被写界深度合成を使ったプラモデル撮影
プラモデル写真は被写界深度が深い方が全体をハッキリ写すことができます。
その為にはカメラやレンズの設定だけではなく、被写界深度合成を使ったアプリケーション上の処理も重要です。
前回はcombineZPを使用した被写界深度合成で、奥行きのあるプラモデルの写真を作成しました。

では、更にその奥、背景までピントが合っているように見せることが出来るのか?
プラモデルの寸法と比べると、背景ははるか遠くにあります。
ですから、ピントの距離は大幅に変わってきます。
それをアプリケーション上で表現しようというものです。
基準となる写真
今回、基準となる写真はこちらです。

近所の河原で撮影。
場所があまりよくないので逆光ですが、そのあたりは無視してください。
デジタル一眼カメラ使用。
ピントはキャビンあたりで、焦点距離は70mm、絞りはf8です。
中望遠ですのでものの見事に背景はボケています。
これがどう変わるか、アプリケーション処理してみましょう。
combineZPで深度合成
同じ構図で、ピントを変更して複数枚撮影したものを、combineZPで被写界深度合成します。
手順は過去記事もご確認ください。

で、できあったのがコレ。

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コレジャナイ感満載です。
背景はしっかり写っているのですが、肝心のプラモデルにボケまで合成されて残念な仕上がりに・・・。
PyramidDoStackで生成してみる
combineZPは被写界深度合成の生成方法が選べます。
とりあえずDoStackで生成していたのですが、枚数が多い場合などは調子が悪いようです。

ということでいくつか試してみたのですが、PyramidDoStackが最も自然でした。
PyramidDoStackで生成した画像がコチラ。

仕上がりは上々。
なんとなくモヤッとしている部分もありますが、枚数を増やすことで防げるかもしれません。
デジタル一眼カメラ推奨
被写界深度合成用の撮影をスマートフォンでも試しましたが、デジタル一眼カメラの方がやりやすいです。
その理由として、
露出の固定が容易
ピントのマニュアル操作が楽
三脚への固定がしっかりしている
というのが挙げられます。
深度合成する際はデジタル一眼カメラで素材撮影しましょう。
被写界深度合成で背景までピントをわせることは可能、だけど・・・
被写界深度合成を使って手前から背景までピントが合ってように見せることは可能です。
ただ、その為には細心の注意が必要です。
特にピント調整は仕上がりに大きく影響してくるので、少しずつずらして多めに撮影するという方法が有効だと感じます。
自分が思っているような写真にするには、しばらく時間がかかるかもしれませんが、懲りずにチャレンジしてください。
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