流し撮りとは
流し撮りとは躍動感やスピード感を表現する撮影方法のひとつです。
車などメインの被写体はブレないようにピントを合わせ、背景は流れるように撮影することによりスピード感を演出できます。
なんとなく分かっているようで分かっていない流し撮り。
そもそも、どうやったら綺麗に流れるのかコツを解説していきます。
流し撮りと手ブレ写真は似ている
流し撮りと手ブレ写真は似ています。
流し撮りが意図してカメラを動かすのに対し、手ブレ写真は意図せずカメラが動いてしまったものです。

ですから、カメラがどう動くかによって、手ブレ写真になるのか流し撮り写真になるのかが決まってきます。
やり方はとっても簡単
ここまで書かなくても、多くの人がどうやれば流し撮りになるのか想像できているでしょう。
とっても簡単なことです。
被写体と同じスピードで同じ方向にカメラを動かせばいいだけのことです。
被写体は動いていることが前提ですね。
止まっている被写体では流し撮りが出来ません。
流し撮りが失敗作になるそもそもの理由
さて、早速道路を走っているトラックを撮影してみました。
先ほど書いた通り、トラックにカメラを向けて進行方向に向かってカメラを動かしています。

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止まっちゃっていますね。
結論言いますね。
シャッター速度が速すぎるんです。
以前、レンズの焦点距離とシャッター速度の関係性でも少し触れました。
手ブレの発生する限界は一般的に 1/レンズの焦点距離 です。

これは、あくまでも手ブレの限界値の話しで、意図してブレを発生させる場合はこの限りではありません。
逆に流し撮りのようにブレを上手く利用した撮影方法ですと、シャッター速度を 1/レンズの焦点距離 より下げるほうが良いのです。
今回、焦点距離70mmで撮影していますので、シャッター速度は1/30sや1/15sで撮影するとそれなりに流れるのです。
スマートフォンカメラの欠点
スマートフォンでの流し撮りは困難です。
というのも、市場に流通しているほとんどのスマートフォンには絞りの機構が付いていません。
確かに、最近のスマートフォンは暗いところで綺麗な写真が撮れるようになりましたが、明るすぎる場面が考慮されていません。
流し撮りは明るすぎる状況といえます。
意図してシャッター速度を落とそうとすると、ISO感度を限界まで落としても、レンズの絞りが開放で固定されているため露出オーバーとなるのです。
ただ、これにも解決方法はあります。
スマートフォンカメラ用に減光フィルター(NDフィルター)というものが製品化されていますので、そういったものを使い、あえてレンズ面を暗くすると良いでしょう。
フィッティングはスマートフォンによって違いますので、自身のスマートフォンカメラに合ったものを購入するようにしてください。
参考までに、デジタル一眼のようなレンズに絞りが付いた製品ですと、そういった場合絞り込んで光の量を調整できます。
色々な撮影を考慮して設計されているのでこういった時に強いですね。
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