構図
写真における構図とは、各部分を適切に配置してまとまった全体を作り上げることです。
撮りたいもの(被写体)をどの辺に配置して、
副題(あれば)をどう持っていって、
背景をどうするってものですね。
写真は構図ひとつで大きく印象が変わります。
被写体が栄えるかは構図ひとつということですね。
構図の基本は基本
構図にも基本というものがあります。
日の丸構図や3分割構図がその代表例ですね。
あくまでも、これらは基本ということで、絶対そうしなければいけないというものではありません。
ただ、知っていると知らないでは大きく変わってきます。
何事も基本は大事。
状況に応じて選択肢は多く持っておいた方が良いのです。
構図の参考になる意外なもの
構図の基本を頭に入れたうえで、追加の参考資料としてたまに使うのが漫画です。
意外と思うかもしれませんが、漫画は構図の宝庫です。
一コマ一コマに動きがあり、ストーリーがあります。
更に、想像から生まれているものも多いため、現実ではあり得ないような構図で描かれていることもあります。
重要なのは、そのままコピーするのではなく、構図の参考にするということです。
気に入った構図のコマがあれば、撮影時に参考にすると良いでしょう。
こちらに向かってくる車両を表現する
例えば「こちらに向かってくる車両をスピード感たっぷりに表現したい」と思った時どう撮るのが良いでしょうか。
これが漫画の世界ならこうなります。
まずは、こちらに向かってくる車両なので、車の正面を描きます。
このままですと、走っているか止まっているか分からないということで、集中線を入れてスピード感を出します。

スピード感出ていますか?
では、これを写真で表現してみましょう。
写真は集中線を書き込むわけにはいきませんから、撮影時に集中線と同じような効果を得られるように工夫してみます。
ひとつの案として「車両を固定し背景を流すことで集中線を表現する」というものが考えられます。
一種の流し撮りです。
一般的に想像される流し撮りは左右の動きですが、集中線を疑似的に表現する場合は前後の動きになります。
使うのはレンズのズーム機構。
車両の速度に合わせてズームさせ、背景を動かします。

大まかなイメージで撮影してこんな感じ。
思いついたらやってみる
漫画の構図は自由度が高いため、写真撮影の参考にならないようなものもあります。
ただ、良いと思ったらやってみるのは大事です。
成功するか失敗するかは二の次です。
課題も出てくるでしょう。
例の場合ですと、昼まで光量が多すぎるため、シャッター速度をこれ以上落とせませんでした。
これがもう少し遅いシャッター速度で撮影できると、集中線のイメージにより近くなると思います。
今回はテクニカルな内容ですが、距離の問題、時間の問題、いろいろ出てくるかと思います。
まずは、自分が見て良いと思ったものを形にしてみることが大事なのです。
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