資産所得倍増プラン
今年5月、岸田総理が「資産所得倍増プラン」を打ち出し、NISAの拡充や、新たな仕組みの創設によって、現預金を資産運用に誘導すると表明しました。
今のところ、大まかな部分しか発表されていないため、ハッキリしたことは言えませんが、資産運用に関する何らかの制限緩和、仕組み作りが行われるものと思われます。
現在、内閣府が発表している「資産所得倍増プラン」には次のような文言が並べられています。
家計が豊かになるために家計の預金が投資にも向かい、持続的な企業価値向上の恩恵が家計に及ぶ好循環を作る必要がある。
このため、個人金融資産を全世代的に貯蓄から投資にシフトさせるべく、NISA(少額投資非課税制度)の抜本的な拡充を図る。
また、現預金の過半を保有している高齢者に向けて、就業機会確保の努力義務が70歳まで伸びていることに留意し、iDeCo(個人型確定拠出年金)制度の改革やその子供世代が資産形成を行いやすい環境整備等を図る。
<内閣府HPより一部引用>
簡単に訳すと、
全世代においてNISAを拡充しますので、活用をしてください。
年金はiDeCoを改革しますので、活用をしてください。
ザックリ言うと、どちらも投資の推進ですね。
「投資なんて自分には関係ないよ!」と言っている人が大半だと思いますが、これだけ物価が上がってくると貯蓄だけでは資産が目減りするだけです。
文句を言っていても物価は安くなりません。
平均給与はこの30年間で上がっていませんので、相対的に貧乏になっているといえます。
ここから抜け出すにはどうすればいいか?
考えてみましょう。
国策は買い
有名な株の格言に「国策に売りなし」というものがあります。
文字通り、「国が行う政策(国策)によって追い風を受ける株は買おう」という意味です。
これは多くのことに当てはまります。
アベノミクスが発表され、国が株価を買い支えることが決まったタイミングで日本株を始めた人は資産を増やしたと思います。
東京オリンピックが決まったタイミングでJ-RIET(不動産投資信託)を買った人も儲かったでしょう。
再生可能エネルギー固定価格買い取り制度が開始された時、仕組みを理解して初年度にソーラー事業を始めた人は10年、もしくは20年間の売電収入を得られているはずです。
国が決める政策にアンテナを張り巡らし、真っ先に乗った人が果実を得られる仕組みです。
ですから「国策に売りなし」ならぬ「国策は買い」だと思うのです。
資産所得倍増プランを活用する方法
「資産所得倍増プラン」は国策といえます。
ただ、詳細は未定ですので「今すぐこういった資産運用をしましょう」という事は言えません。
しかし、制度を活用するにあたって、今すぐできる準備があります。
準備1証券口座の開設
準備2NISA口座の開設
準備3投資商品の勉強
証券口座の開設
証券口座の開設は今すぐでも準備できます。
もちろん無料です。
証券口座を開設したからといって、投資を始めなければいけないということはありません。
口座だけ作っておけば良いのです。
どちらも手数料が安く、投資商品が多いのが魅力です。
NISA口座の開設
証券口座が開設出来たらNISA口座も開設しましょう。
NISA口座は1人1口座しか持てません。
ですから、使い方に応じて手数料が安い証券口座に開設してください。
個人的には個別株なら楽天証券、投資信託ならSBI証券が良いかと思いますが、何を買うかによって変わってきますので、一概にどこが良いとは言い切れません。
投資スタイルに応じて決めてください。
投資商品の勉強
投資商品は色々あります。
日本株:日本で上場している株式
外国株:海外で上場している株式
投資信託:投資家からお金を集めて運用する商品
ETF:上場している投資信託
RIET:不動産の投資信託
国内債券:日本の債券
外国債券:海外の債券
コモディティ:金や原油等商品の投資信託
それぞれどういった時にどういう値動きをするのか、勉強しておくと良いでしょう。
自己投資は最大の投資です。
知識取得の為にお金や時間を割くことは、最も効率の良い投資と言われています。
ですから、実際に「資産所得倍増プラン」が始まる前に、知識という武器を身に着けておきましょう。
実際に動くのは政策が決まってから
実際に動くのは、政策の内容がしっかり決まってからで良いかと思います。
焦って動いてもロクなことはありません。
投資を勉強し、「今の時点で動いても良い」という判断が出来るのなら、今すぐ動くことは間違いではありません。
例えばこんな話があります。
日経平均株価ってありますね。
日本の代表的な企業の株価を集めた指数です。
この日経平均株の1949年~2016年末までの68年間のリターン平均(年利)は10.6%だそうです。
このうち上昇率が高かった14年間の利益を取りこぼすだけで、全体のリターンは0になるそうです。
要は年利10.6%という好成績が、全体の20%ほどであるたった14年間に集中しているという事です。
ですから、「今は高いから買うのをやめておこう」とか、「今は安いから買い時だ!」なんてやっていると、大切な上昇局面を逃すという事です。
これは非常に勿体ないです。
ですから、「今すぐ投資を始めるべき」と判断できる一つの材料として、こういったデータも役立つのではないでしょうか。
とはいえ、焦って初めても良いことはありません。
今は、投資商品を勉強するタイミングです。
そして、投資商品が決まったら、少額から始めましょう。
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