さわやかとは
さわやか(炭焼きレストランさわやか)は、静岡県内を中心に展開する人気のハンバーグレストランです。
看板メニューの「げんこつハンバーグ」は、牛肉100%を使用した大きなハンバーグで、スタッフが席で半分に切り分け熱々の鉄板で仕上げて提供するスタイルが特徴です。

創業以来、品質管理や鮮度にこだわり続けており、県外からも多くのファンが訪れることで知られており、週末や観光シーズンには長時間待ちになることも珍しくありません。
炭火焼きならではの香りと肉の旨味、そして目の前で仕上げられるライブ感が人気の理由です。
静岡県を代表するご当地グルメの一つとして、多くの人に愛されています。
さわやかの番号券発券システム
そんなさわやかですが、混雑時は順番待ちをするお客様に対して番号券を発券しています。

一部、スマホによる発券も始まっておりますが、現在のところ各店舗に設置してある受付発券機による番号券の発券が主となっています。
番号券には整理券番号と案内目安時間、そして二次元コードが印刷されており、この二次元コードをスマートフォンで読み込ませることによって、およその案内時間(待ち時間)が表示される仕組みです。
案内時間はリアルタイムで更新されていきますので、順番が近づくまで自由に時間が使える利点があるのです。
こういった二次元コードによる順番管理は飲食店以外でも行われており、今後も広がっていくと考えられます。
2時間待ちなのに店内に空席がある「さわやか」の謎
さわやかは週末や食事時は大変混雑します。
1時間待ち、2時間待ちは当たりまえ。
もはや長時間待つことは当然で、受付券だけを店舗で受け取って別の目的地で時間を潰す利用者も少なくありません。

しかし、2時間待って入店したときに、空席がチラホラ見られることは珍しくありません。
片付けられていない席もあれば、いつでもお客様を案内できる状態の席もある。
沢山のお客様が待っているのになぜ?
初めて見ると疑問に思うかもしれません。

そこにはさわやかの顧客満足度向上戦略があると考えます。
あえて空席を設けることの利点。
ちょっと考えてみましょう。
【利点1】来客数(組数)のスピードが一定になる
食事の時間はお客様によって違います。
食事提供後15分ぐらいで帰る人もいれば、2時間以上過ごす人もいます。

ここで、最初から満席になるように案内してしまうと、次の順番のお客様を何分後に案内できるか判断できません。
10分後に案内できるのか?
30分後なのか?
一般的な飲食店は空いた席から案内しますからね。
こんな状態ですと番号券に表示される印字されている案内時間も大きく変わってくることになります。
そこで空席の出番。
案内時間になったら空いている席を使って次のお客様を案内できるのです。
さわやかの予定案内時間が大きく狂わない秘密は空席にあるといえます。
【利点2】外で待つことで極力不満を感じさせない
人間は待つことにストレスを感じる生き物です。
何もできない
同じ風景
いつ結果が出るか分からない不確実性
飲食店の店内で待つという事はストレスをためる行為であるため、いくら料理がおいしくても顧客満足度が下がる原因となります。

こういった時、
「何時何分ごろに案内します」
というのが信頼できる情報だったらどうでしょう?
先ほどの「予定案内時間が大きく狂わない」状況です。
多くの人が”店の外で時間を潰す”という行動に出るでしょう。
シュッピングモールなのか、服屋なのか、本屋なのか・・・それは人それぞれ。
時間が近づくまでは好きな場所で時間を潰せばいいのです。

さわやかは市街地か比較的市街地に近い場所にあります。
5分も歩けば何かあるでしょう。
歩かなくても車移動でもいいです。
戻るべき時間は受付券とスマートフォンが教えてくれるのです。
店内や駐車場で待つのではなく敷地の外で待ってもらうスタイルが、来店者の待つストレスを減らしているといえます。
【利点3】ゆっくり食事してもらえる
さわやかは様々な人が利用します。
さっとハンバーグだけ食べたい人は30分ぐらいで退店するでしょうし、幼児や子供連れの家族は2時間以上過ごすかもしれません。

