株価
株価は企業の価値を示す一つの指標です。
優良な企業の株を持っていると値上がりして利益が出たり、毎年配当金が入ったり良いことが多いです。
中には株主優待を設定している企業もあり、企業の製品や商品券、地域の特産品を贈ってくれる場合もあります。
株は買う人が多ければ上がりますし、売る人が多ければ下がります。
まさに需要と供給の世界ですね。
岸田ショック
岸田総理になった途端、日本の株価は下落を始めました。
それまで新総理への期待で上がっていたというのもありますが、この下がり方は異常です。
最初の7営業日で8%以上下がりました。
日経平均は本日若干反発しましたがTOPIXは泥沼の9連敗です。
まさに岸田ショックというべき状況。
同時期のアメリカ株は若干下がりつつもほぼ横ばいですので、世界同時株安というわけではありません。
岸田内閣への反発
岸田内閣は「成長と分配の好循環」という政策を掲げていますが、未だに中身が全く見えない状況です。
さらに金融所得課税で投資家への締め付けを強くしようとしています。
投資で得た収益の税率を他の先進国並みにというものですが、人口増加で経済も成長している国々と、少子高齢化で経済が上手く回っていない日本を同じにしてはいけません。
当然、海外投資家からの日本売りが進むことになります。
この暴落、株主は岸田総理に全く期待していないという事になりますね。
個人的にはまだまだ株価は下がると予想します。
コロナショックの下値が一つの目安になるのではないでしょうか。
あの時の投資家の阿鼻叫喚は、それはそれは凄かったものです。
株価の下落が生活に直撃
株価の下落は生活と直結しています。
自分には全く関係ないというのは、無職で生活保護を受けている人ぐらいでしょう。
大きく影響が出ることについて挙げますね。
会社の資金調達が困難に
株価が下がると会社の資金調達が困難になります。
銀行は株価が下がると業績不振だと判断して資金を貸し渋ります。
特に借金が多い企業は、お金が借りられないと経営が成り立たないですよね。
某有名携帯キャリアは自己資本比率が11%前後です。
残りは借金という事で、企業の株価が下がるとお金が借りられず、事業が継続させられなくなります。
いわゆる倒産ですね。
参考までにこの企業の時価総額は日本で10本の指に入る巨大企業です。
連鎖倒産ともなると多くの従業員が職を失うでしょう。
取引先も仕事が無くなります。
ほら、あなたにも無関係なんて言っていられませんね。
買収の危機に
株価が下がると時価総額が減ります。
会社の価値が安くなると、同じ分野で新規開拓を試みる会社やサービスの拡張を試みる会社などによって、買収されてしまう可能性が高まります。
物理的には株式の50.1%を取得すると会社の運営に関する多くのことが決定できます。
ただ上場会社の場合、20~30%を保有されると実質的に会社を支配される可能性があります。
経営の頭が変わりますから企業にとって良い方向に行くとは限りませんし、譲渡先は海外の企業かもしれません。
転売目的で会社を買うなんてことも日常茶飯事です。
世界のシャープが数年で台湾の企業に買収され、虎の子の巨大工場も抵当に入ってしまったのは記憶に新しいところ。
株価が下がるという事は株を買われて支配される危険性が高まるという事です。
人事はトップの考えひとつで変わりますし、経営がさらに悪化することも少なくなく、取引先も変わるので自身に関係することは大いにあり得るのです。
GPIF
GPIFとは年金積立金管理運用独立行政法人のことです。
厚生労働省所管の独立行政法人で、我々が納めた国民年金保険料、厚生年金保険料を運用しています。
運用先は国内株、外国株、国内債券、外国債券です。
ですから日本株が暴落すれば将来的にもらえる年金が減ります。
これをあまり理解していない人がいますが、現在日本年金機構に掲載されているのは今年の年金保険料と年金支給額ですので、将来的にどうなるかは書いてありません。
ただ、今後も運用成績が悪い状況が続けば年金は確実に減ります。
iDeCoと企業型DC
iDeCoや企業型DCという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
どちらも年金なのですが、国民年金や厚生年金で足りない分を自身で掛け金を出して、投資商品を購入し運用するというものです。
iDeCoが公務員や主婦、自営業者向け企業型DCが会社員向けです。
税制面で有利になるため利用している人も多いのではないでしょうか。
投資商品は自身で選ぶ形になっていますので、日本株を選んでいる人にとっては気が気じゃない状況でしょうね。
税制面で有利に立っていても元本割れすれば本末転倒です。
こちらも将来の年金に関わってくるので全く無関係とはいかないのです。
株価は経済の強さを表す指標のひとつ
このように直接的、間接的に株価というのは自身に関わってくるのです。
今は株価の下落だけで済んでいますが、これが経済に波及すると職を失う人は多くなるでしょう。
本当に他人事ではないのです。
それは1か月後かもしれませんし1年後、10年後、そして年金生活になるとき、今回の影響が出るのは確かなことなのです。
気が付いていない人はある意味幸せかもしれませんね。
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