為替投資の基本「外貨を持つのは有効な投資?」

お金のはなし
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為替で投資

2022年は物価高が進んだ1年でした。

原因はいくつかありますが、ひとつは米ドルが上がったために起こっています。

また、この流れを受けて外国為替米ドルを沢山保有した人は資産を増加させたと思います。

ただ、こういった話はニュースやネットを通ることにより、良いように歪曲され「なんか米ドル投資をすると儲かるみたいだよ~」みたいに広まってしまいます。

これは一時のビットコインバブルと似た状態で危険です。

 

更に、便乗するように詐欺や詐欺まがいの商材、投資商品を売りつけるという事例も多くなってきます。

詐欺から身を守るためにはどうすればいいのか?

また、為替で投資をするためには何をすればいいのか?

解説します。

 



 

そもそも為替って?

TVを見ているとよく耳にする「為替」という言葉。

元々は売買代金の受払いや資金の移動のために、手形小切手証書を用いることです。

広い意味では振込口座振替も為替の一種となります。

昨年後半あたりからニュース等で取り上げられているのは「外国為替」です。

これは各国の通貨を交換しています。

日本円を米ドルとかユーロに交換するということですね。

外国為替市場には相場があり、1米ドル130円なら、130円で1ドルが買えるということです。

何かを交換するものと覚えておきましょう。

 

円安、円高って?

2022年は円安で物価が上がりました。

また、2008年から2012年あたりは歴史的な円高の時代でした。 

円安円高とはどういった事なのでしょうか?

 

円安とは文字通り外国為替市場で円が安くなることです。

1ドル130円から150円になると、今まで130円で買えていたものが150円出さないと買えなくなるということですね。

円高の場合は逆です。

1ドル130円から110円になると、今まで130円出して買っていたものを110円で買えるということです。

輸入の場合はこういったイメージですが、輸出の場合は全く逆になります。

円安になると日本の品物が高く売れ、沢山の外貨を得られますが、円高になると同じだけ売っても少ない外貨しか得られません。

円安、円高、どちらも一長一短があるということです。

 

円安、円高になる理由

外国為替市場円相場は日々上下しています。

TV番組を見ていると「本日は昨日より1円の円安です」とか「昨日より25銭の円高です」と言っているのを聞いたことがあるかと思います。

これは外国為替市場で円が米ドルに対してどう動いたかということです。

日本はアメリカと経済的にも政治的にも結びつきが強いため米ドルなんですね。

 

この円安、円高になる原因は様々ですが、外国為替市場米ドル/円の相場が動くのは、それぞれの通貨を買いたい人と売りたい人がいるからです。

いわゆる需要と供給ですね。

米ドルが欲しいという人が多いと米ドルが上がり、米ドル高/円安となります。

逆に円が欲しいという人が多いと日本円が上がり、米ドル安/円高となります。

 

要は、外国為替相場需要と供給で成り立っているということです。

これは他の通貨でも同様です。

ユーロが欲しいと思う人が多くなればユーロが上がりますし、ポンドが欲しいと思う人が多くなればポンドが上がります。

 

需要と供給を利用するのが為替投資

外国為替相場需要と供給で上下します。

この上下する仕組みを利用したのが外国為替投資です。

例えば米ドル/円相場で説明すると、

まず、1米ドルが100円の時に100ドル分両替します。

この時支払ったのは10,000円(両替コスト除く)。

これが1米ドル=150円まで円安が進んだ段階で円に戻すと15,000円となり、差し引き5,000円儲かります。

 

実際は極端に外国為替相場が動くことは無いのですが、概ねこういう仕組みだと思っておいて下さい。

 



外国為替相場の需要と供給はどう決まる?

外国為替相場が動くと損益が出る仕組みはなんとなくわかると思います。

 

では、外国為替の需要と供給はどう決まるのでしょうか?

これには様々な問題が複雑に絡んできます。

 

例えば、日本の銀行に円で貯金をすると1年定期で0.002%ぐらいです。

100万円預けても20円(税引き前)しか金利が付かないんですね。

1回ATM手数料を支払ったら赤字です。

 

では、米ドルで定期預金をするとどうでしょう?

2023年1月28日現在SBIネット銀行の米ドル定期預金(1年)4.6%です。

100万円預けると46,000円(税引き前)も金利が付くんですね。

こうやって比べると米ドルで貯金をしようと考える人も出てくると思います。

結果、米ドルが買われるので米ドルが上がるということです。

このようにアメリカは金利が高いです。

ということは「金利が安い通貨を持っているから、金利が高い通貨に替えよう」と考えるのは自然な事です。

そういった金利の動きに敏感な人たちは、とんでもないお金持ちや組織、企業だったりします。

ですから、金利が高い国の通貨が大量に買われ、その通貨が高くなるのです。

 

これ以外にも外国為替相場需要と供給に影響するものは沢山あります。

景気の上下

国が不安定になったり、テロや内紛、戦争

急激なインフレやデフレ

ウィルスや疫病

通貨単位の変更

経済的な連携への加盟や脱退

政策変更

こういったものが複雑に絡み合うため予測はかなり難しいと考えます。

 

外国為替は投資に向いているか?

外国為替が投資に向いているかというと微妙です。

理由としては、

取引価格が需要と供給のみで決まる

急激な動きをする事がある

予測が難しい

手数料が他と比べて割高

もちろん、投資なので元本保証はありません。

元本保証を謳う商品やセミナーなどがあれば詐欺を疑ってください。

さらに外貨預金の場合、利益は雑所得ですので総合課税となります。

給与所得があるとまとめて課税されますので、思った以上に税金を払うことになります。

 

こう考えると株式や投資信託など、為替投資より危険度が低い投資対象はいくつもあります。

投資資金の一部として外貨を持つのは良いと思いますが、為替に資金を集中させるのは負のリスクが高いと考えます。

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