ハイエース200系
ハイエースはトヨタ自動車のキャブオーバー型商用車及び乗用車です。
4ナンバーの標準ボディから、1ナンバーのスーパーロングまで、複数のボディサイズがあり用途によって選べるのも人気のポイントです。
現在生産されている200系は2004年に発売され、丈夫で使い勝手が良いことから、国内外で人気の車種となっています。
そんなハイエース200系。
乗ってみると驚くことがチョイチョイあります。
ハイエース200系乗りなら分かる(?)七不思議。
順に見てみましょう。
1.運転席に座るのにコツがいる
ハイエースはキャブオーバーであるため座席が高いです。
ですから、乗用車のようにドアを開けてそのまま乗ることはできません。
ちょっとコツがいります。
・運転席ドアを開ける
・右手でフロントピラーにあるグリップを掴む
・右足を前輪の前にあるステップに乗せる
・左足を座席のフロア上にのせる
・懸垂の要領で左腕と右足に力を入れ、体を持ち上げる
・シートの上に座る
「何だそんなこと?」
と言うかもしれません。
ただ、初めて乗る人は、必ずと言っていいほど座るために四苦八苦しています。
慣れると何でもありませんが、最初はどう乗るか戸惑うのがハイエースを含むキャブオーバーの特徴といえます。
2.遠くは見えるけど信号が見づらい
ハイエース200系は座席が高いため、遠くの見晴らしは良いです。
セダンなどは前に車が走っていると、前方まで確認しにくいのですが、ハイエース200系なら屋根越しに確認できます。
ただ200系に関してはデザインを重視したのか、思った以上に上部の情報が確認しづらいです。
交差点で一番前に止まると、場所によって信号は見えません。
これは座高にもよるのかもしれませんが、100系ハイエースと比べると上の方は確認しにくくなっています。
一番前で信号待ちしているハイエース200系の運転手が、斜めになっているのは信号が見えないため。
3.ロードノイズの騒音と独特の突き上げ感
ハイエース200系は前輪の上に座席があります。
そういった車で気になるのはロードノイズ。
走行するとゴーという音がします。
荷室も含めて車内空間が広い為、音がよく響くというのもあります。
レグノなど静粛性の良いタイヤに変更するとロードノイズは軽減されますが、タイヤの強度が足りないため車検に通らないという欠点もあります。
そして、ロードノイズと共に気になるのが、独特の突き上げ感。
ちょっとした段差や橋の継ぎ目、歩道スロープの段差などでかなり突き上げられます。
これはハイエースが商用車であり、重いものを積むよう設計されているのでどうしようもありません。
タイヤも乗用車より丈夫な小型トラック用で空気圧が高く、サスペンションも固く設定されています。
厚めのクッションでお尻を守りましょう。
4.冬場に経験する!お尻クーラー
ハイエースは内部空間が広いです。
その空間は冬場に「お尻クーラー」となることで有名(?)です。
特に寒い日。
車に乗り込んでヒーターを付けるとしましょう。
約10分ほどでエンジンが温まり、吹き出し口からは暖かい空気が出てきます。
その暖かい空気は車内空間の上方を通過し、ゆっくりと冷たい空気を後ろへ押し出します。
押し出された空気は綺麗に循環し、運転者のお尻あたりを通過。
これが「お尻クーラー」です。
本当にひんやり。
特に空荷のバンやリアヒーターがついていない車体は要注意。
5.高速道路では押されて吸い寄せられる
ハイエース200系は全高が高いため、風の影響を受けやすいです。
停止していても風が吹くと揺れます。
特に気を付けたいのは高速道路。
橋の上やトンネルの出口等、突然横風が吹くところはハンドルを取られやすいです。
高速道路の走行車線を80km/hぐらいで走っていても安心できません。
追い越し車線をバスやトラックが追い抜いていくと、その風の影響を受けます。
後ろから追い越しをかけられる瞬間は、風圧で押され、追い抜かれる瞬間は空気が抜けることによって吸い寄せられます。
特にハイルーフは横の面積が大きく、風の影響を受けやすいので注意が必要です。
6.駐車場を選ぶ
ハイエース200系スーパーロングの場合、全高は2,285mmあります。
立体駐車場については、ほぼ100%入れません。
また、青空駐車場であっても入口のゲートに引っかかる場合があります。
知らない場所へ行って駐車場へ止める場合は、高さ制限のないところを探す必要があります。
都会特有の異常に狭い駐車場なども要注意。
こういったところに駐車するにはかなり技術が必要です。
だいたい、どこの駐車場に止めてもフロントが500mm近く飛び出しますので、他の車に当てられる危険性も高いです。
標準ボディなら良いのですが、スーパーロングは要注意。
7.巻きこみが見えない
ハイエース200系は運転席がかなり前にあるため、運転席から後まで距離があります。
昼間はいいのですが、夜になると車両の側面がほとんど見えません。
サイドミラーを確認すると、ブレーキランプの明かりがかろうじて見える程度で、側面は真っ暗です。
細い路地から出る場合、巻き込みが見えずガードレールや支柱などに、側面をぶつけてしまう可能性があります。
特にリアクォーター周辺は最も当てやすい部分となります。
オプションで良いのでバスの路肩等のような装備が欲しい。
慣れるまで気を付けたいハイエース200系七不思議
以上、7個選んでみましたがハイエース200系にはその車なりの乗り方、楽しみ方があります。
非常に広い荷室がその典型でしょう。
ただ、セダンやミニバンと同じ感覚で買うと後悔するかもしれません。
ただ、これらを踏まえても乗りたいと思う魅力がありますので、検討する際は参考にしてもらえばと思います。
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