マグロレンズがあればクロマグロレンズもあった「どちらも美味しそうだ」

機材レビュー

クロマグロレンズ

マグロレンズがあればクロマグロレンズもあります。

実はこちらの方が古いのですがニコンAI Zoom-Nikkor 1200-1700mm f/5.6-8P IF-EDクロマグロレンズと呼ばれています。

製作されたのは1990年で当時としても異常なぐらいの大きさで、このレンズを収納する専用のトランクケースがあったそうです。

当時の35mm判カメラ用レンズでは世界最長を誇っていました。

画像はPetaPixelより引用

 

1200mmでf5.6の明るさ

クロマグロレンズは1200mmでf5.6、1700mmでf8の明るさがありました。

マグロレンズが1000mmでf5.6ですので焦点距離換算するとクロマグロレンズの方が明るいことになります。

当然、レンズの直径も大きくなり筐体も太くなったのでした。

  

クロマグロレンズは16kg

クロマグロレンズは16kgもの重量があります。

1988年にニコンF4が発売され時代はAF化しつつありましたが、このレンズはマニュアルフォーカス(MF)レンズでした。

これだけ焦点距離が長いとピントを合わせるもの大変でしょうね。

 

一般的にAFレンズの方が重くなるのですが、このレンズはMFにも関わらずこれだけの重さがあったのです。

想像するにこれだけ長い筐体を支えるには、肉厚を厚くする必要があったのでしょうね。

今のようにカーボンやマグネシウム合金がレンズに採用されていませんでしたから。

  

お値段驚異の600万円

クロマグロレンズの販売価格は600万円でした。

もちろん受注生産品です。

マグロレンズが安く感じます。

高すぎて感覚がおかしくなるのですね。

 

 

甲子園で使われる為に開発されたレンズ

クロマグロレンズは甲子園での撮影に使用される為に開発されました。

甲子園にはセンターバックスクリーン横に、本塁上を撮影するための報道専用の撮影席があるそうです。

その距離約130m

この位置から、投手、捕手、打者を画面内におさめるためには焦点距離1200mmが最適でした。

また、カメラを縦位置にして打者を画面にとらえるためには、焦点距離1700mmぐらいが必要となるということでこの仕様になったそうです。

 

場所と用途を限定して開発されたレンズ。

一般には出回ることは無いでしょう。

もし見かけたら良いことがあるかもしれませんね。 

 



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