「さわやかは待つ店」というのは概ね来店者の常識になっているので、
「ゆっくり食事をすると次に待っている人に申し訳ない」
と思う人も出てくるかもしれません。
そんな時に席が空いていれば気持ちが楽になるでしょう。
「席が空いているので次の人が入って来ることができる」
視線に入る”空いている席”はこういった心のゆとりにつながるでしょう。
店員の「ごゆっくりどうぞ」を視覚的にも表現している飲食店だと考えます。
【利点4】不測の事態に席の変更ができる
飲食店では予定外のハプニングも発生します。
・料理をこぼしたなどして席が使えない
・空調機の不調や「寒い」「暑い」問題
・騒々しい客がいるから離れたい
・「窓際がいい」「出入口が近い方がいい」など希望がある
・大人数で来店し2席分使いたい

こういった事態が発生した際に、空いている席があると対応することが可能です。
空調の問題や他の客による問題が発生しても、途中で移動することも可能です。
あえて、空いている席を作ることはこういった点でも有利です。
【利点5】4人席を1人で使うことができる
さわやかの店内には様々な席があります。
大きく分けると床や壁にテーブルが固定された席と、据置式の席。

固定式のテーブル席については2人掛け、4人掛けなど座ることが可能な人数が決まっています。
これに対し据置式のテーブル席は基本的に2人掛けとなっており、それらをくっつけることで4人掛けや6人掛けに対応できます。
ただ、さわやかの店内にある据置式テーブルは概ね2人掛けを2つ組み合わせて4人掛けとなっており、1人で来店しても4人掛けを案内されます。

一般的な喫茶店で店内が混雑すると、4人掛けの状態を2つに分割して2人掛けを2つ作るといった作業が行われるのですが、さわやかでそれを目撃したことはありません。
2人掛けが2つくっついていても、そのまま1人で使える。
これは客目線で見ると席が広々使えていいですし、店員からすると
”テーブルやイスを移動する” ”テーブルやイスを戻す”
”メニュー表を追加する” ”メニュー票を片付ける”
といった余分な作業が不要になります。
これも席に空きがあるからできることといえます。
【利点6】飲食店最大の悩みともいえる「何時からどのくらいの」来客があるか?の把握
飲食店最大の悩みともいえるのが「今日」「何時ごろから」「何人ぐらいの」来店があるか分からないという事です。

それによって仕入れの量や、仕込みの量、スタッフのローテーションがはっきりできませんし、座席の管理や売上げの予想もつきにくいでしょう。
また、並んでいる間に帰ってしまうお客様も出てくる”機会損失”も発生してしまいます。
昼頃になると行列ができるほど来店するけど15時ぐらいには誰もいないといった飲食店はよく見かけます。
来店は食事時に集中する。
でも、席数やスタッフの人数は決まっている。
繁盛店であればあるほど、こういった集中の影響が大きくなる。
ちょっと予測を誤ると、売上の低下や顧客満足度の低下につながりかねません。

こんな時「何時ごろから何名のお客様が来店される」というのは最強の情報です。
そして、来客情報は空席を作ることによって、数時間後までかなり正確に知ることができるのです。
番号券は限られたスタッフで運営することを考慮したシステムといった面もあります。
従業員満足度も上がる
さわやかの番号券システムには様々な利点がありました。
もちろん、これはさわやかが「並んででも食べたい」と思わせる食事を提供していることが前提です。
「食べたい」と思わせたら、あとは如何に来店時の不満を取り除くかが重要です。
人気店共通の不満としてまず挙がってくるのが、並ぶ、待つということです。
この点について番号券システムは来店客の混雑具合を上手にコントロールしていると考えます。

もちろん、恩恵を受けるのはお客様だけではありません。
スタッフの視点で見てみましょう。
・昼食時や夕食時など、極端に混雑することがない
・スタッフの仕事量を一定にできる
・スタッフの人数に合わせて来店スピードを調節することも可能
・食材の過不足が発生しにくい
・不測の事態でもクレームが発生しにくい
・席の移動など余分な仕事が発生しにくい
こういったことが無くなる、減るというだけでスタッフの負担は大きく軽減されます。
調理、食事提供、そしてプラスアルファのおもてなしも可能となります。
客とスタッフの「かんぱ~い」とか、
最初、何事かと思いました。
混雑店でありながらそこまでできる(余裕がある)という事です。
これは接客業に重要なこと。
顧客満足度に加え従業員満足度も上がる仕組みが「番号券」という1枚の紙に込められている。



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