写真のボケ味をコントロールするテクニック「被写界深度のはなし」

撮影術

被写界深度

被写界深度とは、写真撮影の際にピントが合っているように見える範囲の事です。

 

例えば、カメラから10mの距離に撮りたいもの(被写体)があったとしましょう。

カメラのシャッターを切ると、被写体以外の部分にもピントが合っているように見えるのが分かります。

本体ならピントが合っているのは、ピントを合わせた1面のみです。

 

しかし、例の写真のように手前のトラックのキャビンにピントを合わせていても、奥のトラックまでそれなりにピントが合っているように見えることがあります。

 

これが被写界深度の効果です。

普段気にすることはありませんが、ちゃんと被写界深度の恩恵を受けているのです。

<被写界深度のイメージ>



被写界深度の効果

被写界深度の効果は以下の条件で変わります。

 絞りの値

 レンズの焦点距離

 被写体との距離

 イメージセンサーの大きさ

それぞれ解説しましょう。

 

絞りの値

被写界深度は、絞りの値を変更することで変わります。

具体的には、絞りの値(f値)を大きくすれば奥までしっかり写りますし、絞りの値(f値)を小さくすれば奥や手前はボケやすくなります。

<絞りの値によりボケの量が変わる様子>

 これはデジタル一眼カメラ等、絞り機構があるカメラに限ります。

多くのスマートフォンには絞り機構がありませんのでご注意ください。

 

レンズの焦点距離

レンズの焦点距離が変わると被写界深度が変わります。

一般的に絞りの値(f値)が同じであっても、広角レンズの方がボケ量が少なく、望遠レンズの方がボケ量が多いです。

望遠レンズの方が被写界深度が浅いということですね。

 

背景を綺麗にボカしたい場合に望遠レンズを使うのはこのためです。

 

被写体との距離

前回検証しましたが、被写体との距離を変えると被写界深度は変わります。

具体的には被写体と離れると被写界深度は深くなり、被写体に近づくと被写界深度は浅くなります。

 

模型撮影テクニックで紹介しましたのでご確認ください。

模型撮影のチョイ技 「離れて撮れ!」の合理的な理由
模型を撮影した際、ピントが奥まで合わないためミニチュア感が出過ぎてしまうことはよくあります。 これは被写界深度の問題で、特に絞り機構が無いスマートフォンでは調整が出来ないため、頭の痛い問題です。 しかし、絞り機構が無くてもピントが合っているように見せることは可能です。 とっても簡単なその方法を紹介します。

 

イメージセンサーの大きさ

被写界深度はイメージセンサーの大きさによっても変わります。

イメージセンサーとはスマホやデジタル一眼カメラに内蔵された受光素子のことで、スマホよりデジタル一眼カメラの方が大きいことが多いです。

 

一般的にイメージセンサーが大きいほどボケやすく、被写界深度が浅いということになります。

スマホよりデジタル一眼の方がボケが綺麗なのはこのためですね。

 

絞りで被写界深度をコントロールする

これら4つの中で、被写体との距離にとらわれすにボケ味をコントロールできるのは絞り機構のみです。

被写体との距離を変えずにレンズの焦点距離を変えると、被写体の写る大きさが変わりますし、被写体との距離を変更しても同様です。

イメージセンサーの大きさについては、カメラを変更しないと変わりませんので論外といえます。

 

ということで、絞り機構を使っての被写界深度コントロールは有効だといえます。

 

実際にやってみましょう。

前回と同じく模型を撮影します。

 

ピントはバイザーの角あたり。

 絞りは値(f値)が大きくなるほど被写界深度が深くなり、ピントが合う範囲が広くなります。

左f2.8右f8なので右のほうが被写界深度が深いため、奥までピントが合っています。

 

この2枚についてはどちらが正解というのはありません。

どのように見せたいかコントロールすることが重要なのです。

 

背景をボカしたいなら被写界深度は浅く(f値は小さく)

背景までしっかり写したいなら被写界深度は深く(f値は大きく)

たったこれだけです。

覚えておきましょう。

 

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