NDフィルター で撮影する超スローシャッター写真 「Kenko ND1000の使い勝手と注意点」

撮影機材レビュー
スポンサーリンク

※当サイトはアフィリエイト広告を利用しています

スローシャッター写真

スローシャッター写真とは、意図的にカメラのシャッター速度を遅くして撮影した写真のことです。

 

躍動感幻想感が表現できるため写真の差別化ができます。

 

<スローシャッター写真の例>

 

ちょっと身の回りを注視すると、水の流れや雲など動きのあるものは多く、それらをスローシャッター撮影することで幻想的な写真が撮れることも少なくありません。

 

また、広い意味で流し撮りなんかもスローシャッター写真であり、被写体の背景を流すことで躍動感が表現できます。

 

 




 

 

スローシャッター写真にはNDフィルターがあると良い

スローシャッター写真シャッター速度を遅くして撮影します。

 

シャッター速度を遅くするということは、多くの光をカメラに取り入れるため、露出オーバーになりがちです。

 

<露出オーバーになった写真の例>

 

露出オーバーにならないためには、レンズの絞りを絞り込む必要があるのですが、絞りの値には上限があります。

 

周囲の明るさなど、条件によっては上限まで絞り込んでも露出オーバーとなるかもしれません。

 

そんなときに便利なのがNDフィルター

 

NDフィルターとは、レンズから入る光の量を減らすために使うグレー色のフィルターで、色目を変えることなく光量を減らすことができるのが特徴です。

 

<NDフィルターの例>

 

減光量によってNDのあとに数字が表示されており、ND2なら光量が1/2に、ND4光量が1/4になります。

 

どれを使用するかは、撮影場所の明るさ減光させたい量によって決まるため、複数のNDフィルターを組み合わせて使うのが一般的とされています。

  

 

 

極端に減光できるND1000やND100000って?

そんなNDフィルターの中でも、極端に減光できる製品があります。

 

主に日中、野外でスローシャッター撮影するためのND1000や、太陽の観測に用いるND100000といったものが存在します。 

 

 

絞りの段数減光量換算すると

となります。

 

一言でいうと、見た目どちらも真っ暗

 

暗すぎるため、通常の撮影で使用することはありません。

 

 

とはいえ、一度は使ってみたい。

ということで、ND1000を使って日中のスローシャッター撮影に挑戦してみることにします。

 

 

 

 

ND1000でスローシャッター写真を撮影してみる

では、さっそくND1000を使ってみます。

 

用意したのはKenkoND1000フィルター

 

 

円形ねじ込み式ですので、レンズのフィルター径が合えばそのままねじ込むことができます。

 

あとはそのまま撮影するだけ。

 

もちろん、スローシャッター撮影ですので三脚での固定は必須となります。

 

 

 

Kenkoの製品は比較的グレーが安定しているため色ムラや変色が少ないと思います。

 

他社製品については比較しておりませんが、不具合が発生しやすい製品もあるかもしれません。

購入前に製品レビューなどを確認しておくと良いです。

 

 

また、露出は手動設定の方が合わせやすかったです。

 

この辺りは個人の好みですので、AE任せでも問題なし。

 

 

 

 

ND1000の露出データは概ねこんな感じ

ND100010絞り分の減光が望めます。

 

ですから、日中ですと1~4秒程度のシャッター速度となります(絞り値f/8の場合)

 

この長い露出時間により、水や雲など動きのあるものは流れて写ります。

 

<雲が流れて写る様子>

 

撮影可能なシャッター速度は、天候によっても変わります。

 

晴天時は明るいため、あまり長い時間の露出ができませんし、雲り雨天時比較的長めの露出時間を確保することが可能です。

  

また、絞りの値を変更することによっても、シャッター速度はある程度調整することは可能です。

 

ただ、概ねこのあたりの数値だと思ってください。

 

数分~十数分の露出時間を確保したい場合は、違う明るさのNDフィルターを重ねて使用することになります。

 

  

 

露出が大きく不足するためAFは使えない

 

ND1000は露出を大きく減らせることができるフィルターです。

逆に言うと露出頼りの機能には支障が出ます。

 

 

まず、AFほぼ正常に動作しません。

 

ですから、

といった対応が必要です。

 

あらかじめ操作方法を覚えておきましょう。

 




 

 

 

シャッター速度による仕上がりの予測が必須なフィルター

スローシャッター撮影仕上がりの予測が重要です。

 

動いている部分がどのように表現されるかで写真の仕上がりに影響するからです。

 

 

実際、晴天の日中にND1000を使用してみると、

ISO100絞り値f/8シャッター速度は1~4秒程度となりました。

 

ですから、この時間で動きが出る被写体の撮影に適しているといえます。

 

もちろん、天候時刻によっても違うデータになりますし、

撮影する場所によっても変わってきます。

 

 

ただ、重要なのは、

晴天の日中など

ということです。

 

 

比較的遅い動きをする雲や水などを滑らかに流すためには明るすぎるということです。

 

ですから、ND1000、1枚ではシャッター速度には限度があると思っておいてください。

 

 

 

 

フィルター2枚重ねできる方が良い

もっとシャッター速度を遅くしたいけどどうすればいい?

 

そんな時はNDフィルターを2枚重ねするしかないです。

 

ただ、他のフィルターと同様、2枚重ねする際はフィルター枠の写り込みに注意が必要です。

 

<四隅にフィルター枠が写り込んでしまった例>

 

最近多い薄枠仕様フィルターなら影響は出ないかもしれませんが、昔からある標準枠の場合は写り込む可能性が高いです。

 

これはレンズの画角によっても変わります。

 

撮影に出かける前に、フィルターの2枚重ねで枠の写り込みが出ないか、あらかじめ確認しておきましょう。

 

 

 

 

スローシャッター撮影でいつもと違う写真を

スローシャッター撮影いつもと違う風景を写し出します。

 

 

こういった動きを強制的に作り出してくれるのがNDフィルターです。

 

 

中でもND値が1000を超えるフィルターは日中でも三脚を用いる程度までシャッター速度を落としてくれるため通常ではありえない風景を作り出してくれます。

 

世の中に動きにある被写体は沢山あります。

 

どう表現するか。

 

撮影のアイディアは撮影者次第。

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました