スマートフォンとデジタル一眼カメラの画質について
スマートフォンとデジタル一眼カメラでは画質の面で差があると説明しました。
綺麗な写真を撮影するならデジタル一眼カメラの方が有利です。
画質の差が出る要因としては以下のことが挙げられます。
・スマートフォン内で圧縮保存している。
・レンズ面積の差。
・手ブレのしやすさ。
スマートフォンの写真は圧縮保存している
スマートフォンは内部ストレージの容量を確保するため、撮影した写真のデータ容量を小さくしています。
容量を小さくする=画像を圧縮処理していると思ってください。
参考までに同じjpgで2000万画素相当ですと、
・スマートフォン 5MB
・デジタル一眼カメラ 15MB
となります。
その差がそのまま画質に現れるとは言えませんが、デジタル一眼カメラよりスマートフォンの方が画質が悪いと言えます。
レンズ面の差
窓ガラスに虫がくっついているのを見て不思議に思ったことはありませんか?
実は透明で平滑に見える窓ガラスも拡大すると凸凹があるのです。
ですから虫の脚が引っ掛かるんですね。
では同じ大きさの凹凸で、違う面積のガラスがあったとします。
この場合大きな面積のガラスと小さな面積のガラス、ガラスの面積に対する凹凸の大きさの比はどちらが大きいでしょうか?
うーん。
分かりづらいですね。
こう見るとどうでしょうか?
明らかに下の方が凹凸が大きいですね。
上がデジタル一眼カメラのレンズ、下がスマートフォンカメラのレンズと思ってください。
ガラスの凹凸が大きければ大きいほど光は屈折、反射して像はボケやすくなります。
ですからレンズ面積が大きなカメラで撮影するのには像がボケにくいというメリットがあるのです。
手ブレのしやすさ
デジタル一眼カメラは持ちやすいようにデザインされています。
それに対してスマートフォンは薄く、コンパクトに作っているため、写真撮影をするときに持ちやすいようなデザインにはなっていません。
これが案外、写真の出来に影響します。
ブレブレの写真をSNSにあげている人を見かけますが、SNSのような小さな写真でも目立つようなブレが簡単に起きるのです。
実際に比較してみます
それでは実際にどの程度変わってくるのか撮り比べてみます。
【条件】
スマートフォン
2019年発売
24mm f2.0 (35mm判換算)
初期設定のカメラアプリを使用
デジタル一眼レフ
D750(2014年発売)
シグマ 24mm F1.4 DG HSM (F2.0で撮影)
何やら数字を並べましたが、同じような条件で撮影していると思ってください。
左がスマートフォンで、右がデジタル一眼カメラです。
正直言ってこのサイズだと差は分かりません。
Blog特有の画像圧縮も掛かるため、名前を伏せられたらどちらがスマートフォンか当てるのは難しいでしょう。
これが「スマートフォンでも十分綺麗じゃない?」と錯覚する要因です。
拡大して比較すると
小さなサイズでは差は分かりませんでした。
ではデータ原寸大で比較するとどうでしょうか?
まずは画質が最も良いとされる写真中央部分を原寸大で切り取ってみます。
同じく左がスマートフォンで、右がデジタル一眼カメラです。
どちらの色表現が好きかというのは置いておいて、スマートフォンで撮影したものはデジタル一眼で撮影した写真と比べると、文字や境界線が崩れていますね。
一番いいところでこの差です。
ではレンズの性能差が出やすい端部分を拡大してみましょう。
同じく左がスマートフォンで、右がデジタル一眼カメラです。
どちらが良いかは火を見るより明らかですね。
色の境界線はあいまいですし、何より文字の読み取りやすさが全く違います。
スマートフォンの方が5年新しく、技術も進歩しているはずなのにこれだけの差です。
昼間、条件が良いところで撮影したので差はかなり出にくいはずなのですが、実際の写真はこのぐらいの差が出ます。
では条件が悪いところでの撮影はどのくらい差が出るのでしょうか?
それはまたいずれ比較してみたいと思います。
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