被写界深度合成
被写界深度合成はピント位置の違う複数の写真をアプリケーション上で合成し、被写界深度が深い写真を作成する技術です。
一般的に被写体に近づいて撮影する場合は、被写界深度が浅くなってしまいます。
背景ボケを生かした撮影なら良いのですが、全体にピントが合っているような表現は出来ません。
ピントが合っている範囲の表現は、写真の仕上がりに影響します。
全体的にピントが合っているように見せたい場合、被写界深度合成は有効な手段の一つだといえます。
構図の固定が必要
深度合成は同じ構図の写真を合成します。
ですから、構図の固定が必要です。
これはアプリケーションの設計上、同じ構図でピントの違う写真を組み合わせるためです。
構図が変わるとよく分からない画像となったり、アプリケーションが停止したりします。
そのため、撮影の際にはカメラを三脚等に固定した方が良いと考えます。
ただ、これは絶対ではありません。
多少の構図の違い(ズレなど)なら、深度合成が可能な場合もあります。
ということで、実際に試してみましょう。
手持ち撮影で深度合成してみる
手持ち撮影は、同じ構図で固定するのは困難です。
人の手は常に揺れていますし、呼吸するだけでも体が動きます。
ですから、全く同じ構図で複数の写真を手持ち撮影するのは困難といえます。
基本、深度合成には同じ構図の写真が必要です。
ただ、深度合成アプリケーションの仕様によっては、多少のズレがあっても合成できる場合があります。
ということで、手持ち撮影した写真を深度合成してみました。
撮影したのはピント位置が違う4枚の写真。
今回もスマホで撮影してます。

これをcombineZPで深度合成します。
合成の手順は、以前の記事をご確認ください。

ということで出来上がった写真がコチラ。


左が普通に撮ったもので、右が4枚撮影し深度合成したものです。
確かにピントは奥まで合っているように見えますが、部分的にブレているように見えますね。
マーカーやホイールキャップなど2重、3重に写っています。
これは構図が違うことによる影響だと考えられます。
手持ち撮影ですので、どれだけしっかり持っていても、微妙に構図は変わります。
こう見ると、やはり三脚はあった方が良いでしょう。
ただ、三脚が無くても出来ない事はないので、カメラをしっかり構えて試してみるのも悪くはないと考えます。
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