露出モードA 絞り優先を使う状況について解説

撮影術
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絞り優先(A)

デジタル一眼カメラには、大きく分けて4つの露出モードがあります。

以前紹介したですね。

露出モードの基本P、S、A、Mについて解説
カメラには露出モードというものがあります。 全てカメラ任せにすると、誰が撮っても似たような写真になりますが、露出モードを変えることにより個性的な写真になります。 今回はそういった露出モードの基本である、P、S、A、Mの4つのモードについて解説します。

P(プログラムオート)で撮影しておけば、とりあえず問題ないように考えてしまいますが、A(絞り優先)で撮影した方が良い状況というものも存在します。

 

絞り優先とは絞りを手動で設定し、シャッター速度はカメラ任せにするというものです。

写真用語では被写界深度をコントロールするともいいます。

  

では、具体的にはどういった状況なのかを紹介します。

 

背景を思い切ってボカしたい場合

プログラムオートに設定すると、周囲の明るさに応じて絞りの値が決められます。

ですから、同じ物を撮影すると似たような仕上がりになります。

何か決まった被写体があって、それを際立たせたい場合、背景をボカすというのが有効です。

 

こんな時、利用したいのが露出モードの絞り優先です。

<絞りを開放側にした写真>

露出モードを絞り優先にし、絞り(f値)を開放側に(値を小さく)すると背景が綺麗にボケます。

特に開放絞り値が小さなレンズですと、その効果は大きくなります。

 

背景を思い切ってボカす時は絞り優先モードで絞りの値(f値)を小さくすると覚えておくと良いでしょう。

 

背景までしっかり写したい

先ほどとは反対に、背景までしっかり写したい場合も絞り優先モードの出番です。

 

この場合、絞り優先にし、絞り(f値)を絞り込み(値を大きく)します。 

そうすることで、奥までしっかりピントの合った写真が出来上がります。

 

但し、注意点が2つあります。 

ひとつは、絞り込み過ぎる(値を大きくし過ぎる)ことにより回析が発生し、写真の画質が悪くなることがあります。

ですから、絞り込んでもf11ぐらいまでにしておきましょう。

 

もうひとつは、絞り込むと露出が不足するためシャッター速度が遅くなります。

あまり遅くなると手ブレが発生することになりますので、シャッター速度に注意しながら撮影してください。

手ブレ防止のため、三脚を使うのもいいかもしれません。

 



 

小さなものを撮影する

小さなものを撮影する場合は、カメラを近づけて撮影することになります。

こんな時にプログラムオートで撮影すると、被写体の奥や手前がボケやすいです。

 

模型の撮影などが代表的な例ですね。

<模型の撮影例:被写界深度が浅いため>

こんな時は、絞り優先にして絞り込むと良いでしょう。

こちらも「背景までしっかりと写したい場合」と同様に、光量が不足しがちです。

手ブレのリスクを減らすために三脚を立てると良いかもしれません。

 

光条を出したい時

光条とは、写真上に強い光があった際に、その光が散っているように見える現象です。

 

光条はレンズの絞りを絞り込んだ時に発生します。

ですから、光条を出したいと思ったなら、絞り優先モードにして絞り込む(f値を大きくする)と良いでしょう。

注意点は光条の光が強すぎる場合、露出が思うように定まらないことがあります。 

こういった時は、露出補正で補正してやると思った通りの明るさになる事もあります。

露出補正の使い方「+EVと-EVの使い分け」
露出とは写真の明るさを決める指標です。 カメラには露出を自動で決める機能が搭載されているものが多いです。 しかし全てカメラ任せに撮影すると、状況によってはおかしな露出となってしまします。 そんな時に役に立つ露出補正の使い方について説明します。

 

常にシャッター速度を注意する事

絞り優先モードは、絞りの値を固定してシャッター速度を変動させるというものです。

ですから、多くのカメラではシャッター速度の下限を考慮してくれません。

 

これが引き起こす問題は手ブレのリスクです。

<暗いところで手ブレした例>

シャッター速度の下限は一般的に1/焦点距離以上(フルサイズの場合)です。

ですから、50mmレンズで撮影している場合、1/50秒以上で撮影する必要があります。

 

絞り優先は、明るさに合わせて常にシャッター速度が動いているため、シャッターを押す際に確認をする癖をつけないと、先ほどの下限を下回ってしまいます。

絞り優先で撮影していて手ブレを起こすことは、結構やりがちですので注意したいところです。

 

室内や暗めの場所では三脚を立てることを癖付けた方が良いかもしれませんね。

 

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