出が動作しない一瞬がある

NikonZ8[被写体検出・飛行機]機体機首コックピットを検出します。

この3つを切り替える一瞬において、ピントが迷うということが発生します。

 

遠くから飛んでくる飛行機を想像してください。

最初は被写体検出が飛行機の「機体」を検出します。

距離が近くになるにつれ飛行機は大きなり、ある段階で「機首」「コックピット」に切り替わります。

この瞬間にピントが迷うのです。

 

大きさで言えば構図9割ぐらいに飛行機が写る瞬間。

そして、飛行機が飛んでいる(動いている)時です。

とはいえ、一瞬なのでまた戻るんですけどね。

撮りたい画によっては、被写体検出のおかげでピンボケになるかもしれません。

こういった場合は被写体検出を切ったほうが良いでしょう。

 

 

たくさん撮ってクセを掴むが吉

NikonZ8被写体検出・飛行機優秀ですがクセのある機能だと感じます。

いきなり撮りに行って、100点満点の成果を出すのは厳しいと感じます。

撮影する方向によっても変わりますし、飛行機の種類によっても反応は違います。

ある意味、たくさん経験を積むことによって精度が上がるものだと考えます。

ということで、たくさん撮ってクセを掴みましょう。

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