優待株
優待株とは株主優待を実施している会社の株の事です。
株主優待は株主還元の一環として、企業がその株式の保有者に実施するプレゼントです。
企業により権利付き最終日は違いますが、この日から翌日(権利落ち日)までその企業の株式を一定数保有すると、株主優待の権利が得られるのです。
権利付き最終日に向けて株価は上昇しやすい
株主優待を目当てに株を買う人も一定数います。
ですから権利付き最終日が近づくと株価は上がりがちです。
逆に、株主優待を貰える権利が確定すると、翌日から株価は下落します。
いわゆる権利落ちですね。
その下落額は株主優待の価格を大きく超えることも珍しくはありません。
ですから、優待株は皆が注目し始める前に購入する方が良いのです。
3ヶ月前を目途に買う
優待株を買う目安として3ヶ月前ぐらいというのがあります。
早すぎても四半期決算に左右されますし、遅すぎても既に買いが入って高値掴みすることになります。
今ぐらいの時期ですと5月末が権利付き最終日となる銘柄を狙うと良いでしょう。
参考までに2022年5月末の権利付き最終日は5月27日です。
だいたい3か月ぐらい先ですね。
具体的な銘柄
株主優待が欲しいからと言って、優待銘柄なら何を買ってもいいというわけではありません。
詳しくは以前の記事をご確認ください。

5月末は対象企業が少ないのですが、そんな中注目の銘柄を挙げてみましょう。
サカタのタネ(1377)
サカタのタネは文字通り種や苗を生産している会社です。
それ以外にもオリジナル品種の開発や造園緑化事業も手掛けています。
ここ5年の業績ですが、売上高は横ばいで営業利益は若干伸びています。
コロナ禍で大幅減益した企業が多い中優秀といえます。
PERは15.3倍と若干割安水準ですね。
サカタのタネの株主優待はカタログギフトです。
保有株数に応じて3段階に分かれています。
100~299株がA
300~999株がB
1000株以上がC
カタログの中に植物の球根セットがあるのが面白いですね。

ハニーズHD(2792)
ハニーズホールディングスは婦人服製造小売りの大手企業です。
カジュアル衣料中心にEC事業や、服飾雑貨を強化しています。
ここ5年の業績ですが、売上高は横ばいで営業利益は新型コロナの影響で落ちたものの、少しずつ持ち直しています。
PERは9.8倍なので超割安株といえます。
ハニーズホールディングスの株主優待はハニーズの店舗で使える買い物券です。
100~300株未満が3,000円分
300~500株未満が5,000円分
500~1000株未満が7,000円分
1,000株以上が10,000円分
但し、2022年から継続保有期間というものが設定されました。
これは一定期間、その企業の株式を保有し続ける必要があるという事で、ハニーズホールディングスの場合半年で、2023年からは1年となります。
ですから、今株式を買っても、この5月末分の株主優待はもらえず、来年からもらえるという事になりますね。
この点は注意が必要です。
TAKARA & COMPANY(7921)
TAKARA & COMPANYはディスクロージャー大手です。
有価証券報告書の作成が主力事業で、IR総合支援を拡大しています。
ここ5年の業績ですが、経営統合の影響もあり売上高、営業利益とも順調に伸びています。
PERは14.2倍なので割安株といえます。
また、配当利回りが3%台なので優待株としては高配当な部類に入ります。
配当と優待、両方美味しいパターンですね。
TAKARA & COMPANYの株主優待はカタログギフトです。
100~2,000株未満が1,500円相当
2,000株以上が3,000円相当
また、この優待制度は長期保有によりグレードアップします。
3年以上継続して保有すると、
100~2,000株未満が2,000円相当
2,000株以上が3,500円相当
長期保有するならこういった制度は嬉しいですね。

大黒天物産(2791)
大黒天物産は岡山地盤のディスカウントストアです。
24時間営業を展開し、SC向けや複合大型店舗もあります。
ここ5年の業績ですが、売上高は順調に推移、営業利益は若干振れていますが伸びています。
PERは13.5倍なので割安株といえます。
大黒天物産の株主優待は岡山名産のぶどう「大粒ピオーネ」です。
100~500株未満が2,000円相当
500~1,000株未満が3,000円相当
1,000~10,000株未満が5,000円相当
10,000株以上が10,000円相当
こういった地域特産品は嬉しいですね。

ただ株価が4,000円台後半なので100株購入しようと思っても50万円近く必要です。
株価としては割安といえますが、単元を買おうと思うとまとまったお金が必要です。
基本は長期保有
優待株は長期保有が基本と考えてください。
企業の株を買い、毎年株主優待を貰うというスタイルが一番です。
そのためには安定した企業の株を買うのが重要です。
短期間の値上がりを期待したり、権利付き最終日の直前になって慌てて買うと痛い目を見るでしょう。
忘れたころに企業から段ボール箱が届くと嬉しいものですよ。
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